表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ジュアル=ラィシカーラクセンの冒険=異世界転生?した自家用パイロットの数奇な人生=  作者: OPPA
第1章 ボナ誕生(ジュアルになるまで・・・)
11/88

第11話 顎髭を伸ばした像

毎朝6時投稿予定です。

 ボナは焦っていた。

(早く王都を出ないといけない・・・)

来月には、ボナを捜索が始まるからである。ホーンマウスを狩ることが出来て、解体も出来るようになったボナは、スキッド(ギルマス)が言っていた、謎の遺跡・・・?巨大な正方形の石がある場所に行くべきだということは理解したのであるが・・・


(お世話になった孤児院にお礼がしたい・・・)

先日、孤児院の元気印であるキャロルたちを護衛したしたものの、むしろ薬草の採取を教えてもらったような状況であったので、ボナとしては納得できていなかった。


(そうだ!角ウサギを狩って、その肉を孤児院に渡そう・・・)

ボナは、スキッドたちに連れていかれた、東の森に向かった。


・・・


東門から街の外に出たすぐ先に森・・・昨日来たばかりの場所である。東門からでてすぐにあるにも関わらず、人気は全くない。森を迂回するように門から出た街道は続いており、森の側には何もないために近寄るものもいない。角ウサギを狩る冒険者も見当たらなかった。

(角ウサギの魔力・・・いた!)

昨日と同様に、圧がかかるほうに石を投げる。昨日と同様に角ウサギが突っ込んで来た。あらかじめわかっていたこともあり、ボナはショートソードで角ウサギを突き刺した。急いで森の外に出る。昨日スキッドから貰った解体アシストナイフを取り出すと、角ウサギは感覚的に解体出来た。

(これを繰り返せば・・・5匹もあれば十分だろう)

ボナは、ホーマウスを入れていた袋に解体した角ウサギを入れた。魔石と角は売れるので、別の袋に入れた。

(こっちは旅の費用に充てるか・・・)


だが、昨日と少しだけ違うことがあった。


(あれ・・・見つからない)

いくら探しても角ウサギが見つからないのである。

森の外から角ウサギの圧を探すが全く見つからない・・・。

(もしかして中に入らないといない?)

ボナは森の中に入って、角ウサギの圧を探し始めた。


・・・


気が付くと、ボナは森のかなり奥に入り込んでしまった。森の中では方向も見分けがつかない。太陽が見えれば方角がわかるので戻ることもできるだが、森の木々に遮られて太陽も見えず、ボナは方向を見失ってしまった。

(しまった!)

後ろを振りむいたが、草がボナの歩いた痕跡を綺麗に消してしまっており、歩いてきた方向に戻ることも出来なくなっていたのである。

(とにかく森から出なくては・・・)

角ウサギどころではなくなっていたボナは、ひたすら森を出るために歩いていた。夕方になったらしいころ、正面方角が明るく夕日がさしているのを発見したボナは、その方向に走っていく・・・。そして森を出ることに成功したのであるが・・・

(なんだこりゃ~!)

魔の前には、見たこともない光景が広がっていたのである。


・・・


(落ち着け・・・落ち着け・・・)

ボナは心の中で叫んだ。目の前には巨大な建物が立っていたのである。街に戻れそうにないと悟ったボナは、巨大な建物に向かって歩いていった。

 13段の階段の先にある、赤い柱が4本ある扉の無い門を抜けると、金色の建物が見えてきた。

(いったこれは何?)

建物の正面には何故か壁がなく、建物の中には金色に着飾った顎髭が異常に伸びた男?の像らしきものがある。その脇には見覚えのない魔物らしきものの像があった。


一晩泊まることが出来ないか見ようと中に入りかけたその時、建物の中から謎の力を受けて、ボナは吹き飛ばされてしまった。何とか、先ほどくぐった門のあたりに着地したボナが改めて建物を見たとき、顎髭を伸ばした像が話し出した。


【ジュアル=ラィシカーラクセン、よく来た、待っていたぞ】

???

ボナは驚きのあまり、顎髭を伸ばした像を凝視した。

【お前は、これからツギアに行かなくてならない】

『ツギア?』


何のこと理解出来ずに答えたボナに反応するように

【ここから約18 km西にあるところだ。そこにお前が使うべき滑走路が用意してある】

『かっそうろ?』

ボナには意味が解らなかった・・・はずだったのであるが、

【行けば思い出すようにしてある。これを持ってツギアに行くのだ!】


次の瞬間、ボナは謎の光に包まれた。


・・・


(ここは何処?)

気が付いたボナが慌てて周囲を見渡すと、そこは、東門のすぐそばにある森の端・・・昨日スキッドに連れてこられた場所であった。


(どうして此処にいる??)

どう考えてもおかしいことに、いつの間にか森に入ったところに戻っていたのである。夕日が弱々しくボナを照らしていた。


(よくわからないが、門が閉まる前に街に戻ろう)

立ち上がったボナの脚に何かが当たった


(んっ?)

ボナが足元を見るとそれは袋のように見えた。思わず手に取ろうとしたそのとき、謎な形をした袋のようなものは一瞬光った後に消えた。


(何だったんだ?)

ボナは周囲を確認し、他に忘れ物がないことを確かめると、慌てて東門に向かって走っていくのだった。

顎髭を伸ばした像・・・モデルに気が付いたかたもいるはずですね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