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ジュアル=ラィシカーラクセンの冒険=異世界転生?した自家用パイロットの数奇な人生=  作者: OPPA
第1章 ボナ誕生(ジュアルになるまで・・・)
7/88

第7話 角ウサギ

毎朝6時投稿予定です。

宿に戻ろうと、冒険者ギルドを出ようとしたとき


『ボナさん!』

カウンター

方から声がした。思わず振り向くと、緑色の髪をした若い女性が手を振っている。冒険者登録をした時の女性職員であった。条件反射的にボナはカウンターまでくると、


『ギルドの新人講習会があります。参加してみませんか?』

何故かニコニコ顔である。


(講習・・・受けてみたいけど・・・宿代を稼がないといけないし・・・)

見よう見まねでホーンマウスを倒していたが、誰かに指導してほしいとは思っていたボナであった。だが、講習に出ている間の宿代が心配だったのである。


『あの・・・ありがたいのですが・・・』

言いにくそうに答え始めたボナを遮るように


『安定してホーンマウスを狩れるようになった冒険者に、東の森にいる角ウサギ討伐の訓練を兼ねた講習です。冒険者ギルドから依頼されたベテラン冒険者が、東の森にいる角ウサギの採り方を教える講習で、な、なんと無料!! お得でしょ!』

緑の髪が揺れるのも構わず、冒険者顔負けの勢いでボナを圧倒したのであった。


(ホーンマウスより強敵かも・・・)

結局、ボナは参加させられることになった。


(何とか宿代は足りそう・・・)

ボナは力なく宿に戻ったのであった。


・・・


翌朝、言われたとおり、朝、冒険者ギルドに来ると、緑色の髪をした若い女性が手を振っている

『こっち、こっち』

そう言いながら彼女が指さしたのは2Fへの階段だった。多分、2Fに行けということなのだろう。ボナは指示された階段を登ってみると、そこは、やや大きめの広い部屋であった。


よく見ると、椅子がいくつか用意してある。

(ここに座っているようにということかな?)


『おう!椅子に座って待っていてくれ。後2人くるはずだからな』

背中から大声がした。慌てて振り向くと、そこにはスキンヘッドに右目に眼帯をした筋肉ムキムキのおじさんが立っていたのである。


ボナが、飛び退いて距離をとると


『あはは・・・俺が魔物じゃなくてよかったな・・・魔物だったら今頃あの世行きだぜ』

そう言って、ボナに向かって破顔したのである。


(これは、面倒くさいことになるかもしれない・・)

ボナは青くなりながら椅子に座った。


・・・


しばらくすると、2人現れた。体が大きく、手には棍棒? のようなものを持っている。赤みがかった顔・・・。孤児院にあった絵本に書いてある赤鬼のような見た目である。スキンヘッドに促され、ボナ隣りあった椅子に座った。そして、その後を追うように髪の毛から何か長い耳が立っている少女?らしき子が赤鬼の隣に座った。

 3人が座ったのを確認したのか、スキンヘッドが椅子に座わる3人に向かって


『おう!俺はレベルCの冒険者、スキッドだ』

(スキッド・・・そのままじゃ・・・)


『おう!名前に会わせてこうしているわけじゃないからな!』

スキッドはそう言って、右手を撫でるように頭に置いた。思わず、ボナの顔を引き攣る

(まるで心を読んでいるみたい・・・)

ボナが横を向くと赤鬼と長耳も顔を引き攣らせていた。


『今日は、新人講習ということで、東の森にいる角ウサギを狩りに行く。一人ずつやらせていくからな。そこから自己紹介しろ。名前と持ち物を言ってくれ!』


スキッドはそう言いながらボナを睨んだ。

(えっ!俺から・・・)


ボナは椅子から立ち上がり

『ボナです。ショートソードを使っています・・・』

ボナの言葉にスキッドが頷く、

『次!』

そう言ってスキッドは赤鬼を睨んだ


『レップルといいます。棍棒を使ってます』

赤鬼は意外にも人見知りらしい。小声でうつむきながら答えた。


『次!』

スキッドは、そんな様子を気にしたのかしないのか、長耳を睨みながら言った。


『あたいはフォックロスです。短剣と魔法を使うよ』

それだけ言うと顔を横に向けで腕を組んで座ってしまった。


『ほう・・・使える魔法はなんだ!』

スキッドが長耳・・・フォックロスを睨む。


『ファイヤーボールだけ・・・』

小声でフォックロスが答えた。


『獲物を入れる袋は持ってるな・・・では行くぞ』

スキッドはそう言うと階段を降りて行ってしまった。


・・・


慌てて3人でスキッドを追いかけていく・・・。東門から街の外に出ると、すぐ先に森があった。


スキッドは追いかけてきた3人が揃ったところで振り返り、

『今から、角ウサギを討伐する。先ず見ていろ!』

そう言った途端、森に向かって走り出した。

ボナにはスキッドが森に向かって走っているだけに見えたのだが、森に入った瞬間、左右から何か光るものがスキッドに向かって飛んで行ったのが見えた

『えっ!』

見ていた3人の声が揃ってしまった。


『がはは・・・こんな感じだ!』

いつの間にか森から戻って来たスキッドが両手に角ウサギを掴んでいた・・・。掴まれていた角ウサギは手で首を絞められている。しばらくすると大人しくなった。


(いったいどうやって捕まえたの?)

ボナはスキッドがどうやって角ウサギを捕まえたのか理解できなかった。

講習会・・・怪しいですが・・・

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