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30話 断罪を司る女神の降臨

ギルドに残った数人でこれより勇者に裁判という名の尋問が開始される。なぜか私が女神様の力...たぶん加護の事だと思うけど、持っている事が見破られたのでちょっと困惑もしています。


「それではこれより断罪を司る女神の名のもとに審判を下す」


神官様がそう言うと周囲が水色の光で満たされました。なぜか綺麗な光なのに少しゾクゾクします。たぶんさっきのが詠唱だったのかな?


「では勇者様今から言う事は嘘偽り無くお答えください、嘘をつけば女神さまより断罪の証がその身に刻まれ死ぬまで消えないと思いなさい」

「はぁ?冗談じゃねぇ!いやに決まっているだろ!」

「やましい事がなければ言えるだろ?では最近村などが勇者に襲われたと報告が来ているがお前は関与しているか?その者を殺してなどいないな?」

「なんだそんな事か...してねぇよ!…...痛てぇ!なんだこの(あざ)は!だがこんなの回復魔法で...」

「はぁ…嘘をつくなといったばかりではありませんか、なぜ村を襲ったのですか?それと回復魔法では治りませんぞ」

「くそ...わかった答えればいいんだな?そんなもんゲームの世界なら勇者は何でもしていいんだよ!」

「嘘は言っていないようですがゲームとは?」

「別に何でもいいだろ!勇者は人を殺そうが最後に魔王を倒せばなんの問題もないんだよ」

「この勇者は何を言っているのだ?そもそも魔王などいないぞ」

「私にもよくわかりません…」


この後も勇者に様々な質問がされ嘘をつけば断罪の証がその身に刻まれていく。至る所に断罪の証が出た時部屋に異変が起きました。


「なんだ!?何者かが断罪の儀式に入ろうとしてきている」

「なんですと!いったいどこから!!」

「この感じ…すごく怖い」

「大丈夫!ミラ様は守るのです!」

「俺を解放しろ!俺が何とかしてやるから見逃せ!」

「出来るわけなかろう!」


空中に亀裂が入りそこから黒髪の女性が出てきました。この感じ…怖いけどたぶん女神様かも。そんな気がしますが間違っていてほしくない。


「失礼ですがあなたは…」

「ふむ…私を崇めているのに姿も知らないとは悲しいわ」

「まっまさか断罪を司る女神様でしょうか!」

「私はルルティカ断罪を司る女神…私自らこの者を断罪しましょう」

「わかりました、こちらは何もしないので」

「嘘だろ!?これが女神?黒髪で黒目なんて似合わないな!」

「そう…別に小僧に言われても何ともないわよ?」

「クソが…俺はお前なんて魔法一撃で殺せるんだ!すごいだろ!だから俺を見逃せ!!」


この人間が私を倒せる…か。甘く見られたものね…気になって来てみたけど生かしておく価値は...でも生かした方が苦痛は与えられそうね。本当なら苦痛なく殺してあげようと思ってけどやめだわ。


「小僧に判決を言い渡すわ、獄刑…生きている事を後悔しながら生きなさい。ここで死んだ方がマシと思うほどにね」

「女神様がそう判断したのでしたらこちらはなんの反論もございません」

「う…嘘だろ?冗談はよしてくれよ!俺は未来ある若者だぞ!許してくれたっていいじゃねぇか!それに未成年だぞ?」

「よくわからんな?未成年と言うのはよくわからないが罪を犯したのであれば子供ですら裁かれる」

「俺はこの世界に呼ばれた勇者だ!ゲームの世界なら何でもしていいんだよ!」

「小僧よ意味がわからん事を言うな、ここは貴様のいた世界ではないのだよ。ここにはここの(ルール)がある」

「頼む...これからは人も殺さない!盗みだってしないお願いします!」

「さようなら〘断罪執行(ジャッジメント)〙」


女神様が放った言葉で勇者はぐったりとその場に倒れた。それを見て私は闇魔法みたい…と心の中で思いました。


「この世界で一番辛い刑になりましたな...最初から認めていればこのような事には」

「水色の光が消えていく…」

「断罪は終わりよ、なるほど貴女がミラね?」

「はい…どうして私の名前を?」

「姉や妹が貴女を気にかけてたからね」

「あのお2人ですか...」

「そうよ、それじゃ私は帰るから」


そう言い亀裂を開き消えていきました...少しその場が静まりましたが神官様が口を開きました。


「まさか生きている間に断罪を司る女神様を見る事が出来るとは...ルルティカ様...しかと覚えましたぞ」

「女神様とは本当に存在したのだな...それよりこの勇者...だった者はどうする?それと装備などもだ」

「こちらで引き取り王国に持ち帰りましょう、他の勇者はこの者と違い真面目だと良いのだが...」

「俺もそれが心配だ...これにて解散でよろしいですか?」

「うむ、もうする事もなかろう」

「わかりました、ではギルドマスター殿失礼した」

「こちらこそ駆けつけてくれて感謝します」


扉を開けると外で待っていたギルド職員と冒険者が心配そうな目でこちらを見ていた。勇者が騎士団長に担がれているのを見て全員安堵(あんど)したようでした。ですが...私はレオスさんから部屋に来るようにと言われてしまいました...。憂鬱です。


「サリーさんとロロナさんまで呼ばれたんですか...」

「まぁそうね」

「部屋の前に居ないで入りなさい」

「中まで声が聞こえてたみたいですね...」


ガチャっと扉を開け中に入りました、そこにはリィさんも何故かいました。そして私に目線が集中するので目を背けました...。だってそんなに見られると恥ずかしいので...。


「コホン…呼び出した要件なのだが、ミラの事についてだ」

「私も気になりますね...ミラちゃんは世間を全然知らなかったので」

「それでだが、サリーよ何か気になる事を言っていたな?」

「はい、王族しか知らないエアシャウトの事を知っていたので」

「だから私は王族では無いですからね?」

「なるほど...他には何かあるか?」

「えっと私からもいいですか?」

「シャーリィか話してみろ」

「では、まだミラちゃん達がここに初めて来た時に私が担当したのですが、その時金貨しか見た事ないと言っていたのでてっきり何処かの姫様かお嬢様とかなのかなって」

「ふむふむ...それでミラよ実際どうなのだ?」


これって私やらかしちゃってるよね...?そもそもこの体はルゥミナス様が作った体だし...まさかこの世界で死んだ人に私の魂を入れた...なんて事は無いわよね?


「わかりません...」

「何か言えぬ事があるのか?ここに居るものは皆信頼出来るから行っても平気だそ?」

「そうよミラちゃん?私達はどんな事でも受け入れるから...ね?」

「はい...話せる範囲で話します」


私はミリスには何も言わないように言っているので先程から喋っていないけど私にピッタリくっついています。嘘は出来るだけ付かないようにしよ...でも本当の事は話せないので作り話も混ぜるけどね。

断罪を司る女神ルルティカが登場しましたね、今後もしかしたら出てくるかもしれませんけどどうなるかな?それとミラはこの現状をどう切り抜けるのでしょう。

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