トヴァースの呪い
未来での敵ってことは…
滝の親のすべてのことが知れるんじゃないか!?
「なあ、滝、これってチャンスじゃないか」
トヴァースが敵をよそに小声で話している
「なんだよ」
「親父さんのこと、全部聞くチャンスだぞ」
「!!」
今まで、貴明さんを守るだけで精一杯で、彼のことをあまり知らなかった滝
どういう目的で戦っていたのかは大体分かっているみたいだが、貴明さんがどういう人かもあまり、分かっていなさそうで…
「そうか、ゼント! カルテー二を操っていたってことは、親父を知っているな!?能力者のリーダー、蒼山貴明を!!」
広いロビーの階段を登っているゼントに大きい声で叫ぶように問いかける滝 敵とは少し距離がある
「…なぜ、そいつの名前を」
ゼントの靴の音が止まった
「なぜなら… 俺が貴明の息子だからだ」
武器をきつく握り締める滝
「そうか、あいつには息子がいたのか… くくっ ハハハハ… そうだ、 知っているよ 知りすぎるぐらいに、な」
「貴明を未来で殺そうとしたのは、あなた、ですか?」
「貴様、名は」
ゼントは滝にじりじり近づき
「蒼山滝」
滝は釈然とした態度だった
「… 貴明も、そういう黒い髪だったな」
そう呟くと、ゼントは手をかざした
「貴明が食らった技…お前も味わうがいい」
「なに!?」
智嬉はすかさず技を出す
「そうはいくか!!喰らえ!!"氷拳"!!」
<挿絵>
智嬉が技を放った途端、あたり1面、氷の床と化す
「お前の仲間、中々やるじゃないか」
再び手をかざし、
「"呪縛"!!」
「あぁぁぁっ!!」
「うあっ!!」
滝も俺も食らった
「お前ら!!」
「トヴァース、何人連れてこようと無駄だ 今頃シルヴァは蜂の巣になり死んでいるだろう あれだけ大量の敵を呼んだのだからな」
ゼントは不敵な笑みをする
「シルヴァは…負けない!!」
トヴァースは槍を繰り出した
"私は負けない"!!
「あ、あの声…!」
全員、声が聞こえた
「シルヴァ… 俺たちが頑張らなきゃ、滝の未来も、ない…!!」
トヴァースは駆け出し、ゼントに向けて槍を薙ぎ払う
「はああああ!!」
「くくっ、今のお前では、弱いままだ この間私の呪いをかけただろう?」
「ゼント…貴様っ」
しぐれは後をおって殴りかかる
「喰らえっ!」
ゼントはしぐれのふりかかる拳から避けた
「トヴァース、貴様の力で私にかかってこい!」
そう言ってゼントは消えた
「はあ、はあ…」
しばらくゼントの技で戦意喪失していた俺と滝は呪いからとけた
「トヴァース、あの話は本当なのか?」
俺は息切れしながらトヴァースに話す
「…残念ながら、本当だ 俺は力がない だから皆を呼んだんだ」
「なんてやつだ…」
「なんとかこの呪いをとかなきゃ、奴には勝てないままだ!」
その夜、それぞれ部屋を案内してもらった
「…早く、俺たちの街に帰れたらいいな…」
俺はそっとベッドの中で呟いた




