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Remembers-陽仁編  作者: まなか
第2章
44/55

始まり

回想

滝はとある晩、俺が司令官と決まる前純と電話をしていたようだった

「あいつらなら大丈夫さ、陽仁はしっかりしてる俺なんかよりな」

『今回の敵の時も、絶対にひるまなかった 大したやつだよ』

「だから…俺たちはもう、いなくてもいいんだよ」

『滝…』

「今回で、さよならしようぜ、純 残りの能力(ちから)は、陽仁に使ってもらおう」


新施設は司令官と相談した中そのまま残しておく方向にした

寮として使っていくらしい

また新たに敵と戦う為に…


「陽仁、今度からお前が司令官だ」

「はい」

新施設の司令官室の中で司令官はそう言い放った

「私はこのまま私の住んでいた所に帰るが…通信で通じるから、大丈夫だ。 なにをやって欲しいかはデスクを見てくれ」

「了解しました」

「陽仁… 正直、私は安心している」

「は?」

俺は一瞬素が出てしまった

「いや、なに、滝はずっと希死念慮のまま戦い続けてきたからな…常に死にたいと考えて生きてきて心配だったのだよ。 本音を言うなら、早く陽仁に切り替えたかった」

思いもよらない言葉に、言葉が詰まった

「司令官…」

「私のことは、どうかシルヴァと呼んでくれ」

「シルヴァさん…」

「死にたいと思う気持ちは分かる だが、そんな思いでは敵に殺られる 陽仁、どうか、いつまでも気を確かに持っていてくれ」

シルヴァさんは俺を強く抱きしめた

「俺も…迷ったことがあります。でも、今は司令官になった以上弱音は吐きません」

「陽仁… 頼んだぞ」

そう言って、シルヴァさんはきびすを返した……


デスクを見渡している途中、圭介さんが現れた

「よう、陽仁、話は済んだか?」

「圭介!」

「あのさ…陽仁に司令官を要望したのって、兄貴の願いでもあるんだよ… 純さんもな」

俺は一呼吸したあと、ひっそり呟いた

「滝…」

「俺は全力で司令官を守る いや、守らなきゃいけないんだ」

「ありがとう!」

突然ふと俺は手を腰に置いて(そういやこいつの事、滝の弟以外俺はなんにも知らないぞ…?)と考えが浮かんだ

「なあ、圭介、お前のこと知りたいんだ 敵が来ないうちに色々知っておきたい」

「司令官… まさか、俺に興味あるのか…!?」

圭介は突然ギョッとした表情になった

「ち、違う!!そういうことじゃなくて!!君のことまだなんにも知らないからだよ!!」

「あ、ああ…そうか、そうだよな 兄貴に聞けば早いと思うけど… なるべく会いたくない、だろ?」

兄貴は"蒼山滝" 滝とはもう…

「滝に会えば、俺は必ず頼りにしてしまうだろう…」


木の影からひっそり、ある人物がその様子を見ていた

「陽仁…」



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