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星闘家、星を殴るまで  作者: 竹小
エルフの大陸
3/32

三星 レベル上げは大事

ちょっと早めに書けたから投稿。それと後もうちょいで私立受験だから書けなくなる。shine75647909、お前もう合格しててええなぁー。厨二病パーリナイ!

 やあ俺だ、一崎だ。俺は今、洞窟の中で出口目指して歩いている。何故このような状況になったかを語ると長くなる。そう、あれは今から数時間程前…


ーー数時間前ーー


「今日の訓練は『古来の森』へと赴き、魔物を討伐してもらう」


「古来の森では低レベルな魔物しか出現しないが、古来の森では絶対君主とも呼べる主がいる。文献によれば我が国が建国された当時から存在が分かっている。魔物は自身のレベルによって寿命が決まるのだが、少なくとも主はレベル100は超えているだろう。だが、安心しろこちらから領域に踏み込む事がない限り相手は攻撃はしてこない。今回の訓練では森の入り口付近で魔物を10体討伐するように。間違っても森の奥には入るなよ」


「これから五人一班になり、担当の教官と共に森に行く。班はくじで決める」


 そう言って成金ゴリラは徐に箱に手を突っ込み取り出す。次々と名前が呼ばれ、俺は勇者と同じ班になった。

これからイカれたチームメンバーを紹介するぜ。一人目、チーフに負けた勇者こと天野照之だ。二人目、職業剣士の西条舞。三人目、勇者とセット(偏見)の聖女古見由美。四人目、糞の化身辻川隼人。五人目、戦えない俺、一崎悠だ。バランスはいいかもしれないが、いかんせんチームワークが糞だ。主にクソのせい。そんな言う俺も悪いのだが。


「これからよろしくね、みんな」


「クソ陰キャ、足引っ張んなよ」


「これから頑張ろう、俺が皆んなを引っ張っていくよ」


「…よろしく」


 えっ何、言わないといけないのこれ。チーム編成したら加入ボイス聞けるタイプみたいなゲームかよ。まあ言わないと空気が悪いし言うか。


「よろしく、みんな」


 当り障りなく無難な言葉を選ぶのは陰キャの宿命よ。クソになんか言われてるがまぁレベルを上げられるのであればなんでもいいさ。折角の異世界なんだから楽しまなければ。昨日の話から、俺だって強くなれる可能性は高いんだからな。いつまでも戦えない俺とはお別れだ。某ドラゴンなボールの漫画の自爆されて死んだ人のようになるかもしれないなんて思いたくもねぇ。


「この班の担当になった教官は俺、ネロだ。よろしく頼む。よし、これより出発する。俺が先頭で案内する、ついて来い」


 成金ゴリラに従い俺たちは古来の森に来た。初めての魔物討伐、せめて邪魔にならないように戦うとするか。最初に現れた魔物はとんがった耳に緑色の肌、背丈は五歳児の身長と同じくらいしかない魔物とその魔物に乗られている狼のような魔物。イメージ的にゴブリンライダーといったところか。ライダーは一体、横にゴブリンが二体だけ。


 この場で俺がすべき事は勇者のサポートだ。まあヘイトは稼げるだろう。ちなみに武器は鉄の剣だ。ここで説明しよう、職業によって得物は変わってくるのだが自分の職業の得物とは違う武器を使うと攻撃倍率が変わってくるらしい。そして、武器が違う場合、スキルが発動出来ない事がある、それは主に固有スキルの場合だ。例として剣士のスキルである『火炎の剣』剣自体に炎を纏わせる事ができるスキルだが、剣でしか発動できない。それ以外だと槍使いの『乱れ突き』などもそうらしい。全部成金ゴリラが武器を渡す時に説明してくれていた。ん?てことは俺の『星透』は例外の部類なんだな。後、自分の得物はステータスに表示される感じらしいんだが俺にはないって事はまぁ武器の倍率が同じって事か適性なんかねぇよ馬鹿ってことだろう。


 それより右にいるゴブリンが飛び出し、勇者に向かって突っ込み攻撃を仕掛ける。武器は棍棒なので突くことはできない。その為大きく振りかぶりながら勇者目掛けて攻撃する。勇者は武器である鉄の剣を盾がわりにして防ぐ。その隙を狙ってか、ゴブリンライダーが攻撃しようと走り出したが、西条がそれを阻止するかの如く割り込む。割り込んだ瞬間にゴブリンライダーに袈裟斬り。血飛沫が西条につく。倒れたゴブリンライダーが狼とゴブリンとで別れ、西条はその隙を逃すまいと倒れたゴブリンの首を断つ。狼が西条に飛びかかろうとするがクソが狼を俺の方向に殴り飛ばす。吹っ飛んだ狼が俺の足元まで来た。そして俺は倒れた狼に対して剣を突き立て殺した。血飛沫が俺の顔につく。気持ちが悪くなった。


