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  作者: 綾
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第2章 あの子

 





 僕には最近、目で追ってしまう子がいる。

 いつも部活の前にすれ違う、腰まである長い髪がつやつやで綺麗な子だ。

 あの子とすれ違う時は、なんとなく、背筋を伸ばしてしまう。


 僕はロング派かショート派で言ったらショート派だけれど、僕の好みに関係ないくらいにあの子の髪は綺麗で、そして、すごく似合っていた。

 かわいかった。


 一度も喋ったことはないけれど、噂でバレーボール観戦が好きだと聞いた。僕は野球部だ。


「中学の時、バレー部に入っておけばよかったな」


 そんなことをふと呟いた自分に驚く。



 僕、あの子のことが好きなのかな。



「話しかけたいな」と思った。


 でも、あの子は僕のことなんて絶対に知らないだろうな。急に話しかけたら、怖がられちゃうだろな。


 そんなことを考えながら、練習用のユニフォームに着替える。

 そして、いつもあの子とすれ違うグラウンドまでの道を歩く。




 少しして、離れた角から体育館へ向かうあの子が現れた。

 その瞬間、僕は思わず立ち止まってしまった。


 あの子から、目が離せない。

 あの子が少し俯きながら、トコトコと僕の目の前へやってくる。


 頬を赤らめた、ショートカットの君が、大きな目で、僕を真っ直ぐに見上げて、口を開く。



「……あの…………っ!」



 声も、すごくかわいかった。











初投稿です。

ぽかぽかと晴れた日の、古典の授業の時に書きました。

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― 新着の感想 ―
[一言] めっちゃアオハル♡
2023/11/08 19:55 退会済み
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