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ジュアル=ラィシカーラクセンの冒険=異世界転生?した自家用パイロットの数奇な人生=  作者: OPPA
第1章 ボナ誕生(ジュアルになるまで・・・)
9/88

第9話 ギルド長からのメッセージ

毎朝6時投稿予定です。

 『がはは・・・説明雄が下手で悪かったな。だが、冒険はいちいち説明してくれねえ・・・自分の力で見極めねえと死んでしまう。ホーンマウスを安定的に狩れるようになった新人に、先を目指してもらうため、そして、冒険者になってくれたことを感謝するためにこんなことをしている。これからも、精進してくれ!以上だ』


解体が終わった後、冒険者ギルドの2Fに戻ったボナ、レップル、フォックロスは、スキッドの説明を受けていた。スキッドの正体はレベルCの冒険者ではなく、王都にある冒険者ギルトのギルトマスターだったのである。元冒険者で、レベルはAだったらしい。今日、討伐した角ウサギは、冒険者ギルドで買い取ってくれたのである

角 :小銀貨1枚

魔石:小銀貨1枚

肉 :大きさ次第・・・平均銀貨1枚


ホーマウスより、角と魔石の分だけ多いのだが、ホーンマウスの方が楽に討伐できるので、ほとんどの冒険者は角ウサギを狩らないらしい。ただ、肉にはそれなり需要があるので、討伐依頼はよく張り出されるらしい。


『ボナさんは5匹ですか・・・優秀ですね。普通は1匹なんですよ』

何故か冒険者ギルトのカウンターでボナは捕まっていた・・・そう、緑色の髪をした若い女性・・・グリーナである。


『あの・・・』

ボナは早く宿に逃げ出したかったのだが・・・


『実は、私は角ウサギの肉が大好きなのよ。出来ればこれからもギルドに納めてほしいなあ~』

グリーナがボナに顔を寄せる。


『グリーナ!』

ギルドの奥から怒鳴る声が響く。出てきたのはスキッド・・・着替えてきたらしく、冒険者というより、官僚みたいな服装になっている。頭はそのままだが・・・。


『あらマスター。神々しいわ』

グリーナはそう言ってスキッドに向かって拝みだす。


『こら!光々しいだと!』

右手を振り上げたスキッドを見て逃げ始めるグリーナ。追いかけるスキッド。どうみても二人とも本気ではない。他の職員も呆れたように眺めるだけである。


(宿に帰ろう・・・)

ボナが、そっと冒険者ギルドを出ようとすると


『ボナ!明日の朝俺のところに来い。話がある』

グリーナを追いかけながらも、ボナが出ていこうとするのを見逃さずに話しかけてきたスキッドに

『はい!』

と叫んで、冒険者ギルドから脱出するボナであった。


・・・


宿に帰ると、間もなくして夕食の時間になった。オレンジ色の札と交換で食事を受け取ってみると、何故か皆、ニヤニヤしている。ボナが不思議そうにしていると、宿の女の子がやって来て


『今日は、角ウサギの肉が手に入ったのよ。だから、今日の夕食は角ウサギの肉入りスープなのよ』

そういいながら、女の子も嬉しそうである。


ボナは、空いている席に座って、スープを一口飲んでみた。

(美味い!)

そう・・・いつも使っているホーンマウスに比べると、その味の違いは明らかだった。

(もしかして、5匹狩ってしまったから・・・)

冒険者ギルドのすぐ近くにある宿という関係から、入手できたらしい。グリーナの気持ちが理解出来てしまったボナであった。


・・・


翌日、ボナは起きると部屋で手持ちのパンを食べていた。朝食代を節約するためである。宿の食事の方が美味しそうなのだが、孤児院時代から食べているパンを数日分まとめて購入しているのである(まとめて買うと、少し安くしてくれるから・・・)。

スキッド(ギルマス)から、朝くるように言われている・・・。

(いったい何だろう・・・5匹狩ったこと?問題だったら、その場で止めるよな・・・多分)

理由を考えながら歩いていく、宿から冒険者ギルドはすぐなので、問題なく着くことが出来た。ボナが冒険者ギルドに入ると、気が付いたグリーナが階段を指さした。多分、その階段の先にスキッド(ギルマス)がいるのだろう・・・。グリーナに手を振って階段を登っていくと、扉のある部屋に

正面にあった。とりあえずノックしてみる。


『入ってこい』

中からスキッド(ギルマス)の声がした。


ボナが中に入ると、スキッドは机の上で書類の山にサインをしているところだった。


『おう。来たな。話がある』

そういうと、机の前にある椅子を指さした。座れということらしい。ボナが座るとスキッドは書類の山から目を話し、ボナを見た。


『確かにボナに似ている・・・』

スキッドが呟いた。

(えっ)

ボナはスキッドの呟きが聞こえた瞬間、背中を走るような衝撃が伝わったような気がした。


・・・


『ボナ。お前、孤児院の出身だったよな』

『はい』

どうしてボナが孤児院の出身であることをスキッドが知っているのかは謎だったが、孤児院で育ててもらったことに負い目を感じていないボナはそのまま答えた。

(本当のことだし・・・どうして知っているのだろう・・・冒険者ギルドでは誰にも話していないはず・・・)


『実はな・・・』

そう言いながら、スキッドは1枚の古ぼけた紙を見せた


(えっ!)

古ぼけた紙は、古い依頼表だった。


“ボナと書かれた布に巻かれた子供の行方を調べてほしい”

その依頼書の冒頭に書いてあったのである。

(まさか・・・)

ボナの顔は真っ青になった。

やっと動き出します

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