五星 今思うけどここ広すぎ
今度は公立受験がやってくるぜ、今度の投稿は三月の下旬辺りになると思います。
さて地図を拾ったのはいいが、ここのダンジョンは広すぎる。規模で言えば市一つはありそうな感じだ。それが何層もあるのだからおキツいこと。てかダンジョンはどうやって層を行き来するのだろうか、階段かな?それとも魔法陣があったりするのかな?うむ、わからん。
それより早く行かないとな。場所はわかってるんだから道中にいる魔物共を蹴散らすのみ。でも蹴散らすといっても『星殴』が何故か使えないからこの刀頼りだけど。そう言えば今のステータスってどんな感じなんだろ。
「ステータスオープン」
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名前 一崎 悠 Lv.9
職業 星闘家 詳細ステータス
スキル 星透 星睡 星殴(現在使用不可)
所持品 魔具:魂鎮 松明×1 手記 バッグ
装備
頭 無し
胴体 無し
腕 無し
腰 無し
足 無し
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へえ、この刀魂鎮って言うんだ初めて知ったわ。んなことよりマジかやっぱり使えなくなってるんだ星殴。何か条件でもあるのかな、でも今はわからないんだよなぁ。それと詳細ステータスでも確認してみるか。
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詳細ステータス
筋力 154
速力 102
器用 168
防御 98
抵抗 110
体力 172
MP 98/170
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おお、結構伸びたな。でもこれだけレベル上がったのに未だ100に到達していない防御なんなんだよ速力を見習えよ。てかMP結構使ってんな、このまま戦闘になったら死ねる。なるべく命大事にでMPは節約していこう。どうやったら回復するかわからないけど。でもスキル的にMPは大事そうだし、ステータス伸びる系のアイテムとかないかな。
取り敢えず真っ直ぐ進めば前の層に戻れるらしいから、進んでみるか。さっき拾った松明のおかげで明るくなって進みやすいな。にしてもくせぇマジでくせぇこの匂い的には魔物の油の匂いなんだが、なんだろう腐ってんのかな匂いがキツい。前の油の方がまだマシなレベル。でも我慢していくしかねぇんだよなークソが。
取り敢えずある程度進んでいくとなんだか魔物がわらわらと出てくる。いけるかな?戦闘ほぼ素人だしさっきのは偶々だし。まあ最悪星透があるから死ぬ事はないだろ。
見た目は狼だけど体毛は黒く、目は赤く怪しげに松明の火で光っている。俺は松明をそこら辺に投げ捨て、刀を鞘から抜く。そういやこの刀長さ的には太刀ぐらいはあるけど、このダンジョンは天井高くて引っかかる可能性はない、つまり存分に振り回せる。見せてやろう刀頼りの戦い方と言う奴をな…。
黒狼は全員合わせて四匹、うち一匹は威嚇をしている。ぐるぐると唸る声はやけに響いてくるがうるさいだけだ。互いに睨み合い、最初に仕掛けたのは四匹中の一匹だった。黒狼が牙をガギンと音を立て、雷が地面から真っ直ぐ俺に向かって放たれた。俺は横に避け、突っ走る。
雷を放った黒狼以外の奴らが横に散開。そこから俺に向かって一匹の黒狼が口を大きく広げ、噛み付いてきた。俺は咄嗟に鞘を突き立てると口の中に鞘が刺さった。そこから刀で心臓に向かって刺したが、向かい側の黒狼が俺の脚に噛みついてくる。慌てて鞘と刀を抜き、脚に噛みついてきた黒狼を斬る。斬られた事に驚きなんとか離してもらえたが、血がダラダラと流れる。
「痛ってな駄犬」
強がりに相手を罵ってみるが、意味はない。このまま相手の坩堝にハマるのは癪に触るが、今の手札じゃどうにもこうにもなれやしない。ここで『星殴』が使えたらまだなんとか戦えるかもしれないが使えない以上ないものねだりだ。
そこから追い討ちが来る。黒狼の軌道はどう考えても俺の首狙い。つまるところ相手は敵を拘束してからの首狙いだったて訳か。でもこのままじゃ間に合わない。クソ…。
「『星透』」
俺の首目掛けて噛みついて来た二匹の黒狼が俺を通過していった。俺はそこから薙ぎ払うが黒狼はすんなりと後ろへジャンプし、避けられた。そこから雷が来るが再度横に避ける。
どうする?このまま撤退するのもありだが、撤退してしまえばあいつらに背後を向けることになる、だからといって戦ってもジリ貧。参ったな打つ手がない。考えているその時、刀がまたオーラを纏い出した。もしかして魔具だからMP使ったらこの窮地を脱せられるのでは?でも使い方わからねぇ。取り敢えず振ってみるか。安直に考え、刀を振ると俺の正面を氷が覆った。
「マジか、これならいける」
さっきの氷のおかげで一匹は凍りついている。なら!俺の後ろに氷の壁をつくり後ろからの攻撃は無力化することで安全にまだ殺りきれていない奴を殺れる。これで二匹目、あと二匹。幸なのかあの雷は使われていない、いや使えないのが正しいのかもな。だが今はそんなのは関係ない。二匹とも氷の壁のおかげでこちらには来れていない、でもどうしようこちらから行く手立てがねぇ。今、星殴が使えるのであればぶち壊せるかもしれないが、どうなんだ?
