37話 闇深き森と壊れたお城
闇深き森に着いた私たちは森の中を進んで行き石畳でできた道を見つけました。かなり奥まで来ましたがこの道を進んでいけばお城に着くでしょうか?
「この先に主が探している城があるのですか?」
「もしかしたらね?全部壊れてたら困るけど...」
「そうなったらミリスも壊れてるところを直すの手伝います」
「ありがとう...直せる程度なら嬉しいのだけどね」
石畳を歩いていくと大きな城壁が見えてきました。少しボロボロになっていますが修復すればまだ使えそう?お城はまだ見えないのでたくさん歩かないとダメなのかな...。
「主ルナの背中に乗ります?」
「平気よ、少し歩かないと私が道を忘れちゃうから...まぁ困った時は世界の加護で何とかなるんだけどね」
ボソッと言ったのでたぶん聞こえてないよね?
「わかりました。その何名か別行動させてもよいですか?」
「いいけど理由を聞いても?」
「飲水がある場所を探しておきたいのです」
「なるほど、別行動を許可するわ」
「ありがとうございます!それではそこの5匹はこの群れから離れ水辺を探してきなさい」
5匹はそれを聞くと群れを離れていきました。やっぱり足速いなぁって思います。あの子たちどれくらいで戻ってくるんだろ?それに群れって...。
「主はあの子たちの事も心配しているのですね、大丈夫ですよ!あの子たちは必ず帰ってきますから」
「ちゃんと信じて待っていなきゃだよね」
「ミラ様は心配症だからね、でもそう言うところがいいところですね!」
「ふふ、ありがとう。褒めても何もないけどね?」
レオが急に立ち止まり臭いを嗅いでいます。なにか臭うのかな?私も臭いを嗅いでみたけどわからない...。
「主ここから先臭いが違います」
「どんな臭いがするの?」
「嫌な臭いではないのですが、これは骨の臭いです」
「うーん、骸骨とかの臭い?...そう言えばここには普通の魔物はいないから普通に骨なのかな?」
「普通に骨ですね、かなり年月が経っていますがいったい何があったのでしょう?」
「たぶんだけど...過去にアースサーペントに滅ぼされたって言う国があった場所ね」
「そうでしたか...もしや主はこの場所の出身なのですか?」
「違うけど違わない...なんとも言えないわ...」
「話しにくい事なのですね...申し訳ありません」
「大丈夫よ、それよりその臭いの場所に向かいましょ。何かわかるかもしれないし」
「まだ歩くので背中に乗ってください」
「ありがとう、少し乗らせてもらうね」
レオの背中に乗ると臭いのする方に向かいました。私にはわからないので乗っているだけですけどね?そして着いた場所は所々にボロボロの服を着た人の骨が散乱していました。
「ここで何かあったのは間違いないけど...これは酷いわね...」
「そうですね、ミラ様大丈夫ですか?辛いようでしたら...」
「大丈夫よ...私は平気」
「魔物の気配や臭いはありませんが念のため警戒しながら調べましょう」
骨を調べてみると噛み痕や切り傷、砕けた骨など魔物に襲われて亡くなったであろうと何となくわかった。この骨になった人たちは集めて地面に埋めてあげる事にしました。周りにあった骨を土魔法〘土の棺〙を使い一体一体丁寧に入れて埋めました。ちなみにさっき使った魔法は最近覚えました。
「ミラ様こっち終わりました!」
「周囲に他の骨はありませんでした」
「みんなありがとう、あとは…お城だけね」
少し朽ちているけどまだまだ使えそうなお城がそこにはありました。所々穴は空いていますが魔法で塞げるので平気ですね。…この体の持ち主が暮らしていたこの国に帰っては来れましたよ...っと心の中で思いました。
「ミラ様中はかなりあれてます!これはかなり大変かと…」
「確かにそうみたいね、掃除は大変だけど頑張らなくちゃね!」
「掃除する前に一度各部屋を見たほうがよろしいかと思います」
「ルナの言う通りね…まずは入れる部屋から見ていきましょ」
入れる部屋と入れない部屋を見に行ったところ1階は全部で10部屋でその内の数部屋は瓦礫で塞がり入れませんでした。
2階に行く階段もありましたが一部崩落していて上がれませんでした。もう1か所の階段は無事だったのでそこから上がれました。
2階は全部で5部屋ありましたが壊れているところはありませんでした。少しひびが入ってはいましたが修復すればまだ...。そして3階に行く階段が中央にあったので上がりました。少しボロボロですがまだ大丈夫ですね、3階は壊れた大扉と玉座の間がありました。
そこには王冠と豪華な服を着た骸骨が横たわっていました。
「たぶん王様よね?この人が…...私の...あれ...?」
「ミラ様どうしたのですか?!泣いているのですか?!」
「こ...これは違うの!...なぜかわからないけど...涙が止まらないの…うぅ...!!」
知らないはずなのに見た事も無いはずなのに…なぜか胸が締め付けられます。とても悲しい思いがこみ上げて来て涙が止まりません。
