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ころしてしまった。
美香を、あれ、どうして、死体はどうしよう、ぼくは、う、ぁ、ど、う、あ、あ。
そう、ぼくが殺したってばれなかったらいい、そう、そうなんだ、うん。
息が乱れている、目まぐるしく景色が廻って行っている。
どうしよう、ほんとうに、ころしてしまった、みかは、ぼくを、みかは、みかは、みかは。
「秀秋くんは、どうして、×××××××」
×××××。
ぼくは、×××××?
嘘だ、
××××××××××××××××××
×××××××××××××××××××××××!!!!!!
「いびつ」と、小さな男の子は言う。
どこがいびつなんだろうか。ぼくの×××のどこが。
どちらかというと、男の子の方がいびつな顔をしている。男の子の顔を例えるなら、針山だ。擦れる度に血が湧き出そうな程、鋭利な針の山。
そんな顔をしている奴に、いびつだなんて言われる筋合いはないはずだ。
「いびつ、おにいちゃんの、お顔は、とってもいびつ」男の子の陰に隠れるようにして、女の子は口元を大袈裟に開きながら、ぼくを見る。
「おにいちゃんは、笑わないんじゃない、笑えないの」と、女の子は言った。
笑えない? 何で、どうしてぼくが?
どうして。
「とっても、かわいそうな、秀秋くん」首が折れたまま、美香は笑顔で言った。
おぼれてしまいそうだ。




