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電柱の黒、電線の黒

作者: なおちか

今回も読んで頂きありがとうございます!

インスタントフィクションです。

3階まで登っていく階段の踊り場に君はいた。


手すりに両手を乗せて、その上に顎を置いて外を眺めてた。


普段そんなところにいないから驚いたけど、邪魔しないように後ろを通った。


「カラスがいるんです。」君はそう言った。


「え?」と僕は君を見てから視線の先を見ると、数m先の電柱に黒い袋が引っかかってた。


風が少し強い日で袋はバサバサと動いている。周りを見てもカラスはいない。


「毛づくろいしてるのかな。ずっとやってて。」君は微笑んでる。


教えてあげようと思ったけど、それをやって何の意味があるんだろう。


あれが、カラスじゃなくて袋だと知ったところで君は喜ばないだろう。


僕は君の横顔を見ていた。


「あっ。」という声と共に視線が上を向いた。舞い上がった。


僕もそれを追ったけど屋根の上に消えていった。


そしたらすぐにカラスが降りてきて電線にとまった。


君はもういなかった。もう1度電線を見ると黒い袋がなびいていた。


陽炎ゆらゆら。

読んで頂きありがとうございました!

また違う作品も読んでみて下さい。

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