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スマホ

初めて見る。女のケツ。

びちゃびちゃのケツ。

網膜に焼きつくほど、太陽光を反射してやがる。。


「こっちみないでって。。」


ケツ丸出し女の涙声に現実に戻されて、

目を背けて自分の転がる汚い床を見る。


後ろからファスナーをあげる音が聞こえる。

つられてズボンを履き直した。


「いいよ。。こっちむいて。。」


あぁ、神様。

スカートは残酷だ。

露出した足は、濡れた場所を示すように輝く。


「お互い秘密にしよ。それで二人とも忘れる。ね?」


。。首を振った。

こんなの、忘れられるもんか。


すると元ケツ丸出し女は、スマホを取り出して画面を見せた。

。。。え?


「最低。じゃあそれでいいけど、何かあったらこの写真ばらまくから」


そこには、ケツ丸出しケツびちゃびちゃ男が写っていた。。汚い。。


俺は即座に正座して、手を顔の前で合わせて頭を下げた。


「ダサ。。喋んないしなんなの」


その言葉は、今の俺にはどうしようもなく痛かった。

下を向いて。涙が溢れて来た。


「え。。キモ。。男なんだからさ。。

ホント、さっきのヤンキーといい男って最悪」


下を向きながら頭を下げた。

精一杯の力で震える手を制御して、口元に指でバツを作った。


「わかったわかった。

秘密にしてくれるんだね。。絶対ね。

じゃあ、もう行くから。」


そう言って、先生用の女子トイレに入っていった。


なんだったんだ。。

安堵と共に、凄まじい尿意に襲われた。

戻らなきゃ。


立ち上がった時、光るものが目に入った。

。。。スマホ?

隣の落下防止スペースに飛び移って、拾い上げた。


あの子のかな。

窓から覗き込む。


おーい。。と、声を出そうとして、やっぱり出ない。

女子トイレには誰もいないみたいだ。


ブブブッ


手の中でスマホが揺れて、メッセージが浮かび上がる。


『たかし: 屋上にいるから_(:3 」∠)_

クッソ殺したいわあのバーコード\\\٩(๑`^´๑)۶////』


たかし?俺と同じ名前だ。

てか、バーコードって。。もしかしてこれ、さっきの不良じゃん。。


あのケツ丸出し女は一体。。。


次筆に続く

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