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29話 あんな勇者は勇者と認めません!

勇者は剣を鞘にしまうとどこからか見た事も無い杖?らしきものを出しました。その杖は赤い宝石がついた黒い杖でした、杖に見とれちゃいましたが勇者はどうでもいいですね。


「なんだあれは?杖か?」

「ふははっ!残念だがこれはただの杖では無い!これは禁呪の魔杖だ!とある所から拝借した物だ」

「いやわからん...聞いた事あるか?...今拝借って?」

「俺もない...だが禁呪って…やばくないか!?」


禁呪の魔杖ってなにかしら...私も聞いた事ないかも...。でも薄っすらと記憶にあるような無いような...。それになんで勇者がそんな物持っているのかしら?話し声はさすがに聞こえないわね...。


「うーん、わからないわね...」

「あんな物でどうするのかな?」

「あれからものすごい魔力を感じるのです」

「...確かにあれはやばそうね、ミリス警戒しておいて」


勇者がアースサーペントに向かって持っている杖を振り下ろすと赤い魔弾(まだん)が音を立てながら飛んでいきます。その音は爆音で耳を塞がないと耳がやられそう、それを勇者は普通に撃てるのが不思議です。


ぐおぉぉぉ!っと声を上げながら噛み付こうとしたが勇者が放った赤い魔弾はアースサーペントの硬い鱗を貫き周囲に血や肉片が飛び散っていく...見ていて気分のいい戦いではありませんでした...。


「あんなに遠くにいるのにここまで音が...」

「耳が痛いのです...」

「キーンとしてるわ...でもアースサーペントの鱗を貫通しているわよ」

「勇者って剣で戦うイメージだったのだけど...」

「私も知っている感じと違うわね...でもあの戦い方は...」


近くによって戦いたい者も居るが勇者が使う物があるので下手に近づけない。アースサーペントから飛び散った血が前衛の人達に降り注ぐ。


「確かに凄いがこれじゃ俺らが近づけないじゃないか...ぐはっ!」

「汚いな...お前達は足でまといなんだよ!勇者の言う事を聞け!」

「なんだと!?くそ...勇者だからってこの...」

「止めろ...勇者に勝てないだろ...悔しいが」

「これでトドメだ!禁呪...空より降り注ぐは破壊の星全てを打ち砕き破壊せよ!〘隕石の爆破(メテオバースト)〙」


強い魔力が杖に集まっているのがわかる...これ近くにいる人達が危ない!!全員に間に合うかわからないけど...しないよりはマシよ!


「あそこに居るみんなが危ない!出来るかわかんないけど...〘バリア〙!」


バリアが成功してたらいいのだけど...魔力が解き放たれる!ものすごい圧力...!


「みんな伏せて!」


私が言うと即座にみんな伏せました...伏せた直後魔力が解き放たれ空から燃える巨大な岩がアースサーペントに当たった。その瞬間真っ赤な光を放ちながら大爆発しました...あんなのチートじゃない!周囲は砂煙で見えなくなり生存も確認が難しい。


爆発音と衝撃波で体が麻痺してます...前衛の人は大丈夫だったかな...。バリアで守ったのにかなり苦しい…禁呪の杖ってこんなにやばい物なのね。...これ近くの人持たないかも...。土埃が消えるとアースサーペントの原型が無くなっていました。


