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イ・コージと異端者審問隊

久しぶりに裏イ・コージがでます

side イ・コージ


(コージ、どうやら喰らいついたみたいだぜ)


先輩の言う通り、不自然な殺気を身にまとった人達が4人程、私達の後を着けて来ています。

でも街中で頭までローブですっぽりと覆っていたら怪しくて仕方ないんですけど。


(先輩、路地裏に誘導しますか?多分2人が前衛職、1人は魔術師、1人はヒーラーかと)


(あの格好じゃ前衛職の意味がねえーだろ。俺は時間稼ぎをすればいいんだよな?)


(はい。出来たら前衛を吹き飛ばして全員を一カ所にまとめてくれたら助かります)


(ったく。相変わらず注文が多いんだよ)


普通は人が入らない路地裏にまで男達は着いて来ました。



私達が振り返ると同時に男達は武器が構えました、前衛はダガーと手斧です。

私達を襲った後に川にでも捨てるつもりなんでしょう。


「レクー様の意志に背く異端者よ。天罰を喰らうがよい!」


レクーの意志だから、自分は罪を背負わなくて良いって事ですか。


(先輩、前衛2人の武器には毒が塗られている筈です。気をつけて下さい)


「んなもの掠らせなきゃいいだけだろっ!」


先輩が使う武器は、仕込み槍。

槍と言っても太さは私の腕位あって普通の猿人族に持つ事もできない重さなんですけどね。

相手はダガーと手斧、先輩は槍。

そして動きにくいローブを着た戦いの素人と元冒険者。

こんな言い方をするのは、いけないかも知れませんが前衛の人達に同情をします。

だって、先輩の一薙ぎで吹き飛ばされた前衛の人は気絶しちゃたんですから。

気絶してる姿が昔の自分と重なって、ちょっとだけ泣きそうになりました。


「おら、コージ。まとめてやったぞ」


私は新しくブレスレットに埋め込んだ白い魔石に手を掛けます。

真っ白な気体に包まれた男達は深い深い眠りへと墜ちていきました。


「イ・コージが貴方達に新しい記憶を授けます。キャロル・リーチェは父親をイ・コージと信じ込んでおり危険はありません。またイ・コージも片思いしていたマリー・リーチェの面影を宿すキャロルに懐かれて昔話をしたくない様です。

キャロル・リーチェはルーンランドの人気アイドル、わざわざ毛を吹いて傷を探すのは愚。これ以上深く関わるのはレクー様のご威光を汚すだけ、後は素早くレクレールに戻り報告をするだけ…」


私は先輩に目で合図をして、その場を後にしました。


「コージ、殺らなくて良かったのか?あいつ等に恨みがあったんだろ?」


「異端者審問隊が死んだらレクレールに怪しまれますよ。そうしたら、あの連中は私達の関係者を無差別に襲いかねません。それに殺したら利用できませんからね」


「ったく、やっぱりお前はあくどいよ。ほら可愛い助手が心配しているだろうから帰りな」




「リアさんも律儀ですよね。仕事先の上司を心配して夜中に起きてるなんて」


「はぁー。こりゃピンクもじゃ苦労するな」


先輩、その深い溜め息なんですか?


「私は有給もきちんと認めますし、残業をお願いした事も殆どないですよ」


「はい、はい。俺は家に帰るから、コージはピンクもじゃスープを飲みに早く研究所に帰れ」


先輩は背中を向けて、手を振りながら闇に姿を消していきました。



――――――――――



研究室の前に来たんですけども、なんか開けにくいんですよね。

リアさんが宿泊室に行ってくれていたら、ありがたいんですけども。


「コージさん、自分の研究室なんだから、サッサッと入って下さい!全く遊んで遅くなった子供じゃないんですから」


リアさんって確か助手ですよね。

最近、私より立場が強くなっている気がするんですけど。


「パパ大丈夫だった?私、心配したんだからね」


リーチェさん、パパなんて呼ばれると既婚者だって勘違いされちゃうんですよ。

別に勘違いされて困る人もいないんですけどね。


「リーチェさん安心して下さい。全て解決しましたから明日からはお家に戻れますよ」


…………


「記憶を書き換える魔法ですかー?それって他の人にバレたら不味いんじゃないですかー?」


「書き換えると言っても条件がありますからね。周りに記憶を呼び起こす物がない事・他の記憶と密接に関連していない事・記憶を得て短時間である事等です。それにこれは私にしか使えませんし」


リーチェさんが、私に会った記憶を消すのは無理でしょうね。


「ふーん、まずスープを飲みますかー。それとコージさん、こんな危ない事は二度としないで下さいね」


「大丈夫ですって、これでも元冒険者なんですよ?」


「元ですよねー。徹夜とか不養生で不健康になってる元冒険者じゃー説得力がありませんー」


「そうだよパパ。パパには元気でいてもらわないと、私また1人になっちゃうんだよ」


私は貴女達の危険を回避したのにお説教ですか?


「リーチェさんは親戚の叔父さんにパパは駄目ですよ」


違うパパと勘違いされちゃいますよ。


「やだ、パパはパパ。それに私がコージ叔父さんとって呼んでいたら異端者審問隊の記憶が戻っちゃうでしょ?それに私の名前はキャロルだよ!」


「それならキャロルさんって呼びますね」


「自分の娘にさん付けはおかしいよ。キャロルだよ」


「コージさんー。私が何を言いたいか分かりますよねー?」


「リアさん…じゃなくリアとキャロル改めてよろしくお願いします」


どうして私の周りは気が強い女性ばかりなんでしょうね。


マジックガールズの残り3人どうしよう。

話が長くなったらだすかもしれません。

イ・コージシリーズのキャラ一覧とか見たい人はいますか?

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