新しい依頼はストレスの予感
なんとか今日の更新に間に合った。
待っている人がいなくても一日一更新を目指します
side イ・コージ
気がつくと私は何故かベットに寝ていました。
近くに人の気配を感じたので、薄目を開けて確認をすると怒りを露わにしているリアがいました。
寝返りをするふりをして反対側を見たら涙目のキャロルがいます。
えーとこれはどんな状況なんでしょうか?
確かアメジストを取りに坑道に行ってスピアゴートと遭遇したんですよね。
……あー私、魔力を使い過ぎて気絶しちゃったんでしょうね。
今一番の問題は、何時目を開けるかと言う事。
正直言ってリアとキャロルの反応が怖いんです。
「コージさん、目が覚めたんですよねー?まったくー私達がどれだけ心配をしたか分かっているんですかー!!」
いや、リア私はあまり若い娘に心配された経験がないんで実感ができないんですけど。
「パパ、どうしてあんな無茶をしたの?パパは娘を悲しませて楽しいの?」
キャロル、まだ会って何日もたってないんですよ?
そんな事言ったら号泣しそうですよね。
でも私はこの研究室の室長でリアは助手、キャロルに至っては実習生なんですよ。
私の方が立場は上な筈です…よね。
「なんかご心配を掛けたみたいで申し訳ありません。ただの魔力切れなんで心配ありませんよ」
でも体の疲れからすると、ただの魔力切れじゃなくて
「ただの魔力切れー?お医者さんの診断だと体力も著しく消耗しているそうですよー?なんで魔力切れで体力も消耗しているんですかー?」
頑張れ、イ・コージ。
リアとキャロルなら何とか誤魔化せる筈です。
「ピンクもじゃ、そりゃそこの馬鹿が魔力で足りない分を生命力でまかなったからだよ。コージ、どこの世界に触媒も使わずに中級精霊魔術を使う奴がいるんだよ」
先輩、タイミングよく現れすぎです。
「やっぱりあれは精霊魔術だったんですねー?コージさんが精霊魔術を使えるなんて初めて知りましたよー。どうせただの助手の私には内緒だったたんですよねー」
「リア違いますよ。精霊魔術を使えるのがバレると軍属にされやすいんです」
「でも良くお前にそんな金があったな。精霊魔術を覚えるのにかなりの金が必要な筈だぜ?」
「あれは5年ローンで覚える事ができました。でも結構、使い辛い魔術なんですよね。場所は岩地に限定されますし、大地系の魔石を触媒にしないと魔力切れをおこしちゃうんですよ」
使い勝手の良い精霊魔術何て一般所員には手がだせまん。
「それなら何でパパは、あの時使ったの?」
「私はあの実習の責任者ですよ。実習生のキャロル、チェルシーさん、助手のリア、同行者のエリーゼ主任の安全は私の責任です。皆さんに何かあったら、皆さんのご家族、友人、恋人に申し訳がたちません」
それが大人のお仕事なんですから。
ここです、この流れのまま持って行けば誤魔化せる筈です。
「さて、それじゃアメジストの加工を行いますか」
私がベットから立ち上がろうとした瞬間
「コージ心配するな。加工なら俺がしといてやったから、お前はそこでゆっくりと助手と義娘からお説教を受けるんだな。それとお前の運び賃はスピアゴートの角を槍に加工する事で手を打ってやるから感謝しな」
先手を打たれましたか。
「良かったですねーコージさん、言い訳や反省をする時間が出来ましたよー」
リア、笑顔が怖いんですけど
「パーパー、昔はともかく今はパパに何かあったら悲しむ人がいるって事を知って欲しいな」
キャロル、泣くのは反則です。
私は最近涙もろくなっているんですから。
結果、2時間程、交互にお説教してくれました。
魔力は精神力が影響しますから、かなりきつかったです。
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数日後
久しぶりに所長室に呼び出されました。
この間の実習がばれたんでしょうか。
所長室にいたのは所長とマジックガールズのマネージャーのザギン・シースーさんでした…これは確定ですよね。
でも
「これはこれはイ・コージさんー。うちのチェルシーとキャロルが、とてもお世話になってるそうで、本当に感謝ですよっ」
えーと、どうしたんでしょうか?
「ザギンさんはマジックガールズのメンバー2人と親しいイ・コージさんに依頼があるそうなんです」
いや、親しいって言ってもチェルシーさんはリア任せですし、キャロルは親しいと言うか親扱いですもんね。
「あの依頼とは、どんな内容なんでしょうか?」
「ソニア知ってます?マジックガールズの猫人族のソ・ニ・ア」
「お名前は聞いた事はありますが、どうされましたか?」
「最近、しつこいファンがいて困ってるんですよ。ストーカーって奴です。とりあえずソニアを紹介しますね、ソニア入って」
ソニアさんは肩くらいまでの長さの赤い髪で、気が強そうな感じです。
「マネージャー、これがイ・コージって魔術師?やだ、キモいおっさんじゃん」
えーと、自覚はあるんですけど初対面で言います?
ソニア、どんなキャラにしよう