娯楽と狂人
「言葉」←主人公のセリフ
○○「言葉」←主人公以外のセリフ
「(言葉)」←心の声
「「言葉」」←ハモった時のセリフ
言葉あいうえお←何もないところに書かれている場合は補足やナレーションです
私は、俗に言う"狂人"なのだろう。法を犯し、囚人として檻の中で一生を終える。しかし私は私の中では何一つとして間違ったことはしていない。ただ自分の感情に正直になり現実を受け止め、やった事なのだから。
私は、己を貫き通したまで。何の後悔も無い。
時に、狂人とは「狂った人」と書くが、問おう。
人のことを"狂人だ"と感じる時はどんな時だろう?常識から外れた行動をしたとき?普通なら考えられないような行動をしたとき?法を犯したとき?
では、常識とは普通とは何だろうか?常識や普通というのは人が物事を考える時に使われる基準だ。
では、その基準は誰が決める?政府か?科学者か?評論家か?それとも神様か?
基準を決めるのは"誰か"ではなく自分自身、個々の考え方であり誰かが決めたわけでもない。
であれば"狂人"と言われる人間も一つの個性として受け取ることはできないだろうか。
自分の中の価値観、常識や普通といったものを押し付けては個性を殺し、集団になじめない又は周りとは違うことをしている人間を罵倒するのは傲慢ではないだろうか。
では狂人とは誰のことだ?もう一度問おう、狂人だと感じる時はいつだ?それは自分勝手な妄想や偏見といったものではないか?
「(私は、誰だろう。とてもとても長い夢でも見ているのだろうか、目の前が真っ暗になりそうなくらいだ)」
「(私は、今、何をしたのだ。人を・・・殺した?私が?そんなはずはない。)」
「(人と虫すら殺せないような臆病者に、人が殺せるのだろうか。)」
「(いいや、できるか・・・凶器さえあれば誰だって人を殺せる。どんなものでも使いようでは凶器になるのだから。)」
「はぁ・・・運がない。ホントに悪運が強いな。」
「一人殺してしまったのだから、二人殺しても同じだろう。」
「目撃者を全て殺ってしまえば隠蔽もできるか・・・本当に運が無いな、私も君たちも」
返り血を被ったTシャツにジーパン。そして狂気に満ちたその顔は、微笑んでいた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ある晴れた暑い金曜日の話。
私は、今はまだ小学生だ。
義務教育だから仕方なく行ってるけど、とてつもなく面倒くさいし何よりつまらない!ド田舎だから何もない!目に入ってくるのは田畑とポツンポツンと立っている家!あるものと言えばコンビニと牛舎くらいか。
幸作「和人~!おはよう!」
「あぁ・・おはよう。」
この無駄にうるさいバカは同級生の・・・なんだっけ?あぁ、幸作男だ。特技は運動系なら何でもといったところだ。
美月「二人ともおはよう~・・・」
幸作「おはよう。眠そうだなー?寝ても起こしてあげるから寝てていいぞ!」
美月「ありがとぅ・・・」
この眠そうなやつは美月だ。名前の美男子・・・というより男の娘。特技は寝ることだろう。
「授業中には寝るなよ?」
スヤァ・・・
「「寝るのはぇよ」」
そして私、和人だ。私は特にこれと言って特技もなく、好きなものもない。ただ、周りからはよく「大人だ」と言われるが私にとってはこれが普通だ。周りがバカすぎるのだ。趣味とかは小学4年生だしこれから見つければいいやと前向きに考えておこう。
1クラス10人から6人程度の全校生徒50人くらいの小さな学校。
私のクラスは6人だ。男子三人女子三人。
いつもと変わらない1日が始まる。
キーンコーンカーンコーン
女子「起立!礼!着席。」
担任「今日はこの後朝の朝会・・・ん?朝の朝会っておかしいか。はっはっは!」
「「あはははは!」」
「(やばい!どこが面白いのかがわからない!あれのどこに笑う要素があったのか誰か教えてくれ。)」
教頭「校長先生のお話。」
