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海外に来てもやる事はやっぱり

side イ・コージ


 叱られているのに不謹慎なんでしょうけれども、リアとキャロルの2人がピッタリと私にくっついてくれているので良い臭いがしますし色々と柔らかい場所が私にあたってまずい事になっています。

 リアは恋人ですしキャロルは義娘といえ他人ですから私は今立ち上がれない状態なんですよ。

たっているのに立ち上がれないとはこれいかに。

…そんな場合じゃありません、沈静化をはからないとパパの威厳も恋人の愛も激減しちゃいます。

ち○を沈静化、そんなオヤジギャグを考えちゃ駄目です。


「コージー、話を聞いてますかー?お城に忍び込んだのがバレたら死刑になってもおかしくないんですよー」


「パパは自分を大切にしなさ過ぎだよ」


「今はもう自重していますし、ちゃんと野菜も食べる様になったんですよ。それよりクレイゴーレムですよ。きちんと対策をたてないと」

お肉が私の胃に重くなったって言うのもありますけど。


――――――――――


 翌日、所長から書類が届きました。


「コージ、所長から何か指示が出たんですかー?」


「対クレイゴーレム用の装備を作るように指示がでました。工房は所長が手配してくれるそうです。それと今回の騒動にもレクレールが絡んでいるみたいですよ。作るのは私達とマジックガールズの皆さんの杖に傭兵隊の皆さんの剣や槍の武具です」


「パパ、傭兵の人を合わせたら凄い人数になっちゃうよ。エレガンスには武具が売ってないし絶対に間に合わないよ」

キャロルが私の心配をしてくれます…昨日の事がバレなく良かったですね。


「キャロル、大丈夫ですよ。今回は鍛冶を必要としませんし傭兵隊の皆様にも協力をしてもらいますから」

確かエリーゼ先輩の話だと傭兵隊の皆さんはあれを作った経験があるようですし。


――――――――――


 私がまず目指したのはエレガンスの木材店、ここで買うのは木の棒です。

次にハーブのお店でセージを購入。

そして海岸で砂を拾いまくり海水を汲みました。


「それでコージ。うちの連中に何をさせればいいんだ」


「木の棒を加工して木剣や木の槍を作って下さい。確か傭兵隊の皆様は得意な武器を練習する為に木剣とかを作るんですよね」

ちなみにその時に合否判定をするのはエリーゼ先輩だそうです、そんなのハードルが高過ぎですよ。


「コージよ、木剣とかで大丈夫なのか?」


「ガドイン様、クレイゴーレムなんかに金属武器を使ったら切れ味を悪くするだけですよ。杖はマジックボールを撃てる様に加工しますし木剣とかはクレイゴーレムの核を壊せる様に加工します」

刃の部分をギザギザにすればダメージを与えやすいですし。


「流石はコージ先輩だ。この限られた状況でクレイゴーレム対策をするとは。伊達に素材のやりくりで苦労をしていない」

ええと、メイさんは誉めているんですよね。


「メイさんは何をするか分かってくれたみたいですね。それじゃ砂を海水で煮込みますよ。その中に清めの力があるセージを投入して煮詰めていきます。砂がサラサラになるまで加熱していきます」

これで砂には生命の根元である海の力とセージの清めの力が染み込みます。


side キャロル



「さてキャロルとリアの杖は私が加工しますね。まず木の棒にマジックボール用の魔法陣を彫り込んでいきます」


「イ・コージさん僕の杖もお願いします」

チェルシーが木の棒を持ってパパに近づいて行く。


「チャ…チェルシーさんの杖はクリスさんにお願いしてますよ。ソニアさんのはカペー君にお願いしましたし」

パパ、今チャルシーって言い掛けたよね。

でも確かに魔力は気持ちと密接に関係してるら、相手を思いやる気持ちが強い程力も倍増する。


「イ・コージさん、一瞬チャルシーと言い掛けましたよね。出番が少ないからってキャロルとの扱いが違い過ぎます。ソニアもそう思わない」

さすがにチェルシーもクリス様じゃ誤魔化されなかったみたい。


「仕様がないですわね。カペーに特別に私の杖を加工させてあげるわね。…カペーの木剣は私が加工すれば思いの力で威力が倍増しますから」

ソニアは最近ツンデレからツンデレデレになってカペー君に甘えまくっている。

「この色ぼけネコ!!もう良い僕はクリス様の所に行く」

チェルシー、それを五十歩百歩って言うんだよ。


「キャロルはフローラルさんとアリスさんの杖を加工してみて下さい。大事な仲間を想う力はきっと素晴らしい出来になる筈です」

パパはそう言って私に木の棒を渡してきた。

私に出来るかな…。

ううん、私は魔術師イ・コージの娘なんだからやってみせる。

それに

「それではイ・コージ先輩の杖は魔術師の私が敬意をもって加工するとしよう」


「いらないですよー。コージの杖は恋人の私が愛を込めて加工しますからー」


「恋人だろうが魔術に関しては素人じゃないか。こんな面白い加工に手を出すんじゃない」


「コージへの気持ちはゼロじゃないですかー。そんな人にはー譲れませんー」

パパの問題よりは解決しやすそうだし。


side イ・コージ


 胃の痛みを無視して加工を続けます。

乾いた砂に圧縮の魔術を掛けて球状にすれば

「簡易式の魔石の完成です。普通の魔石に比べておちるのは耐久性のみですからクレイゴーレムとの戦闘なら問題はありません」


「コージ先輩、技術のある後輩こそ信頼するべきではないか?」


「コージ、大切なのは愛ですよねー」


私の胃の耐久性に問題がでるかもしれません。



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