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3話 遺跡だと思ったらダンジョンでした

遺跡の中は下に続く階段になっていて少しだけ薄暗い。


「ちょっと見えにくいわね、ランプはあるけど手が塞がっちゃうしどうしようかしら?」

私は創造魔法で光の魔法を作ることに決めた。


「〘クリエイト〙!ライトの魔導石...これを使って、ライト!」

唱えると白のような黄色のような光の玉が出てきて当たりを照らしてくれた。歩いてもついてくるのでちょっと安心。


「魔力消費は少なそうね、でもこの階段何処まで続くのかしら?」

そう言っている内に下が少しづつ明るくなってることに気づいた。


「地下なのに明るい?念の為警戒しながら降りましょうか」

慎重に降り壁に背中を当てながら部屋の中を見た。そこには天井に大きなクリスタルがありそれが光っていた。


「なるほど、それで明るかったのね。あのクリスタルってランプの中の石と似てる気がする」

ランプを取り出し中の石と見比べてみた。色や種類も似てる気がする。ハッキリしたことはわかんないけど。


「それにしてもすごいわね...植物も生えてるしあの光で成長してるのかしら?気とかは無いけど草原っていうのもすごいわよね...地下なの忘れちゃいそうよ」

何故か風もちゃんと吹いているのがすごい。地上とほとんど変わらない。


「魔物には気をつけないとね...ん?今なにか跳ねた気が?」

遠くの岩陰から角の生えたうさぎがぴょんぴょん飛び跳ねていた。


「か...かわいい...あれも魔物なのかな?もう少しだけ近づいてみたい」

少しづつ距離を詰めていくと角の生えたうさぎはこちらを見ると突進してきた。


「きゃっ!バリアがあって助かったわ...」

パキーンっと透明なバリアに頭をぶつけて死んでしまったみたい。


「可愛そうなことをしたわね...ごめんなさい。ちゃんと埋めてあげるから恨まないでね」

穴を掘って埋めようとするとその死体は地面に吸い込まれ角と肉と皮だけが残った。


「なにいまの...ここって遺跡じゃなくてダンジョンなの?!」

ダンジョンということはかなり危険なところで死亡した際は跡形も残らないようにダンジョンに吸収される。魔物は素材になって落ちるみたい。


「私のこの知識があってるならさっきのも説明がつきそう。でもダンジョンにも色々あったはずよね」

私の記憶が戻るかは不明だけどこういう記憶はちょっと助かるわね。


「大切に使わせてもらうね...」

落ちた素材を拾いマジックバッグに入れた。毛皮はフワフワしてて触り心地はとても良かった。


「このダンジョンで色んな素材が集まれば今後役に立つかもしれないわね」

この広い草原の部屋は小動物の魔物だけ見たいね...あれが魔物なのかわかんないけど。


「草原の奥に下に続く階段があるわね...ダンジョンならトラップとかもあると思うし気をつけないと」

周りを警戒しつつ進んでいくと左の方に宝箱があった。


「なんでこんなところに?...開けてみたいけど罠だったら怖いし...物を投げて確認してみようかな」

私は落ちている枝を投げてみたが力が足りずにかなり手前に落ちた。


「なんで届かないのよ...もう少し近くによって投げてみましょ。よいしょ!とどけぇ!」

身体強化で強化して枝を投げた!宝箱にコツンっと当たったが反応がない。


「だ...大丈夫よね?」

私は近くまでより恐る恐る宝箱に手を掛けた。宝箱は以外にも重く開けるのに苦労した。


「はぁはぁ...開いた!これは...」

中身は一冊の本だった。手に取って名前を見るが読めない...。


「うーん、読めないけどもらっていきましょ。あとで少しづつ調べていけば何かわかるかもしれないし」

周りを見てほかにもないか調べるともう一つだけ見つけた。


「念の為もう一度調べた方がいいわよね?えいっ!」

次は石を拾い投げた。宝箱に当たると急に爆発した。


「きゃぁぁっ!ッイタタ...トラップだったのね...」

爆風で少し後ろにとばされた。耳がキーンとするし少しクラクラする。爆風と衝撃波で少し麻痺したみたい。少しすれば治るかな?


