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ジュアル=ラィシカーラクセンの冒険=異世界転生?した自家用パイロットの数奇な人生=  作者: OPPA
第1章 ボナ誕生(ジュアルになるまで・・・)
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第3話 初めての魔物討伐

本日3話目の投降になります。

 以前、冒険者になった孤児の先輩たちから、

『初めのうちは、街の西にある草原でゴブリンやホーンマウスを倒して稼ぐ』

と聞かされていた。なので、早速、西門から街の外に出る。門番に冒険者ギルドで発行してもらったカードを見せると、そのまま通してくれた。軽く会釈をして行こうしたところ、


『ガンバレ新人!』


門番に声を掛けられた。思わず振り返って手を振ってから、ダッシュで離れていく。

(なんか恥ずかしい・・・)


街道の近くを西に歩いていく・・・遠くには山が見える。なんでも、山の方にはお湯が出る泉があるとか・・・一度見てみたい。


 周囲を見回しながら歩いていくと、街道の北の草原に何やら動く緑っぽい何か・・・。ショートソードを右手に構え、近づいていくと、それは突然、襲い掛かって来た。咄嗟にショートソードを振り降ろすと何かを切り裂く感触がし、

『ギャー』

という叫び声がしたのち、何かが地面に倒れた。

 

 目の前には、先ほどショートソードで倒したゴブリンの死体が転がっていた。ゴブリンは右の耳が討伐照明なので、倒した後、心臓の近くにある魔石と右耳を切り取って袋に入れる。そのために皮袋も用意しておいた。とりあえず、魔石と右耳は別の皮袋に入れてリュックに仕舞う。


その後、周囲を見回しながら、10匹のゴブリンを倒し、魔石と右耳を回収していくと、前方に何やら灰色の動く何かを発見。慎重に近づいていくとホーンマウスであった。ホーンマウスは、体長30㎝くらいのネズミで、頭の両脇に羊のような角があるのが特徴である。こちらが様子を見ていると、こちらに向かって走って来た。頭を狙ってショートソードで突きを入れる。ショートソードを躱してボナの脇を通り過ぎていくホーンマウス。傷だらけにすると買い取ってもらえないと聞いていたので、頭を狙ったのだが・・・ちょっと難しかった。気を取り直してホーンマウスが来た方に移動してみると、地面に直径30㎝くらいの穴が開いている。どうやら、ホーンマウスの巣穴らしい。巣穴の前に仁王立ちで待ち構え、ホーンマウスが出てきたところをショートソードで首を刎ねた。ホーンマウスの皮は、硬貨を入れる袋にするのに都合がよいため、状態が良ければ買い取ってもらえる。解体もギルドでしてくれるので、そのまま持って帰ればよい。解体も出来ればより高く買い取ってくれるのだが・・・いずれ覚えよう。


・・・


結局、ホーンマウスを5匹仕留めたところで、袋がいっぱいになり、街に戻ることにした。何とか、今日の宿代くらいは稼ぐことが出来そうである。冒険者ギルドに戻ると、買取カウンターには列が出来ていた。素直に並び、順番がやってきたところで、いかつい顔をした中年男性のギルド職員に袋を渡す。


『ほう・・・ホーンマウスだな。5匹か・・・皮の状態も問題ないが、解体がされてないな』

事実なので黙って頷くと


『銀貨5枚、但し、解体料が銀貨1枚で、銀貨4枚だな』

『ゴブリンもあるのですが・・・』

そう言って、右耳と魔石の入った袋を渡す。受け取った中年男性のギルド職員は、魔石の状態を確認して、右耳の数を数えてから、


『ゴブリン10匹か・・・討伐代が小銀貨1枚、魔石が10個で銀貨1枚だな』

内容に認識の差異はないので、黙って頷くと


『ほれ、銀貨5枚と小銀貨1枚な』

その場で金を渡され、両手で受け取って革袋に入れる。今晩の宿代、食事代なのでなくさないように直ぐに仕舞う。ホーンマウスやゴブリンの耳が入っていた皮袋を返してもらってからギルドを出ると、空はオレンジ色になっていた。

(宿を探そう・・・)

今まで孤児院にいたので、宿がいくらなのか知らなかったのである。冒険者ギルドに戻って受付カウンターを見ると、登録をしてくれた女性がいたので、


『すいません』

声を掛けた。


『あらなあに?ホーンマウスを仕留めたみたいだったけど・・・』

微笑みながら言い返された。いつの間にか見られていたらしい・・・。


『あら、今日登録した冒険者が、無事仕事をすることが出来ているか気になっただけよ』

そう言って女性は微笑んだ。


『あの・・・どこか、今晩泊まるところを探しているのですが・・・』

ほほ笑んでいる女性に聞いてみると、


『冒険者ギルドの脇にある宿“冒険者の宿 王都亭”なら、銀貨3枚で泊まれるわよ』

そう言って東の方を指さした。ギルドの東側にあるということなのだろう。


『ありがとうございます』

そう言って、冒険者ギルドを出て宿に向かった。


・・・


宿はすぐに見つかった。

(全然、気が付かなかった・・・)

ここに来るときに目の前を通って来たはずなのだが、教えてもらうまで気が付いていなかったのである。恐る恐る扉を開くと、目の前にカウンターがあり、同じくらいの女の子が座っていた。


『1人なんですが・・・』

ボアが言いかけると


『銀貨3枚です。夕食と朝食を付けると銀貨5枚です』

(食事代がちょっと高いな・・・)


『夕食だけだと・・・』

『銀貨4枚です』

ボアが最後まで言い終わらない内に回答があった。


『じゃあ、夕食のみ付けてください』

ボアはそう言いながら、銀貨4枚を出す。

女の子は銀貨を回収すると、

『部屋は2階の一番奥になります。食事の時は、この札を持ってきてください。もうすぐ出来ますよ』

部屋の鍵と思わる木の板とオレンジに色に塗られている夕食用札を差し出すと、にっこりとほほ笑んだ。

明日からは、毎日6時に投降予定です。

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