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闇イ・コージと4期生

side イ・コージ


マジックガールズ4期生にチャームを掛けて意のままに操る。

相変わらずレクレールは自己中心的…いや、レクー中心の様です。


「早く私達を助けて下さい」

「キモい親父を早く殺して」

「美しいお顔をもっと見せて下さい。あの男を見て汚れた私の目を癒やして下さい」

「僕の名前を呼んで、僕を見て!!」

私の背後から4期生による罵詈雑言が聞こえてきます。


「見たか!!これがレクー様の御力だ」

「レクー様の光は信じる全ての者に降り注ぐのです」

「俺達の格好良さもレクー様のお陰なんだぜ」

…こっちはなんか胡散臭い商品の宣伝文句みたいですね。


一方、リア達は無言貫いています。


「とうとう仲間からも見捨てられたんだね」

「当たり前ですよ、あの男を好む女性なんていません」

「どうする?早くぶっ殺しちまうか?それともあいつ等に殺させるか?」


きっと彼等はチャームを効きやすくする為に顔を基準に選ばれたんでしょう。

そして実践経験が浅いと思います、何故なら彼等は魔術師と戦う上での最大の禁忌を侵したのですから。



side エリーゼ


コージはレクレールの連中や4期生のガキ共に何を言われても反論をしていない。

下を向いたまま何かをブツブツとつぶやいている。

端から見れば若い娘に馬鹿にされた親父が愚痴ってる様に見えるだろう。


コージが何をしているのかを分かっているのは、多分俺とピンクもじゃとキャロルとライラぐらいだ。


「そこの親父、生徒や仲間に裏切られて自信を喪失したのか?」

「さっきからブツブツと言いたい事があるならはっきりとおっしゃいなさい」

「ま、君の声はもう誰にも届かないけどね。君に待っているのは寂しい孤独だよ。もしかして孤独に耐えられないで泣いてるのかな?」


レクレールでは光属性の魔術しか学ばせないらしい。

だから奴らは気づかないんだよな、徐々に濃くなっていく闇の力に。


「そこのクソ餓鬼共、何か勘違いしてねえか?コージが孤独に耐えられないだ?そいつはお前らぐらいの年から1人で魔術の研究に没頭していたんだぜ」

そう、20年近くも1人で魔術に没頭していた男が光属性しか使えない餓鬼に負ける訳がない。


「コージがー孤独?コージにはー私と言う恋人がいるんですよー。チャームなんて使う人には恋人の大切さが分からないでしょうねー。コージ、エーテルです」

ピンクもじゃが、コージに近寄ってエーテルを飲ませる。


「さっきからパパの事を好き放題言ってるけど、レクレやチャームに頼ってる貴方達より胃を痛くしながらでも自分で進んでいくパパの方が何倍も格好良いの!!パパ、私も力を貸すよ」

キャロルがコージに寄り添う。


「あのなコージおじさんは人に馬鹿にされるのも裏切られるのも慣れっこなんだよ。言っておくぜ、本気になったイ家の男はヤバいんだぜ!!コージおじさん結界は俺に任せてくれ」

ライラが1人で結界を展開した。


「おい、コージ。とっとっと決めちまえ!!前衛は任しときな」

俺の言葉を聞いたコージがゆっくりと顔をあげる。

そこには何の表情もなく洞窟の様に暗い目と、酷薄に歪んだ口があるだけ。

コージは表情を変えずに袖を捲り腕にはめられたらブレスレットに手を添える。


「貴男達が無駄話をしてる間に詠唱は終わりました。魔術師に時間を与えるのは命取りなんですよ…万物を衰退させる気の渦よ、敵を飲み込め!!ディクラインヴォーテックス」

男達が黒い気の渦に飲み込まれていく。

それは文字通り生物だけじゃなく全てのモノを衰退させる無情の渦。

そして男達の体は一瞬にして干からび、一陣の風により粉々に砕け散った。

相変わらずコージの気体魔術はえげつねえ。


「これが魔術ですよ。人を救い人の生活を便利にして幸福をもたらすのが魔術なら、全てのモノを滅ぼし不幸に貶めるのもまた魔術なんですよ」

コージは決めたつもりかもしれないが、闇属性全開で笑う顔は恐怖しかもたらさない。

結果、4期生の殆どが泣いてコージに怯えてしまった。


どんな強力な魔術を使えても相変わらずコージはコージ、どうにも締まらねえんだよな。



side イ・コージ


首になりました。

4期生の先生を首になってしまいました。


「パパ、闇イ・コージは慣れてない人にはきついんだよ。中にはパパの名前を聞いただけで泣いちゃう子もいるんだから…でも、みんな感謝をしてるんだよ」

いやいや、私の痛めつけられたハートは無視ですか?

感謝してくれるのは嬉しいんですけどね。


「さーあ、コージ。依頼が溜まってますよー。お仕事、お仕事ー」

リアが大量の依頼書を見せています。

現実逃避は無理でしょうね…。


「コージおじさん、俺の先生は続けてくれよ。それと新しいマジックアイテムが欲しいな。それと俺の他にもコージおじさんに弟子入りしたい奴がいるんだぜ」

ライラには世話になっていますし、何よりも可愛い姪っ子の為に強力なマジックアイテムを作るとしますか。

さて、誰がくるのやら。

4期生の誰がコージの所に来るのか?お気に入りの生徒がいたら教えて下さい。

それとまた新連載を始めました、坂本虎馬の話です。

良かったら読んで下さい

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