「よし!あの蛇が片付いたな!ってかなに寝転んでんだお前ら?死にたいのか?」

「ゲホッゲホッ...お...お前が変な魔法使って全員が巻き添えを食らったんだよ...クソ勇者が...」

「でも生きてじゃねぇかよ、咄嗟(とっさ)にシールドを張って助かったみたいだな。別に死んでも俺は構わなかったんだけどな」

「...俺達は魔法なんか使えねぇよ...いてて...」

「はっはっはっ!この程度で死んでる奴もいるじゃねぇかよ。シールドを張ったのは後衛の魔法使いか?ここからじゃ少し遠いな...〘鑑定弾〙」


杖の先から緑の魔弾を門近くにいる私達に向かって放ってきました。


「ルナ...あの勇者こっち狙ってない?」

「ロロナそんな冗談...えっ...確かに狙ってるどうして...」

「殺意は無さそうなのです...でも警戒するのです」

「そうね...でももし撃たれたら...」


撃ってこないと思った私たちが間違いでした、緑の魔弾が私のバリアにパキーンと当たったのです。


「あのクソ勇者…ミラちゃんによくも…!なにを撃ってきたかわかんないけどあれは確実に攻撃よね。ミラちゃん大丈夫?」

「はぁ…はぁ…ビ…ビックリした…死んだかと思ったわ…なんでいきなり...大丈夫です」

「あいつ許さない…ミラちゃんに向かって…」

「ミリスもあの勇者嫌いなのです!ミラ様に攻撃したのです!バリアがなかったら危なかったのです」


それを見ていた冒険者は勇者に対して殺意と怒りがこみ上げたようです。そこにギルドマスターが中から歩いてくるのが見え状況を聞きに来ました。起こった事をそのまま言うとギルドマスターもこれには激怒したのだった。


「勇者とやらには詳しい話を聞かなくてはいけませんな」

「貴方がここのギルドマスターですか?この俺に何の用でしょうか?」

「話をする前に一応魔物を倒してもらった礼を言おう」

「いえいえ、あんな雑魚に苦労するようでは...ふははっ。それに冒険者も俺の攻撃に巻き込まれて死にましたよ」

「あれが弱いだと...災害級の魔物だぞ?!なんだと!よくもギルドの仲間を...」


ギルマスもかなり怒っていそうですがここで手を出す訳にも...という事なのでギルドに一時的に監禁しておく事に決まりました。それでも勇者は余裕の顔をしていました。

街に勇者を連れて入る際になぜかこちらを見てきた勇者に睨まれました。何で睨まれたのかはわかりませんがあれは殺意もありそうですね...何もしてないのに。


「あれが勇者とか信じられないわね...まったく最悪よ...」

「本当ね...あんなのが勇者とか絶対終わっているわ」

「ミラ様はミリスが守るのです!」

「ありがとうミリス」


勇者をギルドに連れて行った。ギルドに着くと受付嬢の1人がギルマスに小声で教えていました。王国から騎士団がこちらに来ると。その事を聞くと少し安心したようでした。


「それでは(しば)しここでお待ちを、くれぐれも問題は起こさないでくださいね?」

「もちろんだ、こんなしょぼい街に用は無いからな。それよりさっきのエルフの女の子綺麗だったな...」


勇者の話は無視し部屋に王国騎士団が到着するまで閉じ込める事にした。前にミラの治療をした部屋だ、ギルド職員以外開ける事は出来ないので安心だろう...。


「全員無事という訳では無いな...あの勇者の攻撃に巻き込まれ亡くなった者もいると聞いたが...」

「そうですね...でもギルマス何故か体が守られてたんだよ」

「俺もだ、何が起こったのかわからないがたぶん後衛の魔法使い達がしてくれたんだと思う」

「そうか、本当に無事でよかった...巻き込まれたと聞いた時は肝を冷やしたぞ、亡くなった者の遺体は回収してきたが...どれも酷すぎる...なぜこんな真似ができるのだ!」


あの勇者これからどうなるんだろ...?まぁ冒険者を巻き添えで殺しているんだから...まぁ私に勇者がどうなっても関係ないけどね、1人死んでもまだ居るみたいだから...。


「それと勇者についてだが王国より騎士団が全速力でこちらに向かって来ている、それと神官も居るので詳しい話が聞けるだろう...」

「そうですか、どれくらいで着きそうですかね?」

「わからんが30分くらいであろうな...騎士団は全速力で向かっているはずだ」

「なるほどなるほど...俺をその騎士団に引き渡すのか…それは困るなぁ」


私も気が付きませんでした...何故なら勇者があの部屋から出てきていたのですから。扉を見たけど壊れた感じもしないしどうやって...。それに殺意が全然隠れてない...この場にいる全員を殺るつもりなの?!


