13話 破壊〜destruction
2032年 アンダルカン 横須賀基地 夜
三条聖と永田匠は、基地のゲートの前に立つ。
「さあ‥やるか」そう言うと聖は、ゲートの隊員の側まで、歩き始める。
永田は、後方で腕を組み黙って見ている。
「誰だ?」警備をしていた3人が銃を構えて聖を取り囲む!
「答えろ!すぐさま、身分証をだせ!」と1人が聖の胸に銃をつきつけた!
聖は、右手を見つめる。
聖の右手は、青白い光を帯びる!
その右手で銃を掴む!
銃は、一瞬、青白く光、いずれ、黒くなり、グズグズと崩れだし破壊された!
「無駄だ‥」聖の瞳は、青く光る!
他の二人は、「なんなんだ!コイツ!」と銃を発砲しようとした!
聖は、右手と左手から、それぞれ二人の銃に向かい〝青白い炎〟を放つ!
二人の銃は先程と同じ様に黒くなり、崩れた!
隊員3人は、「本部に連絡しろ!」と慌てふためいた。
そこに、基地の中から一台の装甲車がゲートに向かい近寄る。
先程の隊員は、装甲車に走り寄り、手で合図をしている。
聖は、頭を左右に振り、永田の方へ向いた。
永田は、「わかった」とだけ言い、両手を側にある電柱の架空線に向ける!
架空線が〝パチパチ〟と放電を始める!
その電流を永田が両手で、装甲車に向ける!
架空線から、〝稲妻〟の様な電流が装甲車に注がれた!
装甲車は動きが止まる。
その隙に聖は装甲車に近寄り、両手を装甲車に当てた!
装甲車は、聖の両手の辺りから、徐々に黒に侵されていく!
やがて、装甲車は、〝グズグズ〟と崩れ始めた!
怯える隊員が「誰だ!お前らは!ロマンティノ共和国の者か!」と叫ぶ!
聖は「俺たちか?俺達は、〝POSW〟‥
people of silent weapons だ‥」と言い放った。
三条聖〝D〟と永田匠〝L〟を基地のサーチライトが照らした。