設定資料① ~世界観、種族設定~
■神
原初の巨人ウートゥの体から誕生したといわれる。
太陽、月を司る神を主神。
五大陸それぞれの守護神を大神という。
主神二柱、大神五柱を合わせて七神が原初の神々の中でも最有力の神々だった。
神代が進むと、人類が文化的な生活を送りさまざまな概念が発達するにつれて、さらに多くの神々が生まれていった。神々は栄耀栄華を誇ったが、その時代の終わりにはお互いに争うようになり眷属である神獣の一部と獣達は神々の争いから距離をおいて北の地へと消えた。
発端は女神達の痴情のもつれだったが、世界樹を守護する女神が東方の風神に助けを求めたことで三界に根を張り、それを支えるといわれる世界樹を巡って最終戦争が起きた。その争いの中、次々と神々を喰らって巨大化していく獣が現れ、神ですら手の打ちようが無くなったが、森の女神の犠牲によって封印された。
予言、道化の神アル・アクトールが世界は三つの時代に分かたれていると予言を残していた。
すなわち神々の時代、人の時代、終わりの時代である。
神々の時代が終わっても尚、神が地上に干渉すると呪われるという予言があった。戦後、生き残った神々は地上の再建と管理を人類の王に任せて天界へと去った。
■ヒト(貴族)
人類の支配階級の祖は神代において神と人が交わった事によって生まれた英雄達だった。彼らの子孫が現代の貴族である。
帝国の始祖スクリーヴァは神々により地上の管理を任された事を根拠として人類全体への征服戦争を始めた。帝国が大陸全土を制覇するのに千年の時を必要としたが、平定された後は平和な時代が続いた。
そして神が去って五千年の後に人類の数は五億にまで膨れ上がった。
広大な国土、人口を管理するにはもはや神の血を引く『英雄』という個人の力は必要なくなった。国家を動かすのは突出した能力を持つ王ではなく官僚、戦場を支配するのは英雄でなく兵器となった。それらを生み出す平民の力は年々増大し、貴族と民衆の争いは激化している。
■獣人
神々の醜い争いを嫌って離脱した神獣に付き従う獣の姿をしたヒト型生物。
極寒地域で生活し、時折暖かい人類圏目指して侵攻を繰り返している。
ヒトの事は食料、あるいは繁殖相手とみなしており、人間の道徳観は通用しない。
しかしながら知能は発達している為、会話が出来るものがいる。
会話が可能なのに道徳、倫理観がかけ離れている事、ヒトほどの組織力、統率力が無い為、『外交的な解決』は臨めない。休戦条約を結べたとしても『裏切り』が横行、概念が異なる為、非難は無駄となり人類国家と獣人の間で外交交渉は行われなくなった。
彼らの強みとして身体能力においてヒトを圧倒していること。
繁殖力が高いことが上げられる。そして兵站の確保が必要無いため、ヒトの軍隊より進撃速度が圧倒的に早い。ヒトの場合、整備された道路無しに大軍を投入出来ないが、彼らは何処にでも出没する。一度防衛線を破られたヒトの軍隊は彼らの機動戦に対抗する術がない。
■三界
五根統一聖典によればウートゥの体から誕生した主な世界の分類。
第一世界・・・天上界、告示界、星界
第二世界・・・精霊界、叡智界、夢幻界
第三世界・・・現象界、物質界、地獄界
第三世界とは物質に縛られる世界であり、地上の人々が暮らす世界である。
神に近い高度な知能を持つ生命体である人類(貴族)は第二世界に干渉しうる力を持つ。
神々に天上界に迎えられた帝国の英雄スクリーヴァは勿論、苦行の果てに力を得た仙人、修験者の力は第一世界にまでその力は及ぶという。
第二世界の力に守られた強力な貴族は、物理的な手段では容易には倒しづらい為、長らく平民達は貴族に対抗出来なかった。
■世界樹
原初の巨人ウートゥが崩れ去った後に残った泥から成長した自然の象徴。
その木から生る実は新たな生物を産み、創造を司る太陽神モレスの支配も及ばない。
三つの世界に根を張り支えるともいわれたが、神々の最終戦争によって切断され、燃やされた。神学者達の中では世界樹にまつわる伝説は誇張だったのだとか、『切断された』というのは所詮人間、物質界に縛られているからそう見えるに過ぎないのだとか議論されている。
少なくとも世界樹が新種を産むことはなくなり、新種は人為的な品種改良、突然変異の魔獣などから誕生する。




