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『無気力なコンビニ店員が、裏世界では『終焉の導き手』と呼ばれている件 ~本人は電気代の心配しかしてない~』  作者: 伝福 翠人


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10/15

コンビニ店員、専属シスターを雇う(誤解)

アリアが「盾となります」と宣言した直後。


悠斗はドン引きしていた。


「(いや、そういうのいいんで…)帰ってください。警察呼びますよ?」


「盾があるじの側を離れることはありません。これより24時間、あなた様の『日常』を護衛します」


悠斗がアパートのドアを閉めても、アリアはドアの前で(一睡もせず)仁王立ちしていた。


翌朝。


(うわ、まだいた…)


悠斗がコンビニに出勤すると、アリアが数メートル後ろを(完璧な護衛距離で)ついてくる。バックヤードまで。


(ダメだこれ…何を言っても無駄だ。面倒くさいけど…こっちも利用してやるか…)


悠斗は、この熱心だがヤバいストーカー(ファン?)を、人手不足のバイトとして使うことを思いついた。



コンビニ店内。


悠斗はレジに立つ。アリアは(盾として)レジの真横に直立不動で立つ。


一般客が「(何だあの 店員?)」と訝しげに見る。


(邪魔だな…)


悠斗はアリアに声をかけた。


「アリアさん、だっけ。アンタ、俺の『盾』なんだろ?」


「(ハッ)…! はい!」


「じゃあ、俺の『日常業務(=平和)』の『障害(=山積みの商品)』を排除してくれ。そこにある段ボール、全部棚に並べて」


悠斗は、入荷したばかりの飲料の段ボールを指差した。


アリアは一瞬困惑したが、すぐに深読みした。


(…! これが導き手の『指示』。この『物資の流通』こそが、平和の礎だと…!)


「御意に(ぎょいに)」


アリアは、神聖な儀式に臨むかのように、猛烈な勢いで品出し(棚への補充)を開始した。 一般客が「(綺麗な店員がすごい速さでコーラ並べてる…何この店…)」と遠巻きに見ている。



激務のシフト終了。アリアの(超人的な)働きにより、品出しは完璧に終わった。


悠斗は、いつものようにゴミ袋を持ってゴミ捨て場へ向かう。(アリアも護衛として同行)


ゴミ箱(=日常の面倒くささの象徴)を見つめながら、悠斗がボソリと呟いた。


(アリアって人、働いてくれるのは助かるけど、やっぱり目立って面倒だな…)


「……平和って、結局面倒くさいよね」


「(…!)」


アリアはその言葉を聞き逃さなかった。


彼女は、悠斗の言葉を「ウロボロスや他の災厄を退け、この『平和』を維持し続けることの『厳しさ』と『終わりのなさ』」の表明だと解釈した。


(導き手は、この『面倒』な戦いを、たった一人で続けてこられたのだ…!)


アリアは改めて決意を固めた。

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