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『男の子同士の友情ってやつかな?(*´ω`*)』


恐らく俺達の話を立ち聞きしていた麗奈が頃合いを見て出てきた。


麗奈の言う通り、海との間に確かな友情と言うものを感じた気がする。悪い気はしない。


「そんなところだ。でも立ち聞きするなんてはしたないぞ」


『だってお姉さんが間に入ったら君は素直になれないでしょ?(o´艸`)』


正直に言うと図星だ、話の途中で麗奈が入ってきていたとしたら俺は今回も海の暗い表情を見なかったことにしてその場を濁したことだろう。


海とは俺のトラウマのこともあり、なかなか2人きりになる機会がなかった……それで3ヶ月も引きずらせてしまったわけだ。


2人きりでないと滅多に本心を話さない俺の特徴を汲み取って、話が終わるまで待っていたと……気遣いの出来るいいお姉さんだこと。


「気を使わせて悪いな。それじゃ帰ろうか」


『友達が出来て嬉しいのは分かるけど、上履きのまま帰ったら明日困るよ:(;゛゜'ω゜'):』


「ボケてるわけじゃねえ。無いんだよ、靴が」

すっからかんになった靴箱の中を開けて麗奈に見せた。

無表情な麗奈の瞼が微かにぴくりと動いた。


『うーん……お姉さんがおんぶして帰ろうか?\(//∇//)\』

海のは気遣い、こいつのは多分己の欲望。理由は使っている顔文字。

俺に羞恥を要するお願いをする時によくこの顔文字を見かける事が多い。


「いいよ、今日は上履きのまま帰る。お前におんぶして貰って帰ってるところをクソ野郎に見られたらそれこそ変に刺激する事になるだろ?」


女の子に、おんぶされたまま口論しても滑稽なだけだ。

仮に殴り合いになっても、素足では分が悪い。


野郎の襲撃を恐るくらいなら麗奈と別々に帰ればいいだけなのだが、麗奈と交わした約束がある手前、提案したところで一蹴されるのが目に見えている。


『じゃあ、少し待ってね( ・ω・)』


スマホで文字をひとしきり打ち込むと、俺に見せることなくスマホの画面をロックしてスカートのポケットにしまった。


麗奈なりに、俺が野郎の襲撃を警戒している事が伝わったのだろう。きっと沙織さんに車でのお迎えをお願いしたか、比較的に帰りの早い神田さんに靴の購入をお願いしたか、どちらかだろう。


後者だった場合待ち時間が長くなりそうだ、教室で口論してる涼夏達が降りてくる方が早いな。


麗奈のスマホから通知音鳴り、すぐさまスマホを取り出して画面を確認した麗奈は俺に手招きをして2年生の靴箱がある方へと歩いていった。


『上履きを盗まれたら行けないから悠太の上履きも私の靴箱に入れよう٩(╹⌓╹ )۶'』

麗奈が靴箱の扉を開け、俺に文章を見せてきた。

それは願ったり叶ったりだけど、それなら迎えに来てくれるのは神田さんか。


どうせ家からここまでまだ時間が掛かるから今すぐ脱ぐ必要はないと思いつつも、上履きを脱いで麗奈の靴箱にしまうと麗奈は靴箱の扉を閉め、防犯の為小さな南京錠をつけて鍵をした。


そこまでしないと靴を盗まれたりするのかと思うと、モテるって大変な事だと思う。


そして、麗奈が俺に背を向けて中腰になった。腰のクビレ、形のいい尻がこちらに向けられている、俺の目は釘付けだ。


俺が身動きせずに立ち尽くしていると、後ろ手で自分の背中をトントンと2回叩いた。


「いやいや、おんぶはダメだって言っただろ?」

警戒してること伝わってなかったかー。

再度無言で自分の背中を軽く叩く麗奈。これは何を言っても無理矢理にでも言うことを聞かされるやつだ。


「待たせたな!私がお前たちを家まで護衛しよう!!!」


「さっきのは琥珀さんにLINEを送ってたのか」



「そう言うことだ少年!私が来たからには大船に乗ったつもりで麗奈におんぶされるといい!!」


靴はもう麗奈の靴箱の中。琥珀さんと言う最強の護衛を呼びつけたことで麗奈の背中に乗って帰る選択以外の外堀は埋め尽くされた。


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