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遅くなってすいません。
しばらく書くことができなくなってしまっていたので・・・
また、ゆっくりと続けていきたいと思います。
「ワタシの名は、望月 姫花という。……なんだ、その目は」
私が名のると目の前の男は、軽く目を広げて驚いた。多分、姫って入っていることに驚いたんだろう。
私が名のった人の大半が驚くから、もう慣れた。が、目の前の男だけはなんとなくムカつく。
自分でもわかっている。名前と自分自身にギャップがあることぐらい。そう思っていると、自然とうつむいていたのか、彼が慌てて言い募る。
「いや、違う違う!驚いたのは、かわいいなって思ったからでっ!」
「……そうカ?やっぱりかわいいカ?」
ついつい得意になってしまう。お世辞と分かっていても、持ち上げられるのは悪くない。
私だって、この名前が嫌いなわけではないのだから。むしろ気に入っている。
「それでダ。ワタシは名のったゾ?キミは?」
私がそう聞くと、彼は困ったように頬をかいた。そして、僅かに目を逸らし照れたように笑いながら、自分の名前は少し恥ずくって、と言う。私は机に肘をついて、身を乗り出す。面白そうだ。
(ほっほう。さては私と同じだな。どんな名前だろう)
頬がにやけてくるのが分かる。私だって笑われる覚悟で言ったんだ、キミも言わないと不平等だ、と言うと。
「望月さんはいいじゃないか!可愛いし、似合う名前だし!俺は違うんだよっ」
やけくそ気味に逆ギレされた。『望月さん』ときましたか。…なんとなくくすぐったく感じる。
にしても、可愛いか。そうか、可愛いか。
「キミは、ワタシを可愛いと、思ってるんだナ〜〜!ふっふっふ、そうか」
ちょっとイジると、自分の発言の意味に気づいたのか、眉尻を下げて睨んでくる。
図星か?
キミのほうが可愛いのでは?と思いにやにやしていると、くっ、と言いうつむいてしまった。
イジメすぎたか。面白いので、そのまま彼を観察する。
主人公の名前・・・決まってない・・・・・・