4話 終電
2035年 12月29日 旧京成 上野駅
ネイビーのコートを羽織った男が、誰かを待っている。
「陳のヤツ、あいつの遅刻癖はどうにかならないのか?」とタバコの火を右手の指で消す、タバコは、一瞬にして凍り、それを携帯灰皿に入れる。
辺りには、人はまばらであり、目的の終電の時間まであと10分を切っていた。
街灯に照らされ、一人の小太りの男が、大きな鞄をもち、走り、近寄る。
「はあ、はあ、間に合ったであるな!すまん、スティーブ!」
コートの男は、「遅いぞ〝F〟いや、陳 太原急ぐぞ!」そう言って、そそくさと改札へ向かう。
二人は、成田行きの終電に何と間に合った。
座席に着いた二人は、時折り消える照明により、照らされ、チカチカと影をつくる。
スティーブと呼ばれたコートの男は、タバコを手にとる。口に咥えると横から陳が「火であるか?ホレ」と右手の指先から〝炎〟をだし、タバコに火をつけた。
スティーブは、「余計な事はするな!」と陳の右手から出る炎を右手から、〝凍気〟をだし、凍らせた。
二人に沈黙が訪れ、車内アナウンスだけが響いた。
旧 習志野駐屯地
聖とジョン・ガルシアは、特殊部隊約100名を配備に着かせ、POSWの襲撃に備えていた。
ガルシアは、「ここで間違いないんだな?三条?」と右手の銃を頬にあてる。
聖は、「ガルシア部隊長、一番可能性が高いとしか‥あらかじめ忠告しました。」と贖う。
特殊部隊の隊員が、「不審な車両10台程、南下しています!」と報告する。
ガルシアは、「ふん!やるじゃないか三条!すぐ捕獲しろ!」と命令をだした。
成田市 データセンター
陳とスティーブはあるデータセンターの前にいた。
「ここであるか?〝M〟の指定した場所は?」と陳は聞いた。
「そうだ、アンダルカンの兵器のシステムのデータ処理をここでしているらしい?」
「ふん!じゃあ燃やすあるよ!」と陳がそそくさと近寄る。
「まて、警備を骨抜きにしてからだ!」と言う前にすでに陳は、セキュリティにかかった!
アラートが鳴り響く!
「あちゃー、やらかしたであるな!」と右手に〝火球〟を慌てて作った。
警備員が約10名、銃を手に集まり出した。