勝利と司令官の想い
ーー回想
治療中に俺は夢を見た
「父さん!?」
リメンバーズを、守ってくれ…
ガバッ!
「親父…親父!!」
「どうした!?」
「今…夢に親父が出てきて… リメンバーズを守ってくれ、と」
「だが、君には力がないだろう?」
「分かってる…けど…」
滝はスクッと立ち上がり、
「司令官…どうしても、俺はだめか?」
<挿絵>
「お前…!? 本当に戦いに出るきか!?」
司令官は驚愕する
「俺の命を狙ってんだろ…だから、敵が俺を操ったり、母親に化けて殺そうとしたり、俺の能力を消したりしてんだろ… そして」
「そして?」
滝は悲しい目をして訴える
「仲間を殺そうとしておれを倒そうとしている」
「滝…」
「もう、ゴメンだ、こんなに我慢してまで、あいつらを見届けるなんて…仮にも元司令官なのに!!」
滝は悔しさのあまり涙が溢れ、膝をつき床に手をついた
「滝… 私が、力を与える」
その様子に観念したのか、司令官も意志を固めた
「司令官!?」
滝は顔を見上げた
「いいか 技を出せるのは1度きりだ 仮にもお前は肉体的にはボロボロだ それを忘れるな」
「司令官… ありがとう!!」
「さあ、治療を続けよう」
(司令官… 必ず、勝ってみせる)
「バカだな、戦えもしないのに、なぜきた!!」
アマンゼは嘲笑う
「我慢の限界…と言っておこうか 」
「何!?」
滝は手を握りしめる
「好き放題やりやがって!もう許さねえ!!!」
滝はオーラを放つ
「滝!!無理に能力を放出したら!!」
俺の言葉で滝はハッとした
(技を出せるのは1度きりだ)
「司令官… 」
「はっ…そんな力の状態で…私にかなうものか!!」
アマンゼは駆け出し、滝を捉えた
「なっ…!!」
「さあ、また私の配下になれ…そしたらいつでも戦えるんだぞ…?」
「くそっ…」
俺は技をアマンゼにぶつけた
「"三節斬"!!」
「"雷拳"!!」
純も技を放った
「今だ!!逃げろ、滝!!」
純が叫ぶ
「くっ!!」
滝は慌ててアマンゼの腕を乱暴に振りほどき、技を出した
「アマンゼ… これが、最後だ!!」
「"天華乱舞"!!!」
「あああああぁぁぁ!!」
アマンゼは光となり、消えた
ドサッ……
「はあ、はあ…はあ……」
滝は技を放ったあと、倒れた
「滝!!」
司令官室へ戻った俺たちは、寝室へ滝を運んだ
「はあ…はあ…」
「滝…」
「無理もない、力を出しすぎたんだ、寝かせてやろう」
「司令官…」
「ところで、陽仁」
「はい?」
「君に話がある」
みんなが解散したあと、俺は司令官と2人きりになった
「司令官、なんの御用ですか」
「…アマンゼを倒した、滝と君には感謝しかない」
「なにを仰います、俺は能力者として当然のことを」
「私は…最後までなにも、出来なかった 滝をこんなに、辛い思いをさせてまで」
司令官は裏で寝ている滝をそっと横目でみやった
「司令官… 」
「そして君は、しっかり、滝の意志を継いだと思ってる」
「!!」
「私と滝はもう、いなくなるよ 君がこの能力者施設を継いで欲しい」
「俺が…!!?」
他のメンバーが、許してくれるはず、ない
こんなただ、滝を許せない思いで、中途半端な思いで来た能力者施設を守るなんて 許されるはずがない……ーー
その夜、なぜか1人で寝るのは怖くて、俺は翔の部屋にいた
「司令官が、ね…」
「翔、俺はどうしたらいいんだ!!」
「陽仁… 」




