14話 磨亞紗と言う少女
1時間後
三条聖と永田匠は、一通り、横須賀基地の兵器を破壊した。
二人は、肩で息をしていた。
「で、次は?‥どうするんだっけ?」と永田が聖に問いかける。
聖は「あとは、〝闇につつまれる‥そして、次のステップにいく〟だったかな?白水が言ったのは‥」とショートホープに火をつける。
辺りの炎にてらされ、小さな人影が近づいてくる。
その人影は、やがて、〝少女〟と判別できる。
黒いワンピースに赤い靴を履いた少女は、聖と永田の側までくる。
「君は?危ないよこんな所にいたら」聖が座ったまま、少女に話しかける。
少女は黙っている。
やがて、少女は、「貴方達、いらない」
「私は磨亞紗って言うの、バイバイかな?貴方達‥」
聖に、〝死〟が近づく予感が走る!
咄嗟に飛び上がる!
磨亞紗は、両手から〝黒い球体〟を作りだした!
永田は、慌てて、電流を呼び、〝黒い球体〟に流す!
〝黒い球体〟は電気を帯びるが、二人を包み込む!
磨亞紗は、「その力‥そっか‥来てるんだ‥ふ〜ん」と言うと、二人を包んだ〝黒い球体〟を空に舞いあげた!
聖と永田は、必死に〝黒い球体〟から出ようとする。
「バイバイ‥」
〝黒い球体〟は凄まじい光を放つ!
地面に聖と永田は横たわっている。
磨亞紗の側に杖をついた老人が近寄る。
その老人は、磨亞紗に「ワシがもらっても良いですか?」と尋ねる。
磨亞紗は少し考え、「博士にあげる」と言った。
暗闇が聖と永田を包みこんだ。