閑話 ほこたて閑話の7、8、9
今回は、本編にならない閑話(無駄話)です。会話文しかない為、苦手な方はご注意下さい。
ナツとハルバードの"ほこたてコンビ"が送る、下らない会話集です。
本編には影響ありません。次回から普通の小説に戻ります。
よろしくお願い致します。
【その7】
「ハルバードさん、ハルバードさん」
「何だ」
「ハルバードさんの誕生日っていつなんですか?」
「誕生日? 召喚された日というなら、8月20日だが」
「8月20日……『ハニワの日』ですね!」
(何言ってんだこいつ)
「うーん、そしたら過ぎちゃいましたねー……」
「誕生日など気にしていないが」
「いやいや!! 誕生日は大切です! そうだなぁ……あ! じゃあ今日私がお祝いします!」
「はあ? 別に必要な……」
「ハルバードさんっ、生まれてきてくれてありがとうございますっ! えへへ!」
「………………」
「ん? どうしま……わぁっ!」
「……」わしゃわしゃ
「か、髪が乱れる! 乱れ髪になる!」
「はぁ……では、お前の誕生日は?」
「ふぇ? 私は5月6日です! 『コロの日』!」
「確かにコロコロとしてるな、最近は特に」
「えええ!?」
(ふ、太ったかな……ダイエットしなきゃ!!!)
「ということは、また先だな」
「え、ああ……そうですね!」
「では、本日私が祝ってやろう」
「えっ!?」
(ななな、なんか近いよ!?)
「お前は……
何か欲しい?」クイッ
「!? ふぇっ……ぁ……ぅ……」
(あわわわわ!!! 色気がやばい、やばい!)
「…………」
「えっと…………いてっ!」
(何でデコピンされたの!?)
「男の前で軽々しくそんな顔するな、阿保が」スタスタ
「いてて……行っちゃった。ど、どんな顔だったんだろう……そんな変な顔だった!?
あーあ、せっかくならご馳走作ってもらおうと思ったのになぁ……」
【その7 終わり】
☆
【その8】
「ハルバードさん、ハルバードさん」
「何だ」
「は、ハルバードさんの好きな女性のタイプってなんですか!!」ドキドキ
「はあ? そんなものを聞いてどうする」
「うぇっ!? い、いや……気になっただけです」
(嘘です参考にしたいです)
「そうだな……とりあえず落ち着いた女…………何故涙目になる」
「べ、別に何でもないですっ!」ゴシゴシ
(絶対私じゃないじゃん……!)
(何がしたいのかさっぱりわからない)
「じ、じゃあリナシーさんとか……?」
「あれのどこが落ち着いた女なんだ。はぁ……よく分からないが、そこまでこだわりはない」
(でもきっとやかましいのは嫌いなんだよね……私よく『やかましい!』って言われるし、うぅ……)
「そ、そうですか……わかりました、ありがとうございます……」スタスタ
「……何だったんだあれは」
◇
夕飯後
「ご馳走様でした」
パタリ
『どうしたんだろうナツ、なんか元気なかったね』
『そうですねぇ、心配だわ』
「……」
◇
「はぁ〜、落ち着いた女の人ってこんな感じかなぁ……?」
「おい」
「ひっ……ゴホン、何ですかハルバードさん」
「……」ぎゅー
「!?!? ハハハ、ハルバードさん!?」あたふた
(どど、どうしたの!?!?)
「何だ、いつも通りじゃないか」パッ
「えっ……?」
「無駄な心配掛けさせるな、馬鹿が」スタスタ
「ハ、ハルバードしゃん……」
(うぅっ、やっぱりいつも通りにしよ……!)
【その8 終わり】
☆
【その9】
「ハルバードさん、ハルバードさん」
「何だ」
「私も魔法が使えるようになりたいです!」
「そうか、残念だな。諦めろ」
「えええ即答! やっぱり無理なのかなぁ……」しゅん
「……そもそも、お前は魔法をどう使いたいんだ。魔法といっても、何でもかんでも出来るわけではない」
「うーん、とりあえず空飛んでみたいです……いて!」
「出来るわけないだろ阿保が。多少浮かせることは可能だが、長時間は無理だ」
「えー、そうなんですか? でも確かに飛んでる人見たことないや。じゃあ遠くの物なんかを引き寄せたりはできるんですか?」
「ある程度はな」
「おお、それいいですね! それなら取りにいくのがめんどくさい物とか、すぐに引き寄せられます!」
「……お前に魔力が無くて良かったな」
「え? なんでですか?」
「横着するからに決まってるからだろうがこの愚図!」
「いてっ!」
「それに、これ以上動かなくなるといよいよ問題だな」
「え、何が……」
「お前、最近本当に顔がまん丸になった気が……」
「!! うわーん! ひどい! ハルバードさんの馬鹿!」ドンッ
「って……」
(押す力が増したような気もするな)
◇
「うぅ……ようし、こうなったら本気でダイエットしよ……
明日から!!!!
それにしても魔法ってもっと凄いものだと思ってたけど、そうでもないんだなー」
ふよふよ
「あ、ミニメイドちゃん! 私も魔力があったら小さい使い魔出せるかな?」
【ナツ脳内】
「使い魔ーでろー!」
ポンッ
「おお! ミニハルバードさん! ミニハル……なんか……可愛い!!」
『うるさい』
「い……たくない! 攻撃も可愛らしい……! へへへ、今は私がミニハルさんのご主人様なんですからね!」
『……りょうかいした、わがあるじ』
【ナツ脳内 終わり】
「うひゃぁぁ! 可愛い可愛い! 魔力欲しい!」
『ナーツ』
「ふぇ、アキュレスさん!?」
(もしかして今の全部聞かれてた!?)
『不純な理由で魔法は使っちゃダメなんだよ?』
「うぅ、そうですよね……ごめんなさぁい……」しょんぼり
『ふふ、じゃあ今度ハルのいない時に、ね?』
「!!!」
◇
「……?」
(何故だかものすごく悪寒がする……)
【その9 終わり】
お粗末様でございました。
次回から普通に戻ります。
何卒、よろしくお願い致します!




