閑話 ほこたて閑話の4、5、6
今回は、本編にならない閑話(無駄話)です。会話文しかない為、苦手な方はご注意下さい。
ナツとハルバードの"ほこたてコンビ"が送る、下らない会話集です。
本編には影響ありません。次回から普通の小説に戻ります。
よろしくお願い致します。
【その4】
エイデン邸にて
「ハルバードさん、ハルバードさん」
「どうした」
「ハルバードさんって歳いくつなんで……あ」
「何だ」
(そういえばハルバードさんって、先代のエイデン侯爵、つまりアキュレスさんのお父さんに召喚されたんだよね? ってことは……)
「ええー!! ……いたいっ!」
「やかましい、なんだ急に」イラッ
(いてて……)
「い、いやハルバードさんって見た目20代後半とかそんなんですけど、中身って……」正直者
「……」
(これは正直に答えるべきか?)
「い、いやあ考えちゃいけませんよね!!」
(でもあの色気の謎は解明した……!)
「……ちなみに、お前も将来そうなる」
「え!? じ、じゃあ……わたし、もう成長……」
「ああ、残念なことにな……」
「ど、どこみてんですか! もう! もう!
うー……どうせ小さいですよーだ……」
「だが、もしかしたら努力次第で何とかなるかもしれない」
「え!!」キラキラ
「手伝ってやろうか?
ほら、おいで?」
「い、いいです!!!」ボフンッ
(くそう! イケメンめ! ずるいずるい!)
『はーい、ハルこっちおいで』
「……」
(た、助かった……!)
◇
「うー……どうしたら大きくなるかなぁ? よせてっ、あげるっ!」ぎゅむぎゅむ
『ナツちゃん……なんて健気なのっ! 今度バストアップのメニューを考えてあげましょうね……!』
【その4 終わり】
☆
【その5】
エイデン邸にて
「ハルバードさん、ハルバードさん」
「何だ」
「ハルバードさんって怖いものってありますか?」
「あるわけないだろうが。間抜けなお前じゃあるまいし」
「ひ、ひどい! じゃあ怖い人とかもいないんですね!?」
「怖い人、ねえ……」
『ねえ、ハル』
『何だ』
『俺、アキュレスの前でタバコ吸うなって言ったよね?
……すり潰されたいの?』
『すぐに消す……』
『次はない』
『了解した、我が主……』
☆
『あら、ハルバード。クリフォード知らない?』
『マリアか。見ていないが?』
『そう……見かけたら教えてね』
『どうかしたのか?』
『ええ、ちょっとね。
……庇わないでね、あの人のこと』
『了解した……』
(あの似た者夫婦め……)
「チッ……」
(い、いるのかな? 私からすればハルバードさんの今の顔が一番怖いけど……)
「あ、あのー……」ポカン
「……」
(本当に間抜け面だな)
「???」
「ナツ」ぐいっ
「は……いっ!?」
(え! なんで抱きしめられたの!?!?)
「はぁ……」むぎゅうー
(子供体温……)
「ハルバードさんっ!?!?」
「お前だけは、ああなってくれるなよ……」
(アキュレスも最近似てきた気がするしな)
「よ……よっぽどなんですね……」
(め、珍しい……えへへ! なんか嬉しいかも!)
【その5 終わり】
☆
【その6】
「ハルバードさん、ハルバードさん」モフモフ
(また何か食ってるなこいつ……)
「何だ」
(このクレープおいしい♪)
「そういえば、ここの世界に来てからテレビってゆっくり見たことないんですけど、どんなのやってるんですか?」
「私はテレビなど殆ど見ない」
「そ、そうなんですか……」
「まあやっているとすれば、ニュースやドラマ、バラエティーとかそんなものだ」
「へぇ~、でも私の世界でもそんなものでしたよ」
「お前のことだ、ニュースなどはあまり見ず、くだらない番組ばかりを見ていたのだろう?」
「なっ……!」
(い、言い返せない……)
「ニュースならば新聞で十分だ。情報番組も雑誌で補える。私にはテレビが無くても問題はない」
「そ、そうですか」
(なんかやっぱりハルバードさんってジジ臭いところあるよね……)
「ほう。随分と失礼なことを考えるのだな、ナツ」ゴゴゴ
「ひっ! そ、そんなことは……」
(な、なんでばれたの!?)
「ああ、そうだ……」
「な、なんですか……」ゴクリ
「年長者の言うことは聞くべきだ。そうだと思わないか? ナツ」
「は、はい! そのとおりであります!」
「ならば、これからおやつは抜「それだけはいやです」……」
「それだけはいやです」虚ろ
(いつもそのくらいの気迫を出せれば良いものを……)
「はぁ……私はお前の食い意地が一番の恐怖だ」スタスタ
「あ、行っちゃった。もしかして、
ものすご~く呆れられた……?」
【その6 終わり】
お粗末様でございました。
次回から普通に戻ります。
何卒、よろしくお願い致します!




