命大事に快適と嫁を求めただけなのに
思わぬ展開で憧れの異世界転生をした主人公、神様にチートギフトを貰ってイケメンにして貰ったのだが中身は前世のモテない中年のおっさんのまま 前世の常識今世の非常識と気付かずやらかしました。
小心者が平穏と快適と嫁を求めて今日も迷走します。
第一話
俺は 神武 譲治39歳独身さっきまで会社の先輩と呑んでいたのだが、ちょっとトイレに行ったらいきなりドーンと大きな音が聞こえて焼けつくような痛みと感電したかのような痺れが襲って来た そこで俺の意識はフェードアウトしてしまった。
意識が戻った時、俺は白い空間にいた これはマジかラノベでよくある異世界転生まさか えっトイレから?と思った瞬間 "意識が戻ったようじゃのう” と呼びかけられた。
俺は「まさか神様ですか」と聞くと"そうじゃ‘’と返事が返って来た。
ヨシヨシ間違いない転生だよ う〜39年童貞守っていて良かった これで俺も魔法使いになれる〜
''ふむふむ お前は自分が死んでしまった事を理解しているのか? その上で魔法が使える世界に転生を希望するのか 話しが早くて助かるのぉ その望み叶えてやろう''
「ありがとうございます 当然チートスキルも貰えますよね」
"チートスキルとな良いぞ お前は何を望む?"
「やったーありがとうございます。あーでもその前に転生先の事を教えてください」
''おうおう確かにそうじゃ では簡単に説明するとじゃな お前のいた地球の中世ヨーロッパ位の文化程度じゃ 剣と魔法の世界じゃ 差別、争い、疫病、魔物などいろんな危険に溢れておる じゃが上手にスキルを使えればずいぶんと楽になるじゃろうスキル次第では勇者でも賢者にもなれる 何だったら王にしてやっても良いぞ さあ何を望む?''
「まぁ大体テンプレな展開ですね、うーんちょっと気になるんですが、私どうして死んじゃったんですかねぇ?それとさっきから何か焦って急いでるように感じるんですがどうかしました。」
''うっ すまん実はワシがくしゃみをした時にうっかり雷撃を飛ばしてしもうての、それがお前に当たってしまったのが死因じゃ そしてこの事は地球の神には内緒にしたいんじゃだから少々焦っておるのじゃ''
「なるほどねー理解しました じゃあ今から私が転生先の人生に望む事を挙げますからそれが叶うようなスキルが欲しいです」
''分かった望みを言うが良い''
「先ず ①目立ちたく無い ②金に苦労しない ③きれいで優しい嫁が欲しい ④大抵の暴力や権力に逆らえる力が欲しい ⑤戦闘職は嫌 ⑥平穏なスローライフを送りたい ⑦今度は絶対イケメンになりたい とまぁこんなところですね」
と言う俺の望みに対して神様が提案したのが、中位貴族の三男であればそれほど目立たず金にも苦労はしないだろう、但し貴族の嫁は自分の好きには出来ないそこは自分で何とかしろ 大抵の暴力や権力に逆らえる奴は絶対に目立つから両立は出来ないこれも自分で何とかしろ と言われて結局スキルは鑑定、収納、錬金
魔法は土属性魔法、生活魔法に決まった。 更に創造神の加護も付けてくれるとの事この加護があるとスキル取得倍化 スキル経験値倍化の効果があるらしい。
ちなみに、転生先では神様から貰ったスキルを「ギフトと言うようだ、同じ名称でもスキルよりギフトの方が強力らしい そして後から自分の努力で得たものがスキルと言われているとの事、俺的には人から貰ったスキルより自分で得たスキルの方が価値がある気がするけど…
また、普通ギフトは1〜3個であり俺の5個というのは恐らく大騒ぎになるのでギフトとしては土魔法と錬金だけを最初に貰い判定が終わったら残りの3個をスキルとして貰う事にしてくれるらしい。
まぁそんなこんなでやっと神様との交渉も終わった
''譲治よ済まなかった これで全てが許されるとはワシも思っていないが、出来る限りお前の望みが叶うように準備した だが前世でも学んだであろうが計算通りに行かないのが人生じゃ また生まれ変わって環境が変わると考えも変わるかもしれん その為に加護を与えたのじゃ 好きに生きて第二の人生を楽しむのじゃぞー''
その瞬間俺は再び意識を失った。
そして気付くと見知らぬ天井ではなく知っている天井、そうここはウェラー辺境伯家の屋敷そして俺は神武 譲治ことシード ウェラーである。
ロートレック国ウェラー領辺境伯の三男それが転生後の俺シード ウェラー(5歳)だ容姿は金髪翠眼多分前世の基準では天使の様な可愛らしさと思われる。
家族は
父 マーク ウェラー(35) 金髪碧眼
ギフト土魔法 スキル剣術、体術