「なんで...涙が止まらないのよ!…なんで…」
「ミラ様落ち着いてください、何があったのかはわかりませんが私たちはミラ様の隣にいます。だから安心してください」
なんで涙が出るのか…たぶんだけどこの体の持ち主のほんの少しの記憶が反応したんだろうと思う...。
そう言えばルゥミナス様が例外もあるとか言ってたけど結局どういう意味だったんだろ...。ミリスに抱きしめられながら少し泣いてようやく落ち着きました。
「少し落ち着いたわ...心配させてごめんね」
「ミラ様よければ話してください。少しは楽になりますよ?」
「そうね...でもこの事は他言無用でお願いね?」
「わかりました」
「私は......」
私がこの世界に転生した事や女神様に色々教えてもらったりした事を話した。もちろん驚かれもしたけどみんな真剣に聞いてくれていた。
「話はこれでおしまいよ」
「初めて知りました...ミラ様はやっぱりすごい人です」
「我らの主はすごい方だ」
「ルナは主が無理をしないか心配です」
「リアも心配でございます...主に何かあっては...」
「これからはちゃんと相談もするし無茶も出来るだけしないから」
「ミリスもミラ様についているので安心して欲しいですね、必ず守ります!」
「ありがとう、私はすごく嬉しいわ」
レオたちには他の部屋がないかを調べてもらいました。すると
「主...もう1人の骨も見つかりました」
「そう...どこにあったの?」
「寝室と思われる部屋の隠し通路に倒れておりました。色々落ちていましたが主に見てもらった方がよいかと...」
「わかったわ...そこまで案内して」
「こちらです」
寝室は玉座の隣にありました、隠し通路は壊れたタンスの裏にあったみたいです。私とミリスだけだったら見つけられなかったかも。
「ここの中ね?立って歩けるけど中は広くはないわね...」
「そうですね、ミラ様転ばないように気をつけてください」
「転ぶと危ないものね...〘ライト〙これで少しは見やすいかな」
「ですね、あそこに倒れているのがお姫様ですかね?」
「うーん、見た感じ王妃じゃないかな?確かに色々落ちているわね。本に宝石の入った袋に金貨など...」
「本当に必要な物だけを持っていったのですね、落ちている物は回収しておきますね」
「お願いね、この中は狭いからこの人を出すのは大変ね...骨は全部王様と一緒に埋めてあげます」
青いドレス着ていたこの人を出来るだけ丁寧にそのドレスに包んでいきます。本当は大きな布があればよかったんだけど贅沢は言えないわね...。全部包終わり玉座の間に持っていきました。
「これでたぶん全員かな?」
「他の部屋も調べては来ましたが人はいませんでした」
「そう...わかったわ。この人たちの骨をお城の近くに埋めてあげましょ」
「では一度下に降りましょう、主も気をつけて降りてくださいね?」
〘クリエイト〙で少し大きめの桶を創りその中に2人の骨をそっと入れてミリスと一緒に1階の外まで持っていきました。
「転ばなくてよかったわ、身体強化をしてなかったらそもそも重たくて持てなかったし。ミリスも手伝ってくれてありがとう」
「ミリスに出来る事でしたら何でもします!」
「この骨はこの辺りに埋めますか?」
「うーん、そうね。ちょうど何も無いからいいかもね」
「穴はルナたちが掘るので主は休んでいてください」
「それじゃ少し休んでるね、穴はあまり深くしないでね?私が落ちたら上がれなくなっちゃうから」
「わかりました、できるだけ浅く掘りますが主の体が半分埋まるくらいまで掘ります」
「そうね…私を埋めないわよね?」
「埋めませんよ!?」
「冗談だから本気にしないで」
ルナたちは穴を掘るとすぐに私の下半分が埋まりそうなほどの穴が開きました。私はそこに王様と王妃様の骨を丁寧に中に置き上から土をかけて埋めました。埋めた後はお祈りをしてその場から離れました。
「ゆっくり休んでください...お父様...お母様...」
何故か私の口からはそんな言葉が出ました...。寂しさもありますが今の私はこの人たちの娘ではなく違う人物なのだから...。
「この後はどうしますか?お城のお掃除します?」
「お城のお掃除はしなきゃね。後に回すと大変だと思うから少しずつしていきましょ?」
「ルナたちはどかせられそうな物をどかしてください」
「わかりました。ミリス様はミラ様をお願いします、倒れたりされたは困りますので」
少しずつ片付けていきましたがすべて片付けるのに2週間かかりました。ご飯はレオたちが闇深き森の外に出て狩ってきました。私は外には出ないで新しい魔導具を作っています。ミリスは広めの場所で鍛冶をして色々作っていますが納得いく物は出来ていないようです。
闇深き森でこれからどうなって行くのでしょうか?他の仲間とゆっくり暮らせたらいいのですが...どうなるでしょうね。




