帰還、そして、崩壊の危機
「なあ、司令官、俺たち、これでほんとに帰れるんだろうな?」
翌朝、俺達は滝の父親、"蒼山貴明"さんの墓へお参りに行った
そこで帰る時間が迫る頃、俺は司令官に問い詰めた
「ゼントは王の力で消えた 大丈夫だろう」
俺は嫌な予感しかしなかった
もしなにかの手違いでゼントが俺達の世界に戻っていたら…
俺達の街はもうひとたまりもない
「ロダさん…まさかあなたに出逢えるとは思ってもみませんでした」
滝は最後の挨拶をする
「私も、君たちに出会えて本当に良かった 」
「親父…また来るよ」
そして、俺たちは全員、無事もとの街に戻った
「良かったー!!全員無事だな!?」
俺は思わず司令官室を見ると安心して、叫んだ
「ああ、身体が軽い」
滝は腕を伸ばす
みんな個々に身体を伸ばしていた
「はあ…、あれ?司令官は?」
嫌な予感がした
「まさか、いないのか!?」
智嬉は慌てる
するとモニターに司令官が映った
『やあ、みんな、全員、そちらに戻ったようだね』
「司令官!やっぱり、あなたは戻らないんですか!?」
昔のように、顔が見えないわけではなかった
『もう…君たちは十分成長しただろう?私はもう、いらないはずだ それに、王も心配だ トヴァースも、力が弱い また戦いが起こった時、誰も助ける人がいなくなる』
「司令官…」
『私は元々こちら側の人間だ 君たちの施設はもう、次のリーダーに決めている』
「なんですって!?」
翔は思わず反応した
そうして、ドアが開く音がした
ギィ……
「施設をずっと、私が守っていました皆さん、よくご無事で」
その顔は、見知った顔だった
「兄貴 おかえり」
「…圭介…!!」
「良かったな、滝、陽仁 これで俺達は安心して本当に辞められる」
圭介は渋った顔をした
「純さん、智嬉さん、あなた方はもう、解散して大丈夫です 翔、しぐれも」
「よっしゃ、早速帰るか!」
4人はこの施設を去っていった
4人が帰ったあと、俺と滝、圭介3人が残り静かになった
司令官の世界から帰って間もなく、司令官室が広く見えた
「兄貴…」
「よく、守ってくれた この施設を 感謝する」
「いいえ。 この施設は もう持ちません 間もなく崩壊します」
「なんだって!!?」
俺と滝は驚愕した
帰ってきて早々休む暇もなく、嵐の予感がした……ーー
「なんで、なんでそうなるんだよ!?なあ、圭介!!」
俺は動揺のあまり、圭介の肩をぐらぐらさせた
「あなた方があちらで戦闘していた時、事態は急変していたんです 私は目を疑った」
「……」
「詳しく、話してくれ」
俺達はサロンへ移動した
確かにもう、家具も廊下も、ボロボロだった
「なんで…こんなことに…」
圭介は一息着いた頃、ゆっくりした口調で話し始めた
「全員、あちらにいなくなった時、施設は狙われました」