「ステータスオープン」
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名前 一崎 悠 Lv.9
職業 星闘家 詳細ステータス
スキル 星透 星睡 星殴(使用可能)
所持品 魔具:魂鎮 松明×1 手記 バッグ
装備
頭 無し
胴体 無し
腕 無し
腰 無し
足 無し
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タイミングがいいなこれで壁をぶち壊せられる。てか星睡の存在忘れてた。だがもう過ぎた事だ。
「『星殴』」
俺の手の甲に魔法陣が浮かび上がる。そしてMPが俺の手に纏わりつく。さあ第二ラウンドの始まりだ。
まずは真正面の壁からぶっ壊す。俺は大きく腕を振りかぶり、殴る。一発目亀裂が大きく広げ壊れかけになり、追い討ちの二発目でぶっ壊れる。右手左手その次は右手だろ。だから思いっきり右手を振りかってぶん殴る。ジャストで俺の右手が黒狼にブッ刺さって血飛沫を上げながら吹っ飛んでいった。ついでに凍っていたやつもぶっ飛んで氷の残骸によって潰れて死んだのを確認した。つまり俺の勝ちだ。
「なんとか勝てたー、危うく死んでたな俺」
「今みたいな奴がわらわらいるんだったらやばいな、このままじゃ駄目だな」
その場でヘタレ込みながら苦笑する。みんなはもっと安全にレベル上げてんのかな。早くここから出ようそうしよう。あっ、やっべ松明捨てたまんまだ。消える前に拾っておかないと。松明の場所まで戻ると俺がぶん殴ぐったせいで消えているんだが?後レベル上がってスキル手に入ったけど、今はどうでもいいや…。
なんか着火剤とかないかな、冒険者さんバッグに入ってないかな。そう思いバッグを漁ると火打ち石らしきものを見つけた。見た目は某ブロックな世界でサバイバルするゲームの火打ち石とまんまだ。わかりやすくて助かった。ここでふと、もしかしたら魔物の油使ったら長持ちするのではと思い、さっき死んだ黒狼の脂を塗ると予想通りよく燃えて明るくなった。さて道のりは長い、悠長にしている場合じゃない。
さてこれが始まりだったが、このダンジョンを進んでいくと壁画らしきものがちらほらあった。あるものは空を拝み、あるものは空から舞い降りた神らしきものに祈りを捧げる大人数だったり、あるものは涙を流す男性だったりとなんだか意味深なものばかりだったが共通して太陽と月しか描かれていなかったのだ。
昼間の時は見えないのが当たり前だが、問題は月が出ているにも関わらず星が描かれていない。なんとも意味深な事。それに俺の職業である星闘家は星が名前についているから星というものはありそうだが、変な事だ。
この壁画関連は一層ごとに一つはあるようだ。それと冒険者さんが書いてあった突然変異した魔物というのは見なかった。たまたま遭遇しなかっただけなのかもしれないがまあいい。ついでにびっくりしたのが階層を行き来するのは階段だった。異世界なんだから魔法陣ぐらい使えよケチー(?)。とまぁ、現在は第四層だからあともう少しで出られるんだと考えると少し浮き足立つ。
魔物の紹介
•ゴブリン…代表的な雑魚。魔法の行使は行わず他の魔物に比べてレベルも低く初心者が最初に狩る魔物。
•ウルフ亜種…一崎が黒狼と呼んでいた魔物。基本は群れで生活をしておりリーダーである狼が魔法を使うのが特徴。使う魔法は大陸ごとに変わっており、リーリントでは火を、セントルムでは雷を、クライエッドでは水を使う。
ゴブリンに飼われているウルフの亜種。