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閻魔大王のバカンス
トントントントン。
真っ黒な血を固めて作られたような、禍々しい扉を従者がノックする。
「入れ゛ぇ」
ギッギッギッギッ
「閻魔様。お耳み入れたいことがございます」
「お゛みみみ゛ぃ?・・・入れろ゛ぉ」
「はぃいっ!実は・・・コレを・・」
「ん゛ん〜!?」
〜翌日〜
ドンッドンッ
「入れ゛ぇ」
バタンっ
「アニキ、なに?いま、ゲームいいとこだった。
推しのルートでフラグ立ちそう」
「今日から゛ぁ、バクァンスに行く゛ぅ。
閻魔大王は任せたぞぉ」
「いいのぉ!?やったー!!裁くー!捌くー!!」
「ゴルァ!この仕事は゛ぁ、人間の゛最後と、時に゛は最初を見届けるんだぞぉ。遊びでするんじゃない゛ぃ」
「OK!」
「・・・」
〜ゲーム部屋〜
「・・・フラグが折れてる・・・」
画面には『毘沙門天:いつまで待たせるの!?優柔不断な男なんか嫌いよ!さよなら!!』の文字。
「選択肢を選ぶ時間で新たな選択肢が出るなんて。。
ふふふふ。。。神ゲーめ。。。
ちょっと人間どもをさばいてくるー!
待っていろぉ毘沙門天ちゃんー!!」
次筆につづく