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ジュアル=ラィシカーラクセンの冒険=異世界転生?した自家用パイロットの数奇な人生=  作者: OPPA
第1章 ボナ誕生(ジュアルになるまで・・・)
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第12話 異次元ポケット

毎朝6時投稿予定です。

やっと、飛行機が出てきます。

『外で昼寝でもしていたのか?』

東門を閉めようとしていた門番が呆れたようにボナに行った。


『いや・・・あはは・・・』

自分でも状況が掴めていないボナは愛想笑いとでもいうような、微妙な顔で、門番の問いはまともに応えずに冒険者カードを見せて門を通りぬけた。


『もうちょっと早く帰って来いよ~』

走り去っていくボナに、門番の声が聞こえてきた。


・・・


何とか宿に戻ったボナは夕食を食べた後、急いで部屋に戻った。

(一体何か起きたのだろう・・・)


森の中を彷徨い、見たこともない建物を見つけ、謎の像の言葉・・・。そして、いつの間にか森の端にいた自分・・・。足元にあった袋は何故か光って消えた

(ありゃなんだったのだろう)

ボナは顎髭を伸ばした像の言葉を思い出しながら、

(西に18kmにあるツギア・・・確かスキッド(ギルマス)が言っていた西に14kmの場所にある遺跡と場所は近いのでは?・・・まさか!!)

顎髭を伸ばした像があった場所は、王都の東にあったはずであることからボナはこの2つの情報が何か関連があると思ったのであった。


結局、いくら考えてもこれ以上のことは解らなかった。


・・・


翌朝、ボナは宿を出ると冒険者ギルトに入っていた。中は、特に変わった様子はない。


(そういえば、AGI(俊敏性)が上がっているはず)

スキッド(ギルマス)に言われた言葉を思い出したボナは、水晶にカードをかざすと



登録名:ボナ

レベル:F

 HP 29/30   MP105/105

 STR(力)  : 16

VIT(体力) : 16

INT(知力) : 100

MID(精神力): 100

AGI(俊敏性): 200

DEX(器用度): 100


スキル

 操縦(固定翼)


真名:ジュアル=ラィシカーラクセン

備考

 異界からの訪問者、異世界のパイロット、異次元ポケット持ち



(どういうこと?)

AGI(俊敏性)が200になっているのは、スキッド(ギルマス)に言われていたので理解できたのだが、スキルに“操縦(固定翼)”が増えており、備考に“異次元ポケット持ち”

が追加されていたのである。次の瞬間、ボナは強烈な頭痛に襲われた・・・。


・・・


(ここは何処?)

気が付くと、狭い部屋のベッドに寝かされていた。ベッドから起き上がり、部屋の外に出てみると、そこには見覚えのある光景があった。

(冒険者ギルト?)


前方から見覚えのある緑の髪の女性が近づいてきた

『気が付いたようだね』

グリーナは、心配そうにボナを見たのだった。


『あの・・・』

何か言い訳しないと思いながら話そうとするボナを遮るように


『いきなり、水晶のところで倒れるから、職員で仮眠所に連れて行ったのよ。もう大丈夫そうね。何があったのか知らないけど、気をつけなさいよ』

そう言うとグリーナは歩いて行ってしまった。


(一体何が・・・あっ!)

ボナは、飛行機という乗り物の知識、そしてそれを操縦する知識が増えていることに気が付いた。


(この知識は何?)

そしてもうひとつ、自分の心の中というか、感覚的に解る異次元空間が頭に思い浮かんできた。そしてそこには、飛行機という乗り物の知識にある飛行機が1機、漂うに存在していたのである。それと、角ウサギと思われるものが5匹、飛行機の脇に漂っていた。

(どうして角ウサギが・・・)

と思った瞬間、ボナの目の前に角ウサギ(の死体)が現れた。だが、何処にも傷がない。

(なんだかわからないけど、これは見つかったらヤバイ)

と思った瞬間、ボナの目の前から角ウサギが消えた。


(えっ?どういうこと)

先程の異次元空間に角ウサギは戻っていたのであった。


(異次元ポケットってこれのこと?)

ボナは、顎髭を伸ばした像の言葉を思い出した。


・・・


(昨日狩った角ウサギは1匹のはず・・・。5匹狩ろうとして森に入った結果、出られなくなり、顎髭を伸ばした像のある建物にたどり着て・・・いつの間にか森の入り口にいた)

で、どういう訳か異次元ポケットというものが使えるようになっていて、その中に

飛行機

角ウサギ×5

が入っている。どういう訳か、角ウサギは5匹とも解体されていて角と魔石は、最初に飼った1匹の角と魔石と一緒に袋に入っている。


(さっぱりわからない・・・だが、スキッド(ギルマス)が言っていたボナというのは、院長が最後の夜に教えてくれた、タミアという院長の娘さんから話と辻褄が合う・・・)


ボナは慌てて、院長から受け取った物を取り出した。


多少黄ばんだ白い布と1冊の本、院長から受け取ってそのまま荷物の中に仕舞っていたため、ボナはちゃんと見ていなかった。ボナは、布を広げてみると、布の端、“ボナ”と刺繍がされている。

(院長の話のままだ・・・)

ボナは布を畳んだ後、本を手に取った。銀色表紙の本は見たことがない言葉で書かれている。

“セスナ172取扱い説明書”

(何故・・・読める)

見たことがない言葉であるはずなのに、何故かボナには読めた。慌ててページをめくると、セスナ172という飛行機の説明が書いてある。

(どうして読める?!)

ボナには、書いてある文字が読め、そして、どういう訳か、ボナの知識の中に書いてある内容があった。

(何故か知っている内容だ・・・?!)

ボナは本に書かれている内容をほぼ知識として記憶していることを発見してしまったのである。と同時に、異次元ポケットに入っている飛行機が、セスナ172であることを理解してしまったのであった。

あったらいいなあ・・・異次元ポケット

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