闇
主な登場人物
・反町友香(ソリマチ ユウカ
中華街に暮らす探偵少女。中学2年生。
ピンク味の帯びた白い髪に、赤い瞳を持つ。
茉莉花茶が好き。
・青山清花(アオヤマ サヤカ
神奈川県警の刑事。友香の姉的存在。
英国人と日本人のハーフ。
灰色の髪色に青い瞳という身体的特徴を持つ。
愛車、ナナマル(JZA-70)の整備が趣味。
・神津柳(カミツ ヤナギ
中華街で探偵事務所を営む女性。
カールしたショートボブと眼鏡が特徴。
友香の叔母にあたる、母親的存在。32歳。
26
彼は恵まれていた。
彼には家族がいた。仲間がいた。あの激動の時代を共に生きた戦友がいた。
だが、気がつくと彼らはみんな死んでいた。
彼の周りの人たちは、一人、また一人と死んでいった。
彼は孤独になった。
そんな時、偶然にも身代金の取り引きを耳にしたのだ。
彼は思った。
これは、チャンスなんだと。
神様がくれた最後のチャンスだと。
だから、魔が差したと言われればそうなのかもしれない。
彼は犯罪に手を染めた。
物寂しさが彼を犯罪に駆り立てたのだ。
「安心しなさい。何もしない。そんなことよりお腹が空いているだろう?」
白髪の男が、テーブルにご飯を置き、お行儀よく椅子に座った少年に優しく語りかける。
しかし、少年はただ彼をチラリと見やって、俯くだけだった。その瞳は、不信感に満ち溢れていた。
その様子に、男は悲しそうな表情を浮かべ、部屋から立ち去った。
結局、金だけでは寂しさを埋め合わせることなどできなかったのだ。