「あの爆発で周りにいた小動物の魔物はどこかに逃げたみたいね...私でも逃げるわよこんな音したら」

やっぱりトラップを確認するのは物を投げるのに限るわね。失敗したら死にそうだけど...。


「ここにはもう何もなさそうだから下の方にいこうかしら。階段付近はやっぱり暗いのね」

階段を降りていく時にライトをつけた。


「この魔法暗いところは便利ね。でも外で夜の時に使うとこっちの位置もバレそうで怖いわね」

使い所は気をつけないとね。それか夜は行動しないでテントに篭ってるのもありよね?


「次は普通に暗い通路に出たわね、今のところ広い洞窟のような感じで冷んやりしてるわ」

歩く度にダンジョン内にコツコツっと音が反響する。少し心細いのと怖さもありドキドキです。


「分かれ道...どっちかが当たりなのかな?念の為〘感知魔法〙右の方に魔物の反応が複数あるわね。もう片方の方は反応が一つだけ」

多分1つの方が当たりだと思うので慎重に左の道に行った。念の為杖で地面をトントン軽く叩きながら歩いている。変なトラップとかあるかもだし。


「これって扉よね?開けてもいいものなの?」

トラップはなく最後まで歩くと大きめの扉がでてきた。扉を押したが開かなかった。


「開かない...バズレだったのかな?確か押してダメなら引いてみろ...だっけ?よいしょっ!んんっお...重い」

ギギィっと鈍い音を立てて開いていく。ものすごく重たいので身体強化しながらようやっとで開けれた。


「はぁ...はぁ...開いた...はぁ」

私は息を整えてから中を覗いた。そこには半透明のぷにぷにした生物がいた。


「あの生き物何?えぇっと...たぶんスライム?」

あれってこっち見えてるのかな?目がどこかわかんないし。


「あれのスライム?の奥に玉があるけどそれがここの核なのかな?」

大きさは私より少し小さめ。どんな攻撃をしてくるかわかんないけど頑張って倒します!


「〘ウィンドカッター〙!これで倒せればいいのだけど」

風を斬る音と透明な風の刃がスライムを切り裂いた。しかしすぐに再生してしまった。


「再生した!?あれ倒せるのよね...?きゃっ」

スライムが液体を飛ばしてきた。バリアで防げたので良かったけどなにかしら?どこかが解けてる感じもしないので酸とかでもなさそう。


「〘クレイバレット〙効いてる聞いてないような?って飛びついてきた!」

土魔法で小さな弾を作りそれを発射する魔法。スライムが飛びついてきてバリアの周りを呑み込んだ。


「これまずいかも...バリアが削られてる...。食べられて死にたくはないけど方法が思いつかないよ」

〘ウィンドカッター〙〘ファイヤーボール〙色々試したけどほとんど効いてない気がした。


「魔力使いすぎたかも...もぅ300も使ったのに全然倒せない...魔法に対する耐性が強いのかな」

バリアにヒビが入り砕けそうになってるし砕けたら杖で殴るしかない。


「その前に杖で殴る!えいっ!」

私は身体強化をしてスライムを殴った、殴るとスライムは後ろに下がり始めた。どうやら物理の打撃に弱いみたいね。


「それがわかれば殴り続ければいいよね...!」

スライムの体が少しづつ変化しているのがわかる。ダメージを受けてるからかな?スライムも負けじと攻撃をしてきて私のバリアは砕かれた。


「っ!バリアが壊れても私が先に倒せば問題ない!はぁぁっ!」

スライムの攻撃が私に直撃した...痛い...でも負けない...ここで死んだら私は何のために転生出来たのか分からないじゃない。痛みに耐えながらようやくスライムは動かなくなっりドロドロに溶けだした。


