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イ・コージとコンサート

ザコの人気投票をしていますが、イ・コージも頑張っています。

side イ・コージ


マジックガールズのコンサートを見に来たんですけれども…

おじさんは、この盛り上がりについていけません。

私がそんなに叫んだら喉が枯れちゃいますよ。

あの奇妙な踊りなんて絶対無理です。

何よりまだ誰もステージにいないのに何で盛り上がれるんでしょうか?

軽快な音楽と共にマジックガールズの皆さんが出て来たんですけども。


(キャ、キャロルのスカートが短か過ぎませんか?パパは、この会場にいる人達の記憶を消去したくなりましたよ。いや私なんかの魔力でキャロルの可愛い姿を記憶から消し去るなんて不可能ですよね)


そしてコンサートを見たから断言ができます。

マジックガールズの中でキャロルが一番歌も踊りも上手なんです!!


「コージさん、そろそろ行きますよー」


「リア、次の歌にキャロルのソロパートがあるんですよ。けれど…けれども時間なんですよね」


コンサートはまだ半ばなんですけども、私は後ろ髪をひかれる思いで会場を後にしました。


「リア、例の物は準備できましたか?」


「ええ、ばっちりーですよー。でもこんな罠に引っかかりますかねー?」


「さっき、キャロルから連絡がきてキーザンは結界認証メンバーに登録して欲しいって言ったそうですよ」


「バレてないって思っているんですかねー?普通ならキャロルやチェルシーにチャームが効かない時点で不思議に思う筈なんですけどー」


「人は自分に都合の良い事だけを信じたいものなんですよ。ましてやキーザンさんはあの容姿で騎士ですからね。私と違って女性に嫌われた経験が少ないでしょうから、キャロルやチェルシーさんの態度は照れ隠しだと思っているんでしょう」


キーザンさんは言われた事がないでしょうね。

見た目が生理的に受け付けないとか、キモいとか、その顔で良く生きてるなとか…。


「もうコージさんはネガティブ過ぎますよー。私やキャロルは嫌っていませんからねー。もちろんキーザンは嫌いですけどー」


「それはありがとうございます。さてザギンさんと合流しますか」


――――――――――


「イ・コージさん…リアちゃん、どうかよろしくお願いします。最近のソニアちゃん達を見ていると心配で心配でーぇ。アイドルにとってスキャンダルは命取りなのに」


「キーザンさんはスキャンダル騒動にしたいでしょうね。そうしたら騒動らソニアさんを庇う名目で自分の屋敷に招待できますから」


自分の屋敷なら叫ばれても、わめかれても平気ですからね。


「でもイ・コージさん、キーザンは剣を持っていますよ。大丈夫ですか?くれぐれも傷害事件なんて起こさないで下さいね」


ザギンさんが心配しているのは私の怪我じゃなく、コンサートの中止でしょうね。


「それなら心配ありません。傭兵隊にガードをお願いしましたから。それでお願いがあるんですけども、彼と一緒にキーザンさんに挨拶に言っても良いですか?。」



side キーザン


後少し、後少しでソニアは私に夢中になるというのに。

カッペーと言う男の名前を聞いたソニアは心配でたまらないといった表情になってしまった。

信じがたい、私程に美しく高貴な男が側にいるのに他の男の心配をするなんて。


そんな時、控え室のドアがノックされた。


「失礼します。魔法研究所の者ですが、結界の点検に参りました」


私がドアを開けてやると部屋の外にいたのは、小太りな中年とダサい田舎者のガキだ。


「何だね君達は?ここは乙女達の控え室だぞ。君達みたいな醜い男が勝手に入れる場所ではない。一歩でも入れば斬り捨ててやるからな!!」


「それは困りましたね。カッペー君仕方ありません、出直しましょう」


カッペー?


「おい、そこのダサい田舎者!!お前は傭兵隊に所属しているのか?」


「そうだすよ、良ぐわがったなー」


ふん、訛ってみっともない。

そうだ、こいつにストーカーの犯人になってもらえばソニアを独占できるじゃないか。



side イ・コージ


まぁ分かりやすいと言うか何というか。

でもキャロルは私の言った事をきちんと守ってくれたみたいですね。

ちなみに私達は、控え室から少し離れた場所で待機しています。

でもカッペー君だけは廊下に残ってもらいました。


「コージ君、誤解しないでくれよ。貴族が全員あんなのじゃねえからな」


私に溜息混じりに話し掛けて来たのはロックオーガ伯爵様。

カッペーさんの所属する傭兵隊の隊長にして、エリーゼ先輩の旦那様です


「ガドイン大丈夫だよ。コージは研究者だ、自分の目で見て耳で聞いて判断するさ。まっ俺の愛しの旦那を、あんな盆暗騎士と一緒にしたら、ぶん殴るだけだがな」


先輩、それじゃ私が大丈夫じゃないです。


「大丈夫ですよ。私はアレキサンドラ家のクリスさんとも親しくさせてもらっていますし。さてカッペーさん後はお願いしますよ」


コンサートが終了して会場にアンコールの声が響く中、小太りの男性がカッペーさんに近付いて来る。


(あいつがパンチョ・プンチョ。ナルシー家の下男だ。どうやらキーザンは首にされたくなければ言う事を聞けって脅したらしい)


(しかし後ろ姿なんてコージにソックリだな。ソニアがコージを嫌うのも納得だな)


太っているからって、一括りにしなくても良いじゃないですか。


「つまりパンチョさんがストーカー役をさせられていたんですね。それじゃリアお願いします」


パンチョさんは、カッペーさんに何かを渡すと外に逃げて行きました。

それに続いてリアもカッペーさんに接近して何かを渡しました。

さてと、これで準備は整いました。

作中に出て来たその顔では、作者が某サイトで言われた言葉です。


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