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ルーンランドとクレイゴーレム

side イ・コージ

 非常に不満・不服です。いえ、憤慨と言って良いかも知れません。


「何ですか!!この捻りも何もないクレイゴーレム達は!!何で核を鉄で囲んだり腕に剣を仕込んだりしないんですか!!魔物の軍団を扱う時の基本は改造にあると言うのに」

昔の私の様にソルジャーゴブリン、モンクゴブリン、メイジゴブリン、メイドゴブ…はリアにバレたらヤバいです。

全くどれこれもマジックボール一撃で倒せるクレイゴーレムだけなんて。


「もうパパだけなんだよ。核を一発で見つけて倒せているのは」


「核なんてマジックサーチを使えば一発で分かるじゃないですか。全く1体くらいは魔術妨害を付与したクレイゴーレムを忍ばせるのが基本だと言うに」

キヨ・ワーグにはイ・コージ著"明日から始めれる・楽しいマッド道"を贈る必要がありますね。


「コージ、実践でマジックサーチを使う余裕なんて普通はないですよー。傭兵隊の人達も苦戦気味ですよー」

苦戦結構、クレイゴーレムが鎧を着た人間に致命傷を与えれる訳がありません。

私はゆっくりクレイゴーレムの観察をしたいんです。

そんな事を考えていたらリアル戦場の鬼と化したエリーゼ先輩が肩を怒らせながら近付いてきました。


「くぉら!!コージお前クレイゴーレムを観察する為に手を抜いてるだろ!!とっと集団マジックサーチを使え」


「えー!傭兵隊の皆さんには良い戦闘経験になるじゃないですか…やります、今すぐ速攻でやらせていただきます」

別にエリーゼ先輩が拳を握りしめたがらビビったんじゃありません。


「コージ、触媒とかはあるんですかー?また気絶をしたら私もキャロルが泣きますよー」

リア、なんて嫌な脅しをかけるんですか。


「触媒なら足元にありますよ。クレイゴーレムの材料でもあるこの土が一番の触媒になります。先輩、今から魔法陣を書きますからちょっとだけ護衛をお願いします」


「まっ、陣を展開してる魔術師は無防備だからな。安心しろ、俺とピンクモジャとキャロルがお前を守ってやるよ」

女性3人に守られるって、話だけ聞いたらハーレム扱いなんでしょうね。


「パパ安心して!!パパは私が守るんだから」

「コージ、早く終えてイチャイチャしましょうねー」


色んな意味でやる気が倍増しました。

先ずは杖に近くに落ちてる石をくくりつけて、その石で魔法陣を地面に直書きしていきます。

集団にマジックサーチを掛けるには複雑な魔法陣を書かなきゃいけません。


「地に描かれし魔法陣よ。汝より生まれし土人形を地に帰す為に我が力を伝えたまえ…マジックサーチ」

これって、もの凄い魔力を使うんですよね。

戦場復帰するにはイ・コージ印のエリクサーを飲んでからですね。

後は若い人達にお任せして、おじさんは一休みです。


side ソニア

 私はカペーと一緒にクレイゴーレムと戦っております。

カペーの背中は何時の間にか逞しく大きくなっていて

(カ、カペーの背中に爪をたてたいー。私だけのモノって印をカペーの背中いっぱいに引っ掻き傷をつけたいよー)

思わず危ない妄想をしてしいました。


「カ、カペーが悪いんですわよ。…キャロルのお父さんがマジックサーチを使ってくれたみたいですわね。早く片づけますわよ」


「分かっただ!!ソニア、背中は任せただ」

そう言ってカペーは一振りでクレイゴーレムを斬り捨てました。


「ふんっ!!カペーの癖に生意気ですわよ。マジックボールー(久しぶりの呼び捨てー!!カペーの逞しい腕に抱かれたいー)」



side チェルシー


 ここは戦場です。

普通なら僕の尻尾は縮こまる筈なんですけども


「みんな、相手はただの粘土だ。僕達が普段相手にしている岩壁に比べ物にならないぐらいに弱い奴らなんだ!!アレクサンドラ家の力を見せてくれ!!マジックボール」


優しいクリス様も良いけど、頼もしいクリス様も素敵過ぎます!!

クリス様の汗の甘い匂いが僕の鼻をくすぐって…たまりません!!


「ここで活躍すればお義母様のポイントアップ確実。…チェルシー・ポンいきます!!」



side キャロル

 「フローラル、アリス、パパの頑張りを無駄しない為にもクレイゴーレムを倒しに行こう」


「分かった…でもキャロルの杖ずるい」

確かに私の杖はパパが改造しまくって宮廷魔術師が涎を流して欲しがるレベルになっている。


「まあ、エルフの私にはちょうど良いハンデですけどね。…おい土人形、ガーグ様の外交初デビューを邪魔するなんて良い度胸じゃない!!そんなのは天が許しても私が許しません!!」


「マジックガールズはただのアイドルじゃないんだよ!!歌って踊って魔術を使う、それがマジックガールズなんだから…マジックボール」

…パパ、威力が強過ぎだよ、クレイゴーレムを3体貫くてなんて。


「やっぱり…ずるい」



side エリーゼ


「ガドイン、久しぶりに2人で暴れるぜ」


「ああ、コージのマジックサーチのお陰で核の在処が丸分かりだ!!エリーゼ、若造達に格の違いを見せつけるぞ」

コージのマジックサーチのお陰でクレイゴーレムの核が粘土ごと光っている丸分かりだ。


「当たり前だ。夫婦のコンビネーションを見せてやる」

小娘達みたいに一々相手の言動にドギマギなんかしねえが、旦那と俺のコンビは息がピッタリなんだからな。


side メイ

 土を触媒にしての集団マジックサーチか。

面白い、面白いよコージ先輩。

市販の杖を加工して対クレイゴーレムの杖にした事も含めて再び先輩を研究したくなってきたよ。



side リア

 コージの使ったマジックサーチのお陰でクレイゴーレムが次々に倒されて行きます。


「コージは休んでて下さいねー。マジックボール」

今の私は魔術研究所所員イ・コージの助手、伊達にマッドマジシャンの助手をしてませんー。


「いえリア、目の前にクレイゴーレムが触媒に使えるクレイゴーレムの核があるんです。1個いえ10個は欲しいんです」


「核って、核を壊さなきゃクレイゴーレムを倒さないんですよー」


「大丈夫です。核以外の粘土を吹き飛ばせ良いんです。…マジックウェイブ」


全く、この人は…

「どうしてそんなに無駄な魔力を使うんですかー!!第一クレイゴーレムの核には人の魂が入ってるんですよー!!そんなのは研究室には持ち込み禁止ですー!!」



イ・コージも終わり間近なので幕間を募集です

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