第一夫人 リリー ウェラー(30)銀髪赤眼
ギフト水魔法 スキル魅了
第二夫人 エレン ウェラー(28)金髪翠眼
(実母) ギフト風魔法 スキル薬師
長兄 クリス ウェラー(9)銀髪碧眼
ギフト火魔法 スキル剣術
次兄 エリック ウェラー(7)金髪碧眼
ギフト水魔法 風魔法
スキル剣術
姉 アリシア ウェラー(6)銀髪碧眼
ギフト火魔法 スキル剣術
執事 セバスチャン(50)白髪金眼
ギフト風魔法 スキルスカウター
メイド長 ステラ(42)茶髪茶眼
ギフトなし スキル生活魔法
メイド レイラ(15)青髪赤眼
ギフトなし スキルシーフ
コック ブラウン(35)茶髪茶眼
ギフトなし スキル調理
うん あっと言う間に転生完了だな
と思っているとレイラがノックもせずに部屋に忍び込んできた、薄目を開けて覗っているとレイラはいつものようにメイド服を脱ぎ下着姿になりベッドに潜り込んで来た。
俺は気付かないふりをしていたのだが レイラは俺をぎゅーっと抱き締めると「おや、今日は気付きましたね でも何も言わずに待っていたんですね うふふそんなおませな坊ちゃんレイラは嫌いじゃありませんよ」と巨乳を顔に押しつけて来た。
俺は、思わず自由な右手でその巨なるものをムニユムニユと揉みしだきその感触を堪能すると「きぁあだっだめですそんな事 ちょっとふざけただけですもうしませんごめんなさい」と今まで纏っていた妖艶な雰囲気が消え15歳の年齢に相応しい少女のものへと変わった。
俺は前世でも経験することが無かったその感触に顔はだらしなくにやけながらも、女の子の大切な部分を触ってしまった罪悪感から「あっごめんなさいわざとじゃないんだはずみで」そう言って誤魔化そうとするが、「う〜っ」とジト目で睨んで来るのを無視してあたふたと着替えて食堂に行くと二人の母達が既に席に座っていた。
「おはよう御座います」と挨拶すると「「おはよう」」と挨拶され「昨日は良く眠れたのかしら」とリリー母様が尋ねて来る「ハイなかなか寝つけませんでしたが大丈夫です」エレン母様も「私も昨日はなかなか寝付けなかったはでも、きっと大丈夫素敵なギフトを授かるでしょう」と微笑みかけてくれる「そうだと良いのですが」と言ってると他の家族達も食堂に入って来た。
父様が「シード今日はお前にとってとても大事な日になる 但し言っておくが今日ギフトが貰えない或いは我が家にとって利用価値のないギフトであった場合他家では絶縁される事もあるようだが、そんな心配はするな我がウェラー家はギフトは勿論価値のあるものだが自分の努力で得たスキルもまたギフトに劣らず価値のあるものだ。そう教えられてきたお前も今日からウェラー家の一員として認められるのだ肝に銘じておけ」「分かりました肝に銘じます。」
父様と母様達に連れられて教会に行き洗礼を受け、いよいよギフト判定だ創造神オーデンの像の前に直径20cmほどの水晶球が判定紙の上に乗せられている。
「シード様両手を水晶球につけて神に祈りなさい」
俺が両手を水晶球に乗せるとピカッと輝いて判定紙に文字が浮かび上がる。
予定通り「土魔法」と「錬金」2つのギフトが記されていた。
貰った判定紙を父様と母様達に見せると「おおギフトがダブルかやったなシードしかも錬金なんてかなりレアなギフトだぞ」と父様が嬉しそうに微笑み「良かった」とエレン母様は涙ぐんでいる。
リリー母様がそんなエレンを抱きしめて「本当に良かったわね、マークはああ言うけどやはり他の貴族達の目もあるからギフトを頂けてしかもダブルだなんてきっとシードは幸せな人生を歩んでいく事でしょう」
その後家に帰ると兄姉が判定紙を見せろと騒ぐアリシアが「えー良いなぁシードもダブルなんだぁでも錬金って何どんなギフトなの?」僕は「えー分からない」と父様を見ると「多分錬金術が使えるギフトだろうが、錬金術師は王都にしかいないからなぁ 学院に行けば何か分かるかもしれないが エレンに薬師の事を教えて貰うと良いのではないか?どちらもポーション作りは一緒のはずだ」と教えてくれた。
いきなりクリスが「そんな事よりシード明日から剣術の鍛練に出てこいよ ウェラー家の子は絶対に剣術スキルを得なければダメだからなアリシアだって得ることが出来たんだからお前にも出来るはずだ」う〜んクリス暑苦しいよでも命を守る為にはやらないとだな「判ったよクリス兄さんよろしくお願いします。」
「おう任せろ半年だ 半年で剣術スキルを得るそして学院入学までに体術スキルを得ることが目標だいいなシード」
こうして俺は無事に異世界に転生しシード ウェラーとしての人生を歩き始めることになった。