5ー俺のなまえは…笑うなよ!
望月さんが可愛い。
名前が可愛いと褒めたら顔を赤くしている姿はもはや天使だろっ!ちょっと小悪魔なとこもいいなーなんて。
直視出来なくて思わずうつむく。やばい、落ち着くんだ、俺!!このままだとMになりそうだ。
そう、まずは自己紹介をーーーー
「俺のなまえは、天音。星川 天音」
幼稚園のころはよく名前でからかわれていたからあんまり言いたくなかったんだけどなぁー!やけくそだよ!
ちらりと彼女を見るとーーーー
「へぇ〜、キミもずいぶんと可愛い名前だネ〜」
やっぱ言わなきゃよかったわっ!!!!思った通り、ニヤニヤしてこっちを眺めていた……はぁ。
ま、まぁ?美人の知り合いできたし?
よ、よかったなぁーはははは
虚な笑いが浮かんでくる。くそっなんでこんなことにっ!
「でも、ワタシはーー
「失礼します!あら、お話中ごめんなさいね」
望月さんが何か話そうとしたところに、ちょうど姉上が来た。どうやらケーキやパフェを持ってきたようだ。
机にかたり、と皿を置きながら、
「どうぞ、ゆっくりしていってね。」
姉上が意味深な笑みを浮かべながら俺を見る。
な、なんだよ!ぜったいこれは家に帰ったら問い詰めてやるぞ、っていう目だ…。考えただけで頭が痛くなってきた。