 勇者はゴブリンの攻撃を防いだのち、蹴り飛ばした。転げ回り倒れたゴブリンを勇者が斬りつけた。戦闘が終わり、俺は吐いた。そういえばこの世界はリアルだった。それもいつ死ぬかわからない世界だった。このゴブリンだってここにきていなければ明日があったはずだったのに、俺が殺した。いや考えすぎか、考えるなそんな事また気持ち悪くなるだろ。ダメだ、しっかりしろもう考えるな。思考を捨てれば俺は強くなれる。


 その後森に少し入って行って、何度か戦闘がありレベルが上がった。1から2へ上がりステータスが伸びた。そして目の前にこの森である主がいる。酷くあっさり言ったが俺たちが居る場所は森全体から見て外に近い場所だ。おかしい何故こんなところにいる、森のほんの少ししか入っていないはずだ。全体的に緑や青が目立っているが所々淡く赤色が混じった羽根があり、体はまさにグリフォンを想起させる。しかし、一目でわかる。こいつには絶対に敵いっこない。


「お前たち、早く逃げろ!」


 成金ゴリラの声が響き、俺たちは走り出した。しかし、その瞬間俺の真下から風が吹いた。


「ようやく、『予言の子』が来たか…」


 最後に聞いた言葉がそれだった。そして、俺は今洞窟にいる。暗い暗い光がなく何も見えない。取り敢えず俺は壁をつたいながら歩いてみる。ゴツゴツとした岩肌は少しばかり痛いが、お構いなく歩いていく。少し歩いたところで生物らしきものに出会った。その時無意識に俺は『星透』を唱えた。次の瞬間凄まじい勢いで何かが壁に当たった。俺は走り出した。怖い、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ。無我夢中で走った。何も分からずに、どの方向が出口なのか分からず進んだ。MPが切れたら死ねる。持っていた鉄の剣は何処かへ落としてしまった。武器もなくどう戦えと言うんだ。


 走り疲れ、また壁をつたいながら歩いく。道中、何匹か魔物がいたが今はいない。壁をつたっていくと空洞があり、そこに宝箱らしき箱があった。箱を開ける。武器らしきものが欲しい、そう思っていたがミミックだった。慌てて『星透』を使って攻撃を避けた。何もかもが散々だ。よく分からんこんな状況でミミックなんて、くそみてぇな感じだ。もういい、こんなクソが大好きなら、俺を不幸に陥れるなら素手がなんであろうと殺す。イライラが止まらなぇ。


ー使用条件が満たされましたー


ースキル???が限定解除しましたー


 うるせぇ。頭の中で響いてくるな。


星殴(せいおう)


 拳からMPがまとわりつき、両拳に魔法陣らしき物が出る。どうでもいい。俺はミミックに対して上から殴り落とした瞬間、凄まじい衝撃波と共にミミックが潰されて死んだのかレベルが上がった。新しいスキルが手に入ったらしい。『星睡(せいすい)』どうでもいい。ミミックから何かドロップ品らしきものが出てきた。武器らしい。形状自体は刀だが、鞘がとても硬い。これなら魔物を撲殺できそうだ、丁度いいな。そして今の衝撃波の所為で魔物共がわらわらと群がってきやがった。そうだ新しく獲得したスキルでも使おう。


星睡(せいすい)


 周りにいた魔物共は倒れていった。寝音が聞こえる。まだ死んでいない、なら殺す。


 あれから数分が経ち俺は魔物の肉と刀を持ちながら歩いている。早くここから出なければ。あの主は絶対に殺す。ふざけるなよ、俺をそんなに殺したいのか?あーなんかイライラする。


 なんだか此処は息苦しさがあるな。まるで喉まで風呂に浸かっている感じの息苦しさだ。まぁどうでもいいか。後、刀で肉を削ぐって結構難しいな。現代にいた頃は貰い物の猪とか鹿を解体した事はあったからいけると思ったがやっぱ解体用のナイフが欲しいな。

スキル解説


『星睡』…周囲半径10mの生物を強制的に睡眠状態を与える。こちらも隠しステータスに影響あり。


『星殴』…MPを50消費し、拳を強化する。拳で攻撃する際、衝撃波を放つ。隠しステータスである『自制心』を増やす。今は限定解除のため本来の性能ではない、限定解除の条件は自制心がゼロにならないと使用はできない。


隠しステータス『自制心』…通常の攻撃では減っていくことはないが、スキル『星透』、『星睡』などを使うことで自制心がなくなっていく。スキル『星殴』を使うと自制心が増えていく。自制心がなくなるほど、使用時間が長くなる。自制心がなくなっていくほど攻撃的になり、自制心が最大まであると菩薩のようになる。

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