イ・コージ、新しい依頼で元気をなくする?
明日は休みって事でイ・コージも投稿
この小説は若い人が読んで楽しいんだろうか?
高校生や中学生の人(特に女子の方)はおじさんが主役って読む気は起きないかも
でもサラリーマンに読んでもらいたくて書いた小説だし良いとしましょう
ちなみに今日は法人の飲み会、まずは理事長にビールをつぎに行かなきゃ
side イ・コージ
所長に連れて来られたのは昨日とは違うレディス・バーでした。
店の名前はセクシー・バタフライ。
きっとお金を持ち去っていく蝶がいるんでしょう。
「ツーレ様いらっしゃいませ」
「奴は来ているか?近くの席に頼む。それと少しの間は誰も来なくていいからな」
まさか所長は常連なんでしょうか?
最後の奴って誰なんですかね?
「イ・コージさんはあまりこういう店に来ないでしょ?まぁ私も接待の時しか来る気はありませんしね」
(上客の貴族や騎士への接待ですか。それと色仕掛けを使う時とかも使いそうですね)
「イ・コージさん、ルーンランドには慣れましたか?」
世間的な挨拶から何かを探るんでしょうか?
「ええお陰様で、助手のリアさんも良くしてくれますし」
「それなら安心です。この短期間で人気商品を開発してくれて感謝をしていますよ」
誉められたからって油断してはいけません。
牽制を兼ねたジャブの後にガードを下げてくる、下手に飛び込めばカウンターをもらいそうです
「私は開発をしただけですよ。後は制作部や販売部の力ですから」
そんな時です。
隣の席から若い男が大きな声で叫んだのは
「よっしゃあーぁ。ダンペリ入れちゃうよ」
「キャッー、さすがはクリス君。だーい好き」
大好きなのはダンペリで入ってくるキックバックなんでしょうけども
「若いのに随分とお金持ちの方もいるみたいですね」
「クリス・アレクサンドラ。アレクサンドラ子爵家の長男です。クリス様は少し前にファイニー伯爵家の令嬢マリアンヌ様との結婚が決まりました」
所長は私にだけ聞こえる様に呟きました。
いわゆる政略結婚てやつですか。
「それなら不味いんじゃないですか?こんな場所で大金を使っていちゃ」
「アレクサンドラ子爵からの依頼です。レディス・バーの女に、のめり込んだクリスの目を覚まして欲しいとの事、イ・コージさん頼めますか?」
「とりあえず詳しい状況を教えて下さい。それによって創る物が変わりますので」
「流石はイ・コージさん、詳しい資料は明日届けます。それでどうします?女性を呼びましょうか」
今、色仕掛けにのったら断れなくなるじゃないですか
「いえ、ちょっと調べ物があるので研究室に戻ります」
イ・コージが帰った後にヤ・ツーレが満足げな笑みを浮かべて呟いた。
「さてイ・コージさんは今度はどんな物を創ってくれるんでしょうかね」
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所長から届いた資料によるとクリスさんはかなりのお金をつぎ込んでいるみたいですね。
お目当ての女性は、お店ではアゲハと名乗っていますが本名はデボラ・ポー。
「おはようございまーす。イ・コージさん真剣な顔をして何を読んでるんですかー?」
「リアさんおはようごさいます。新しい依頼ですよ」
………
「それで、このデボラさんとクリスさんは恋仲なんですかー?」
「いえデボラさんには、きちんと彼氏がいるそうですよ。クリスさんの片思いを利用しているって感じでしょうね」
「婚約者があのマリアンヌさんなら、分からなくもないですけどねー」
確かマリアンヌさんって、伯爵家の令嬢ですよね
「リアさんお知り合いなんですか?」
「昔、同じ学校に通ってました。プライドが高くて相手の判断基準は家柄とか容姿が全てな方でしたよー」
クリスさんの見た目は私よりは格好いい程度です。
しかしそれなら、何で?
「それならマリアンヌさんは今回の婚約に納得していないのでは?」
「お金ですよ、お金。ファイニー伯爵家は代々の贅沢がたたって台所は火の車、一方アレクサンドラ家は領地で金脈が見つかってお金はありますからねー。後は名誉が欲しいって所じゃないんですかー?」
マリアンヌさんは贅沢がしたいから嫁ぐと、アレクサンドラ家は伯爵の血を入れる事で自家の格をあげたいって思惑ですか。
「でもクリスさんのご両親は、なんで何もいわないですかね?」
「言える訳ないじゃないですかー。金脈はクリスさんがダウジングで見つけたそうですよー」クリスさんにしてみれば金脈を見つけたばっかりに、お金目当ての気位が高いお嬢様と結婚をさせられそうなんですね。
それで夜の蝶に逃げた訳ですか。
(所長に2人が顔を合わせる日があるか聞いておきますか。それまでにアレを作っておかないといけませんね)
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アレクサンドラ家邸宅
今日クリスさんの家に、マリアンヌさんが訪問するとの事。
私は所長にお願いをして2人が過ごす予定の庭園を見下ろせるテラスに潜んでいます。
(イ・コージさん、来ました。あれがマリアンヌさんです)
何故かリアさんも付いて来てくれました。
あの方がマリアンヌさんですか…令嬢は美少女しかいないというのは、庶民の幻想だった様ですね。
(それじゃ早速試してみますか)
(イ・コージさん、その指輪なんですかー?ついてる石は水晶ですかー?)
(正解です。純度の高いクリスタルに精神反応の魔法を付与してあります。指輪にはの欲求感知の魔法陣を彫りました。だから対象者に魔力を向けると)
side リア
イ・コージさんがそう言った瞬間に透明だった水晶が金色に光りました。
(マリアンヌさんは予想通り金色ですね。クリスさんは暗い赤紫ですか…)
(イ・コージさん1人で納得していないで私にも教えて下さいよー)
イ・コージさんの説明によると、この指輪は対象者の欲求や心理状態を色で表すみたい。
金色は見栄や金欲、明るい青は癒しで暗い青は拒絶、明るい赤は情熱で暗い赤は怨恨や怒りを表すんだって。
つまりマリアンヌさんはクリスさんをお金としか見てなくて、クリスさんがマリアンヌさんに感じてるのは拒絶と怒りになるらしい。
(凄いじゃないですか!またヒット商品の誕生ですね)
(こんな物を売ったらみんな人間不信になっちゃいますよ)
イ・コージさんは前に友人に頼まれて同じ物を作ったんだって。
その人は奥さんが浮気をしていると心配したみたいなんだけども、浮気相手は自分の実の弟。
奥さんは自分には笑顔だけど無色(無関心)、弟には綺麗なピンク(恋心)の反応が出たみたい。
結果、イ・コージさんの友人は人間不信になり行方不明に。
行方不明になってから半年後には奥さんと弟さんが結婚していたんだって。
確かに人間不信になる指輪じゃ売れませんよねー。
今悩んでる点
複数ヒロイン&イ・コージの暗黒面(前歴が前歴だけに)を取り入れるかどうかです。
感想お待ちしております