「貴様どうやって出た!?」

「普通に扉を開けて出ただけだが?それにこの場で捕まる訳には行かないんですよ...ここにいる奴らは俺より弱いだろ?まぁ1番先に殺さなきゃいけない奴はいるけどな!」

「その発言はどうかと思うぞ...捕まりたくないとはやましい事があるからか?やはり殺人を犯しているな」

「さぁどうだろうな?俺は好きなように生きさせてもらうがその前にそこのローブを着ている奴」

「えっ...?私...?!」

「そうだよ!そこのお前だ!俺が撃った鑑定弾を(はじ)いただろ!あれは普通弾けないんだよ!」

「し...知らないですね...」


全く面倒な男ね...弾かれても弾かれてなくてもどっちでもいいでしょ。それに殺意すごいし...。


「嘘をつくな!俺はお前に鑑定弾を撃ったがレジストされたんだよ!」

「そんな事私に言われても...レジストはしてないわよ?」

「ミラ様に近づかないで!」

「お前には用はない!どけっ!!」


剣を抜きミリスに向けたので流石にそれは許せないので私は闇魔法を勇者に使う事にしました...。


「なんだその手は?」

「ミリスを殴るなら許さないから...死ぬ事になるわよ?」

「許さない...ね?それならまずはお前から死ねぇ!!」

「そう...〘魔力強奪(マナドレイン)〙!」

「ぐあぁぁぁ!!何しやがったクソガキ!痛てぇ...魔力が...」

「さぁ?なんだと思う?あなたは勇者なんかじゃない!ただの人殺しよ」

「クソが......!俺は何も悪くないんだよ!!」

「私は勇者に興味は無いのよ...騎士団が来るまで大人しくしてて〘パラライズ〙」

「うぐぅぅ!あがが...」


周りは私がここまでするとは思っていなかったのか少し驚いていた...。この勇者のせいで嫌われたらどうしよう...。その時は違う所に行こうかな...そろそろ行こうとは思っていたし。


「ミラよ...その大丈夫か?」

「はい大丈夫です...勝手な事をしてごめんなさい...」

「いやそれは別によいがこんな事をさせてすまないな...本当であれば俺がやらなくてはならん事だ」

「いえ...平気です。ミリスに剣を向けたので」

「ミラちゃん聞きたい事があるんだけどいい?」

「サリーさん?なんですか?」

「ミラちゃんって何処かの王族の子だったりする?」

「だから違いますって...本当ですよ?」

「その話は後で二階の部屋で話した方がよかろう」

「そうですねすみません」


―――35分後...


騎士団が到着し勇者は魔封じの腕輪で拘束されました。

前に私が持ち帰った魔術師殺しの短剣と同じ素材ですね。もちろん勇者は暴れようとしましたが騎士団の威圧に負け固まっていました。


「それではこの者を引き取りますね」

「お願いします」

「待てよ!なんで連れて行かれなきゃいけないんだよ!蛇だって倒したじゃねぇか!」

「確かに倒したかもしれんが貴様は禁呪を使い冒険者も巻き添えにしたらしいな」

「あれは事故だったんだよ!本当だ!」

「神官様お願いします...」

「わかりました...ここに居る人を出来るだけ外に出してもらえますかな?」

「わかりました、すまないがみんな外に出てくれるか」

「「はい...」」

「おっとそこのローブを着たお嬢さんは残ってもらえるかな?」

「いいんですか?」

「えぇ、貴女からは女神様の力を何故か感じるのでね」

「そうなんですか?それならこの子も一緒にお願いします...」

「うむ、よかろう」


ギルドにはギルマスと騎士団長と神官様そして私達が残りました。

何が始まるのかわからないのでちょっと怖いけど見守る事にしました。

色々大変な事になってますね?今後どんな展開になるんでしょう?


誤字報告が5件来ていました、出来るだけ読み返したのですけどあったようです(汗

誤字修正しました!報告ありがとうございます!

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