校長「えー、皆さんおはようございます―――。」
校長の長々とした話が終わり、授業が始まった。今日は水泳の授業が2時限連続だ。水泳や体育の授業は1と2、3と4、5と6年で合同でやる。
担任「よーし。みんな上がって休憩だ。ちゃんと水分取るようにー。」
この担任はふくよかな体系で運動は苦手で元は社会科の教師だったらしい。
幸作「なぁ!3年の愛理って胸でけぇよな!な?」
「知るか。というか女子の水着姿目的で水泳とかお前ガキか」
美月「僕たちはまだ子供だよ・・・?(笑)」
美月「和人はわかんないけど」
「なんで俺だけ除かれたんだ?!」
幸作「だって中身おっさん臭いじゃん」
「おまえ・・・!!」
担任「和人~?3年の愛理どこにいるかわかるか?」
「あれ?さっきまであそこの女子と一緒に・・・」
担任「見かけたら声かけといてくれ」
「わかりました」
幸作「なにか話でもあるのかな?愛理ってなんかしたのか?」
美月「あぁ、愛理って周りになじめてないしそのことで相談に乗ってあげる~とかじゃない?」
幸作「そうなのか?まぁでも先生優しいしあるかも」
「そうだな・・・」
美月「ん?和人どうしたの?」
「いいや、何でもない。それよりそろそろ始まるから準備しとけ」
幸作「そうだな!」
~~~キーンコーンカーンコーン~~~
幸作「あー!終わったー!」
美月「ねぇ、放課後どうする?今日部活ないし遊ぶ?」
「あぁ、今日は用事あるしやめとく」
幸作「なんだ?彼女か?!」
「俺が彼女いるような顔に見えるか?」
幸作「なんかごめん」
「「じゃーねー!」」
軽く手を振り帰っていく二人。
「(さてと、そろそろじゃないかな。愛理は更衣室で俺らの担任と話してるだろう。)」
愛理「(いや・・・やだ!やだやだや!怖い・・・助けて・・・)」
愛理「やめ・・・て...」
担任「おいおい。先生は相談に乗ってあげているだけだろう?そうだろう?」
担任「何をそんなに怖がってるんだ~?」
担任「ほら、力抜いて・・・」
”パシャッ”フラッシュとともにシャッター音が響く
「「?!」」
「やぁやぁ先生。いや、法を犯した愚か者かな?」
担任「なんだ君は、下校時間だから帰りなさい!」
「ではそいつも帰るべきでは?てことで帰ろうか。」
担任「愛理は先生と大事な話をしているんだ。まだ帰れない」
愛理「・・・」
「はぁ。せっかく見逃してやろうとしたのに。私は今あなたの人生をめちゃくちゃにする権利を持っている。この写真と、音声で。」
「これを学校に、警察に、メディアに言いふらしたらどうなると思います?このまま続けて檻に入るか、それともここで諦めて去るかどっちかです」
担任「チッ・・・!」
「あいつはまるで狂人だな」
愛理「ありがとう・・・」
「あぁうん。取り合えずお前は帰れ。下校時間過ぎてるぞ」
愛理「あの・・・!」
「あ、お前に用が合ってきたわけじゃないから」
「(そう、私の目的はアイツの人生をぶっ壊すために来ただけだ。自分の"娯楽"のために。)ニヤァッ」
「(まずはSNSで知り合ったマスゴミのやつに情報渡して、そのあと警察にチクって警察から学校側に言ってもらえれば学校で隠蔽なんてことにはならんだろう。)」
「小学生だろうと大人のように立ち振る舞えば何の問題もない。ん~・・・愉快だな!」
「愉快痛快!私は今までこれを求めてきた。娯楽への第一歩だ・・・」
人を欺き、人を人とも思わぬその言動はまさに狂人。この者の奇行はまだ、はじめの一歩でしかなかった。
=========優しい狂人第一話【娯楽と狂人】END=========
最後までお読みいただきありがとうございました。
この小説は30秒くらいでぱっと頭に浮かんだ色々とガバガバな物語になります。
できるだけ週1くらいで更新できたらいいなといった感じです。飽きるまでやります。
さて、次回はきっともう少し人と人との掛け合いがあるかと思います。息抜き程度に頑張ります(0´ω`0)