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その5

あの日以来あの人が来ない。

不思議な紙を渡してくれたあの日以来、あの人が私の元へ現れなくなった。

おかしいの。

それまで全然気にならなかったのに、時間が経つのがゆっくり感じる。

気づいたら花や紙に目が行っている。

どうしてかしら。

まるで世界が色を失ったみたい。

時間だけがゆっくりと過ぎていく。

それにイライラしている自分がいる。

ただ来なくなったんなら仕方がない。

でももし何かあったんだったら?

何もできない自分がもどかしい。

気づけば今日も、外に出て空を見上げている。

あの人が来てくれるんじゃないかって思いながら。

だけど、あの人が現れる事はなかった。

とうとう、花も全て枯れてしまった。

思いばかりが積もっていった。

揺れる心。

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