物語の始まり始まり~
いつの時代も、どんな人間でも、心に穴がポッカリ空いた様に不安に生きてる。
その不安を埋めようと、人間は自分の心の欠片を探しながら、生きている…
俺は市村夏輝23歳・独身・o型・のやぎ座・職業は探し屋。
俺が探すのは、心の穴を埋める、その人の心の欠片…
「始まり1」
「ドンドンドンドン」
住居兼事務所のドアを激しく叩く馬鹿がいる。
「はぁ~?今何時頃だと思ってんの?」
時計をみたら朝10時を少し過ぎた所だ。
さらにどっかの馬鹿は激しくドアを叩く。
「ドンドンドンドンドンドン」
中古のソファーに寝てた俺は体を起こし、ドアの方に近寄る。
「はいはい。今開けますょ~ふぁ~」
「そんなに叩くと、ボロイ建物が壊れちゃうでしょ~が。」
そう言いながら、ドアを開けると「あ!!」
怒りに満ちた大家のババァーが立っていた。
「ボロイ建物で悪かったね…え!!」
御歳70歳・小柄だが腰は曲がっておらず、いつもメイクが濃い、しかもそこらのヤクザ顔負けの威圧感、俺が苦手なスーパーババァー伊丹金子 「少し邪魔するよ」
俺の返事を待たず、ズカズカ入ってきた。
「かぁ~汚いねぇ~。掃除位しないのかい?」
「いゃ~仕事が忙しくて…」
「ほぅ~?仕事が忙しい?結構な事じぁ~ないか。だったら、溜まってる家賃半年分を、払って貰えるんだろうね~?」
このババァーはいつも嫌みな言い方をする。
仕事があるなら、その憎らしい顔に溜まってる家賃を、叩きつけてるての!
「いや~それは、その…あの~」
「どうせ、仕事なんか無いんだろ?こんな、探偵だか何だか知らないが、あんたみたいな胡散臭い男に誰も頼みに来たりしないょ!!」
胡散臭い(うさんくさい)のはババァーの方だっうの!その厚化粧は何?しかも、体から匂うのは香水じゃ~無くとまかさの、線香の匂いときたもんだ!!
これじゃ~あの世の迎えが来ても、驚いて帰っていくわ!!
俺なら履いてる靴脱いで、裸足で逃げ出すわ!!
「あんた、今私の悪口を頭に浮かべてるね?」
「え?め、め、滅相も無い…お世話になってる、大事な大家さんの事、俺が悪く思う訳ないですよ
笑えて、少し泣けて…
これを見て貴方も自分の欠片探してみませんか?