表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/97

サラリーマンのアフターファイブにはお付き合いもある

レディス・バーはキャバクラと思ってもらえたら

side イ・コージ


「イ・コージちゃん、今日の夜ヒマだよねー」


テガ主任、貴方はいつも暇ですよね


「新しい依頼ですか?それなら…」


今は無理ですと、言い掛けたんですが


「依頼じゃないよ。こないだの盾のお礼にいい所に連れて行ってあげるから。じゃ後で」


テガ主任、連れて行きたい場所がバレバレです

リアさんがいる前で誘ってくれて非常にありがた迷惑ですよ


「イ・コージさんもレディス・バーに行くんですか?」


リアさん言葉の節々に棘が見えています。


「行きたくなくても連れて行かれるんでしょうね。テガ主任の魂胆が丸分かりだから断りたいんですけども」


「魂胆ですかー?」

 

「自分より格好悪い私を連れて行く事で自分を格好良く見せたいんでしょうね。後は専門的な質問をされて困ったんじゃないですか」


テガ主任は、一応魔法研究所の主任なんですから


side リア


イ・コージさんが嫌味ネズミの引き立て役?

冷静に見た目で判断しても人が良さそうに見えるイ・コージさんの勝ちだと思うんだけと。

話なんてしたら嫌味ネズミに勝ち目はなんてないと思う。

多分、嫌味ネズミの事だから見栄を張って自慢話しかしないと思うし。

そして愛想笑いを本気して1人悦にはいると。

イ・コージさんなら相手の話を聞いて終わりだと思うんだよねー。

男性としてどうかじゃなくお仕事として楽な相手はどっちかは一目瞭然。

それを分かっているイ・コージさんと嫌味ネズミじゃ勝負になる訳がないじゃない。

まぁ勝負しているのは嫌味ネズミだけで、イ・コージさんにはそんな気はサラサラない様だし。

もし、もしイ・コージさんもレディス・バーにはまったら…

なんかムカつく。



side イ・コージ


テガ主任、そのフッションはきついです。

貴男は体が細いんですから、ダブダフな服を着ると余計にみすぼらしく見えますって。

第一、その格好をしている若い子は前程見ませんし。


「イ・コージちゃん、あまりレディス・バーに来た事ないでしょ。僕に任せておいて」

 

テガ主任、そんな活気に溢れた姿初めて見ましたよ。


「はぁ、よろしくお願いします。後明日も早いんで1時間ぐらいで帰ってもいいでしょうか?」


ぶっちゃけ、定時出勤なんですけど


「イ・コージちゃん、そんなにノリが悪いと嫌われちゃうよ。でもアフターの時には帰ってね」


テガ主任、今日は平日だからレディス・バーの皆さんも早く帰りたいと思うんですけど


「わかりました。先ずご飯はどうしますか?」


「?何を言ってるの?直行するんだよ」


いやいや、まだ準備できてないから確実に嫌がられますって


「すいません、空酒ができないんで軽く食べていきましょう」

  

「仕方ないなー。そんなんだからイ・コージちゃんは太るんだよ。そうだ!ピンクちゃんが言ってたパスタ屋さんに行こう」


おっさん2人でパスタですか?

それとピンクさんは絶対に本名じゃないですよ。


………


浮いてます。

周りは若い人ばかりで、私とテガ主任は確実に浮いています。

それと周りからの視線がとっても痛いんですけど。


その後、テガ主任は絶対に捨てられる運命となる花束を購入。

そして満面の笑顔でレディス・バーへ。

お店の名前はプリティ・キャット、確実に本性は怖い猫さんがいそうです。


「いらっしゃいませ。あっテガちゃんいらっしゃい。ピンク寂しかったー」


 

テガ主任、今の営業トークですからね、そんなに喜ばないで下さい。


しかしよく喋りますね。

会議の時も同じぐらい喋って欲しいんですけど。


「初めまして、アクアです。お客様初めてですよね」


そしてここに来るのも最後です


「あまり賑やかな場所は得意じゃないので、私は研究室の方が落ち着きますし」


「お客様も魔法研究所の方なんですか?それなら見てもらいたい物があるんですけども」


依頼だとお金が発生しますよ。


「アクアちゃん、イ・コージちゃんは僕の部下の中でも優秀な男だから任せたらいいよ。もちろん依頼料はタダだよねイ・コージちゃん」

つまり私にタダ働きしろと。

まぁ無言で飲んでるより何かしてた方が気が紛れますし


「これなんですけども。ペンダントに付与してある血流促進の魔法が効かないみたいで」


ペンダントで血流促進って肩こりでもするんですかね


「アクアちゃん胸が大きいから肩がこるんでしょ?」


テガ主任、セクハラ発言をするのは止めて下さい。

私も同じ人間に思われるじゃないですか。


………


ペンダントにはブラッディルビーがあしらわれており、その周りには魔法陣が施されていました。


「どこか明るくして大丈夫な部屋はありますか?この薄暗い中じゃ作業ができませんから」


私お客さんですよね。

作業をする場所は事務所ですか。


懐から簡易加工セット(拡大鏡・彫金タガネ・魔力テスター等)を取り出して作業に取りかかろうとしたら


「あの私はどうしたら良いですか」


「お仕事に戻って良いですよ」


(魔力経路が欠けていますね。これなら直ぐに治せます)



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「それでボーイさんにペンダントを渡して帰っちゃったんですかー?一口も飲まないで」


リアさん人の疲れた話を聞いて喜ばないで下さい。


「戻って来たらテガ主任がハッチャケまくっていて混じる気が失せたんですよ」


それを聞いて更に喜ぶリアさん。

テガ主任の新しいネタを聞けたから嬉しいんでしょうか。


その日の昼の事。またヤ・ツーレ所長に呼ばれたんです。

「イ・コージさん、今晩レディス・バーに付き合って下さい」


この時は、あんな後味の悪い依頼に繋がるなんて、想像もしていませんでしたね。

さすがにキャバ嬢の方やボーイさんは見てないか


でも上司や妙に気合いの入った知人と行って困った事がある人はいるかと

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