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~「私」の存在証明~
Case.01
ある日の朝、目が覚めると知らない部屋にいた。
部屋全体は無機質な漆喰壁で出来ており、灯りは天井に埋め込まれていた。それ以外には部屋に何も無く、扉があるだけだった。
私は扉に手をかけ、押してみた。すると意外にもアッサリと開いた。私は廊下に出た。
廊下の雰囲気は先程とは打って変わり、薄暗く不気味で、どこまでも続いているように錯覚するほど、廊下の突き当りが見えなかった。
そして僅かに屍臭が漂う。床をよく見てみると、何かを引き摺ったような血の跡が廊下の突き当りにまで続いている。
そして気づいたが、私が着ていた服は私の所持しているものでは無く、全く見知らぬものだった。
まるで中世ヨーロッパの貴族が着用していたようなデザインだ。だが不思議と着心地は良く、私に合わせてオーダーメイドされたような印象を受けた。