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11話 触れられないフォルダ

 1月6日 VOX 東京支部


 永田匠は、朝早くから、出勤し、年末にあった新宿のテロの報告書に追われていた。

 永田は、何処まで〝推測〟を混ぜていいのか、迷っていた。


 〝結論として、新宿で使用されたドローンはロマンティノ共和国の物と断定できる〟



 永田は、この一文を書いて良いものか、自分の範疇(はんちゅう)を超えていると考え、聖の出勤を待つ事にした。


 永田は、自販機で買ったレモンティーのキャップを開けた。

 ふと、POSWのファイルを見ていると、〝権限が無い〟為、進めないフォルダを見つけた。

 永田は、疑問に思った。


 〝俺が見れないフォルダ?〟


 永田は、日頃から、聖のパスとIDを勝手に利用させてもらっていた。

 聖のIDとパスを入れ、ログインしてみる。

が、やはり同じであった。

 永田は納得がいかなかった。

何故なら、POSWの件で自分が知らない事などあるはずが無いと普段から自負していた。


 永田は、〝奥の奥の手〟を使う事を決断した。


 〝ジョン・ガルシアのID〟

永田は、ガルシアの部屋にいつぞや招かれた際に、

ログインしたままのPCから、ガルシアが席を外したのを見計らい、盗み見ていた。

それを自らのお守りの中に隠し持っていたのである。

永田は、お守りからIDの書かれたメモを取り出し、

ガルシアのIDでログインする。


 フォルダは開いた。


 永田は、開いたフォルダにある、〝D〟と〝L〟2032年5月23日と言うフォルダを開いた。


 そこに、掲示された〝手配書〟には、


〝D〟三条聖


〝L〟永田匠


と書かれていて二人の殴られて顔が腫れ上がった写真があった。


 「嘘だろ!」永田は混乱し、手配書を読み進めようとすと、首にチクリとする痛みを覚えた!

 振り返るとそこには、医師らしき人物が注射器を持って立っていた。

永田は、あっと言う間に目の前が真っ暗になり、ブラックアウトした。


 医師は、「見なければいい物を‥」と呟き携帯電話を取り出した。


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