「はぁ...はぁ...た...倒したわ...」

体はもうボロボロで服も溶かされたり破れたりして色々丸見えではあるけど人がいないのでそこはどっちでもいい。私はその場に座り込んだ。


「これ以上は私の体力も魔力も持たなかったわ...倒せなかったら本当にまずかったわ」

マナポーションを飲んで少しづつ魔力を回復し〘クリエイト〙でヒールポーションを創りそれでキズを癒していく。錬金術もしたいのだけど錬金術釜必要みたいなのよね。


「イタタ...あちこちボロボロね...出来たら私と一緒に戦う子が欲しくなるわね...頑張って魔法生命体を作って見ましょ」

少しは歩けるようになり立ち上がり部屋の中を探索する。ちょっとスゥスゥするけど今は気にしない。魔力がある程度戻ったら直します。


「この玉はスライムの核かな?マジックバッグに閉まっておこ。後はなにか無いかな?そう言えばこれがダンジョンを形跡してる玉よね?これはまだ放置でいいかな」

壁を触りながら歩くと壁が押され隠し部屋が現れた。魔物はいないけど色んな本が棚に置いてありご老人だと思われる人の屍が椅子に座っていた。


「無くなってるのよね?でも、このような格好で失礼します。中を見させてもらうわね」

一応頭を下げて中を調べた。あの屍の所には開いてある日記みたいな物が置かれていた。この中が綺麗なのもなにかの魔法なのかな?書かれてたら嬉しいのだけど。


「少し失礼するわね...よいしょ」

少し怖いけどテーブルの上にある本に近づいたすると屍が光だしご老人が出てきた。


(ほほっここを見つけた者よ、汝は随分な冒険家じゃの。見つけた者に我はここにある全てを汝に渡そうぞ。この部屋には保存魔法をかけてある。そして我が名は錬金術師のアルード、驚いたか?そうであろう。我が名を知らぬ者などおらんからな。それと、我が夢を託そう。箱の中に魔法生命体を作るための魔導の核と魂の結晶が入っておる。しかしそれだけでは作れん。精霊石と粘土で身体を作り完成させるのだ)


「話が長くてほとんど聞いてなかったわ...アルードって人なのね、知らなくてごめんなさい...」

長い年月がたってここはダンジョンに飲み込まれたのね。あなたの思い確かに受け取ったわ、私が大事に使わせてもらうから安心して休みなさい。


「まずは本とかは全部マジックバッグに詰めちゃいましょ、後でアルードさんも火葬してあげるからね」

箱の中に紫色の結晶と緑色に輝く結晶の2つがあった。多分この2つが魔導の核と魂の結晶なのね。


「どっちがどっちなのかしら?まぁこの2つもしまっておきましょ」

この部屋にある貴重品と思われるものは全て回収しアルードさんだけになった。


「ここを残してくれてありがとうございました。あとはゆっくりお休み下さい...〘ファイヤーボール〙」

威力を少し強めにしたので数秒で灰になった...。


「失礼しました。次はここも静かになりますからね」

色々回収してる間に魔力も回復してきていたので服やローブを新しく出し着替えた。


「最後にこのダンジョンの宝石を回収すればこのダンジョンも壊れるのよね?」

私は手に取りマジックバッグにしまった。足元が光だし眩しくて目を閉じた。次に目を開くと私は外に出ていた。


「これはテレポート?ダンジョンって謎が多いわね」

ダンジョンの入口は完全に閉じてしまった。でもいい経験ができたからね。


「外はもう暗くなってたのね...入ったのが大体お昼くらいだと思うから、長い時間いたみたい」

私はテントの中に入り〘クリーン〙で綺麗にした後疲れてそのまま寝ちゃいました。楽しくもあり怖くもありそれでもいい経験が出来たことに感謝。


「明日は...魔法生命体の実験...を...」

そのまま睡魔に負け寝息をたてる。身体はまだ幼いので長時間の活動は難しい。これから成長しますようにと眠りながら思うのです。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

ブックマークや感想評価などお願いします。モチベが上がるので...続きは書くか迷ってはいますが多分書きます。

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