第4章 神託と戦の気配
これはAIが書いたものです
貴族を黙らせ、王に信を置かれた今、次なる標的は「民衆」だった。
国の命運は、常に“民の心”が握っている。王が病み、貴族が堕落した今、民衆の不安と不満は限界に近い。そこに、彼――「預言者レイ」が現れる。
「明日、広場で“神託”を下すと告げてください」
そう王に進言すると、侍女たちは驚き、老臣たちは懐疑の目を向けた。
「預言を大衆に見せるなど、危険すぎる……」
「いいえ、“危険”こそ民の心を掴む鍵です」
そして翌日、王都の中央広場には、珍しく民衆が溢れた。パンも薬も足りぬ彼らにとって、“神の声”は一縷の希望だった。
壇上に立つレイは、聖職者風の白いローブを羽織り、目を閉じたまま呟いた。
「天は告げる――北の空に、炎と血が降る」
群衆がどよめいたそのとき、レイの合図で、彼の背後の小さな火薬仕掛けが爆ぜた。空に紅い煙が立ち昇り、カラスが一斉に飛び立つ。
「ひ、火の鳥だ……!」
「本当に神の声だ……!」
民衆の中にいた仕込みの“囁き役”たちが、恐怖と感動を煽る。人は「驚き」と「連帯」が重なると、疑うことをやめる。
その日から、“預言者レイ”の名は城下に広まり、商人たちは神託のお守りを売り始めた。
*
その夜、王城の一室。重臣の一人、老将軍ダロスが静かに告げた。
「預言者殿……今朝、北の砦が急襲された。敵は“ガルマ王国”」
レイの目が細まる。
ガルマ王国は北に位置する小国――だが、近年は軍備を拡張し、この機にイストリアを吸収しようと画策していた。今回の襲撃は、まさにその狼煙だった。
「奇妙だと思いませんか?」とレイは言った。「あの襲撃が、“予言”と同じ日に起こるとは」
ダロスは重々しくうなずいた。
「民は信じている。貴殿が“未来を視た”と。だが、我ら軍は……違う。これは、偶然にしては出来すぎている」
――疑念。それは正しい。だが、レイにとっては想定内だった。
「偶然は、信仰を生む。必要なのは、“民の統一”です」
そしてレイは、口角を上げた。
「この戦、私に“勝ち筋”を預けていただけますか?」
*
数日後、王は「予言者レイの導きにより、軍を編成する」と布告を出した。実質、軍事顧問の座を得たことになる。
軍人たちは面白くなさそうな顔をしていたが、それでも命令には従う。
だが、誰も知らない。
この戦の裏に、レイの“仕掛け”がすでに動いていることを。
――敵国ガルマ王国に、すでに「内通者」が送り込まれていた。




