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『無気力なコンビニ店員が、裏世界では『終焉の導き手』と呼ばれている件 ~本人は電気代の心配しかしてない~』  作者: 伝福 翠人


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裏世界を震撼させた『無の力』

アリアの司令室は、緊迫した空気に包まれていた。


ディスプレイには、二つの神託が並んでいる。


【神託1】:『もはや終焉』


【神託2】:『天の涙は、滅びの前兆』


そこへ、緊急情報が飛び込んできた。


「シスター! 敵対組織『ウロボロス』が、市内A地区の貯水池(浄水場)で異能テロを計画中との情報!」


「なんだと!?」


「実行されれば『天の涙(=雨)』のように、汚染された水が街全体に『滅び』をもたらします…!」


アリアは目を見開いた。


「……繋がった。神託の通りだ。導き手はこれを予見されていた」


彼女は部隊に対し、神託に基づきテロの阻止を厳命する。


「『導き手』が『終焉』と断言された以上、失敗は許されない。総員、出撃!」



一方、その頃。コンビニ。


真木 悠斗の長いシフトが、ようやく終わろうとしていた。


最後の仕事は、ゴミ捨て。


「あー、やっと帰れる……」


彼は疲れ切った顔でゴミ袋を持つ。


最近、カラスや野良猫にゴミを荒らされることが多く、悠斗は「(どうせまた散らかってるんだろうな……面倒くさい)」と憂鬱になっていた。


(同時刻。A地区貯水池)


アリアの部隊と『ウロボロス』の実行部隊が、対峙していた。


「神託は絶対だ! 敵を阻止しろ! うおおお!」


アリアの部隊は「神託」という絶対の指針により、士気が異常に高い(ハイテンション)。


ウロボロスの部隊が「(な、何だこいつら、テンション高すぎて怖い…!)」とドン引きしている隙に、アリアの部隊は一方的に敵を制圧。


テロ計画は寸前で(ほぼ無傷で)阻止された。


(同時刻。コンビニのゴミ捨て場)


悠斗がゴミ捨て場に到着する。


彼は、いつもと違う光景に気づいた。ゴミ袋が一切荒らされていない。


「あれ……? 今日は荒らされてなくてラッキー」


悠斗は、自分が「ラッキー」と思った理由も、街がテロの脅威から救われたことも知らず、大きな欠伸をしながら帰路についた。



アリアの拠点。


「シスター。テロは(楽勝で)阻止しました。ですが……解せない点が」


「何です?」


「敵の抵抗が、予想以上に弱かったのです。まるで…彼らの『存在意義』そのものが、何者かによって根源から否定されていたかのように……」


アリアは、戦闘データと、今まさに欠伸をしながらアパートに帰る悠斗の(監視)映像を交互に見る。


そして、悠斗がゴミ捨て場で「ラッキー」と思ったこと(=カラスがいなかったこと)と、テロリストが「無力化」された録画映像を思い出し、一つの事象として結論づけた。


「……そう。『無関心』」


アリアは戦慄していた。


「あの方にとって、ウロボロスのテロ計画とは、ゴミ捨て場を荒らす『カラス』と同レベルの『不快な害獣』でしかなかったのです」


「導き手は、テロリストの存在を『ゴミを漁るカラス』と同列に定義し、その『無関心』という名の絶対的な力で、彼らの存在意義ごと消し去ったのです…!」


裏世界で「導き手、最初の災厄を『無』の力で退ける」という衝撃的なレポートが完成した。

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