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昔の親友は今は

かなり久しぶりの更新となりました。

side イ・コージ


 ようやく船がエレガンスに到着しました。

私は二日酔いと船酔いでボロボロになった体を引き摺る様にして降りたんですけども。


「コージー、荷物を頼んだぞ。俺は旦那に着いて挨拶回りをしてくるからな」

なんでエリーゼ先輩は私の倍以上お酒を飲んだのにあんなに元気なんでしょうか?

それはさて置き

「はい!!先輩お任せ下さい」

我ながら気持ち良い程の返事です。

まあ、一応先輩は伯爵夫人ですから旦那様に同伴して挨拶をする必要があります。

だから素直に従うのであって決して今だに先輩が怖いからだとか、一刻も早く宿屋で爆睡したいからじゃありません。


――――――――――


 「コージ、次はあっちのお店に行きましょうー」


「リア、また何か買うんですか?」

爆睡しようとした私を待っていたのはデートという名の荷物持ちでした。


「次はアクセサリーを見に行きますよー」

こんな時に決して"ルーンランドにもアクセサリーは売ってるじゃないですか"なんて言っちゃいけません。

だって私の周りでは女性の意見が強いんですよ。

そんな事を言ったら吊し上げにされて論破されまくりです。

私がアクセサリーショップに行っても暇ですからボンヤリと外を眺めていたその時でした。

道路にひときわ目立つ男性がいたんです。

長い金髪に整った顔立ち、年をとる事で渋みを増すと言う美男子補正を持った男。


「ア、アレキス?」

年はとっているけど間違いありません。

あれはかつての親友でキャロルの父親のアレキス・アポロードです。

幸いアレキスは私にまだ気付いていない様です。

確か所長は今回の祝賀会にはレクレールの勇者パーティーも招待されていると言ってました。

それなら異端者審問隊の隊長であるアレキスがエレガンスにいてもおかしくありません。

とりあえず私はリアに報告に行く事にしました。


side リア


 最近、私はお洒落が楽しくて仕方がないんですよー。

コージと言う恋人が出来たので目一杯お洒落をしてデートをしまくりたいんです。

そんな訳でアクセサリー選びに夢中になっていると真剣な表情をしたコージが近づいてきました。


「あー、コージもしかしてほっとかれてすねちゃいましたー?」

コージはそのまま私にピッタリとくっついてきました。

もちろん抵抗なんてしません、コージから積極的になるなんて奇跡に近いんですからー。


「リア、今外にアレキスがいました。アレキス・アポロード、キャロルの本当の父親です」

コージの視線の先にいたのは金髪の美青年ならぬ美中年。

でも目の辺りに独特の暗さがあります。


「あれがーキャロルの本当のお父さんですかー?どうするんですかー?キャロルに教えます?」

キャロルを可愛がっているコージにしてみたら辛いかもしれませんが。


「まだ早いです。第一アレキスが会うというか分かりませんし。…リアお願いがあります、この事を所長に伝えて下さい」


「コージ、もしかして」


「ええ、私が直接アレキスに確認してきます。私は遅かれ早かれ彼と過去と向かい合わなければなりませんから。大丈夫ですよ、いざとなればビルクーロの力を使いますので」


力なく頷く私を置いてコージは店から出て行きました。



side イ・コージ


 幸いにアレキスは1人でした。

周りにも怪しい気配はありません。


「お久しぶりですね。アレキス」


「貴方は何故私の名前を知ってるのです?どこかでお会いした事がありましたか?」

うん、いくら劣化したとはいえ昔の親友に気付かないとは。


「私ですよ。イ・コージです、デュクセン魔法大学生で一緒に学んだイ・コージですよ?」


「イ・コージ?いやいやコージ君はそこまで太ってないよ」


「くっ、これだから美男子は。いいですかアレキス。君みたいに年を取っても魅力がます男だけじゃないんですよ。中年太りですが私はイ・コージです」

そう言えばアレキスは昔から考え方が自分基準でしたね。

女の子はみんな優しいとか言ってましたし、不細工と美男子じゃ扱いが違うと言うのに。


「そう言われれば面影がある様な無い様な」


「私の事はどうでも良いです。キャロルが、君の娘もエレガンスに来ています。会ってくれますね?」

異端者審問隊の隊長であるアレキスはキャロルの情報を知っています。

さて、どう反応するやら。


「コージ君、僕には家庭があるんだよ。レクー様に選んでいただいた妻とレクー様に名付けてもらった娘がいるんですよ。勘弁して下さい」


「アレキス、本気で言ってるんですか?貴方とマリーの娘なんですよ」

もしリアと知り合っていなかったら魔術を放っていたかもしれません。


「マリー?そう言えばそんな女もいましたね。所詮はレクー様に選ばれなかった女だ。もう、ただの昔話だよ。それが用なら僕は行くよ、色々と忙しい立場なんでね」

どうやら長い年月は私の容姿だけでなく親友も変えてしまったようです。

二次から始まった作者なので今回の二次閉鎖は寂しいです。

その辺は活動報告で

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