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実習生=胃痛 おじさんが調子悪い時には胃に優しい物を

またチェルシーが出て来ます

side イ・コージ


最近、私の頭の中では所長室に呼ばれる=徹夜しなきゃ間に合わない無茶振りの依頼が来るっていう図式ができています。


でも、今度は


「実習生の受け入れですか?」


「ええ、国立魔法学院に通われている学生です。是非イ・コージさんの元で勉強をしたいとの希望がありまして」


「所長、無理ですよ。私の立場を考えて下さい。それに今の子とコミュニケーションをとるなんて無理です」


私は他国の犯罪者なんですから


「その点はご安心下さい。それに話を聞くとイ・コージさんにも責任があるみたいですから」


はい?


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「おはようごさいまーす!イ・コージさんリア先輩、今日からよろしくお願いします。僕頑張りますから」


私の研究室に希望を出して来たの実習生は、チェルシーさんでした。

何でもマジックガールズはルーンランドに多くある魔法関連学校の成績優秀者から選ばれた娘達だそうなんです。

ちなみにチェルシーさんは、魔法の才があるからと言ってクリスさんが魔法学校に通う様に勧めてくれたとの事。

アイドルと言えども学生、魔法関連の実習をする必要に迫れて選ばれたのが私の研究室。

理由は明快リアさんがいるからだそうです。


それなら


「リアさんチェルシーさんの教育担当をお願いしますよ」


「えー、ここは室長であるイ・コージさんが担当すべきじゃないですかー?」


「私は室長兼設計担当兼作業員なんですよ。リアさんが分からない所は私が教えますからお願いします」


まぁ、正直に言うとコミュニケーションをとる自信が全くないだけなんですけどね。


「うー、分かりました。今の依頼は鉱夫が安全に採掘をする為の作業着と新しい採掘の道具の開発ですよねー?」


その話を聞いたチェルシーさんの尻尾がピクンッと反応しました。


「イ・コージさん、もしかしてもしかして、その依頼主様は?」


「ええ、クリスさんですよ。少しでも鉱夫の方達の仕事を楽にしたいからと依頼をされまして」

 

「さっーすがークリス様、そのへんの馬鹿貴族と違ってお優しいんだからー。これは絶対に頑張りましょう、リア先輩僕はまず何をすればいいんです?」


チェルシーさんの犬耳と尻尾が誇らしげにピンッと立ちました。


「チェルシーちゃん、まずは落ち着きなさいー。今の採掘道具のマイナス点をまとめるわよー」


「わかりましたっ。不肖チェルシー・ポン、内助の功を発揮しまくってみせます」


なんでしょう、チェルシーさんの純粋過ぎる気合いが私にプレッシャーを与えます。

おじさんは汚れまくった生き物なんですから、そんなに純粋だと、いたたまれなくなるんです。

失敗してもチェルシーさん泣かないですよね…



2人が集計作業に入った時です。

研究室の扉がノックされて事務員さんから所長室に向かう様に言われました。

追加依頼じゃないですよね。


「イ・コージです。失礼します」


所長室に入ると、部屋には所長の他に眼鏡をかけた神経質そうなスーツを着た男性がいました。


「イ・コージ君、こちらはマジックガールズのマネージャーをされているザギン・シースさんです。チェルシー・ポンさんがイ・コージさんの研究室で実習をするお礼を言いたいそうです」


「ヤ・ツーレ所長、この男は大丈夫なんですか?最初に言っておく。チェルシーはうちの大事な商品だ、変な噂や変な虫がついたら責任をとってもらうからな。それと間違ってもチェルシーに変な気を起こすなよ」


いやー、クリスさんは変な虫じゃなく好青年ですよ。

でも私がお宅の大事なアイドルさんの恋愛にアシストした事実は変わらないですよね。


「ご安心下さい。女性の助手を教育担当につけましたから。私も自分の仕事がつまっていますので、お話をする余裕なんてありませんのでね」


「全く、実習より仕事を優先させたいのに。折角バカなファンを抑えれるマジックアイティムが見つかったんだから」


「マジックアイティムって、こないだお城でやったダンスパーティーで使われた物ですか?」


好機が見えました。

この好機を活かさないと、私の疲れている胃がまずい事になりそうです。


「そうだよ。あれがあればガードマンの人権費も抑えられるからな。ヤ・ツーレ所長、是非とも正式な契約をお願いします」


所長が私に目配せをしてきます


「先程も言いました様に、あれは開発者しか扱えません。だから開発者が首を縦にふらない限り無理なんですよ。でもその可能性は低くなりましたけどね。開発者はそこにいるイ・コージさんなんですから」


なんでしょう、この重い空気は……


「そしてチェルシーさんが、研究所まで安全に通える様にしてくれたバングルもイ・コージさんが作ってくれた物です」


所長は、クリスさんから色々聞いたんでしょうね……


「私は現場の人間ですので細かい交渉は所長にお任せします。ただ社会人として最低限の礼儀をわきまえていない方とお仕事をするつもりはありませんので。それでは実習受け入れ先としての挨拶は終わりましたので失礼いたします」


……採掘道具と一緒に胃薬を作ります。


研究室に戻ると、チェルシーさんが誇らしげに待っていました。


「イ・コージさん!データをまとめました!」


やる気が満々ですね。

それならまずは作業着からです。

抗内は岩が剥き出しの為に作業中や転倒時に怪我をしやすいとの事。


「はいはーい。金属鎧に軽量の魔法を付与したら駄目なんですかっ」


チェルシーさん、学校の授業じゃないんですから


リアさんに目配せをしましたけども、目を逸らされました。

「抗内は狭い所もありますから鎧は邪魔になっちゃいますよ」

それにもう1つ問題があるんですよね。


「所長、それなら魔物の皮を仕立ての材料に使うのは駄目ですかー?」


それも同じ問題で却下なんですよね。


「魔物の皮は結構値が張るんです。揃えるのにお金が掛かりますし、転売・強奪の危険性があるんですよ」


後から古着屋に行ってみますか。


次は採掘方法ですね。


「それではリアさん採掘のリスクを教えて下さい」


「岩盤の硬い場所の採掘も問題ですけど、一番は排水ですねー」


「爆破魔法を使っちゃ駄目なんですか?」


「狭い抗内で爆破魔法を使ったら爆風をもろにくらっちゃいますよ。それに落盤や水害に巻き込まれる可能性が高くなります」


「うーん、難しいんですねー。でもクリス様が言ってました、イ・コージさんは凄い人だって。だから大丈夫です」


私を信じてじゃなくクリスさんが言ったから、期待をしてくれるんですね。


「リアさんはすいません。お昼は胃に優しい物にして下さい、それとまた泊まりますので」


「分かりましたー。助手の優しさがつまった野菜スープとマッシュポテトを作ってあげますよー」


リアさんに見捨てれない様にお礼をしなくちゃいけまんね。

食事は断られるかもしれませんからチェルシーさんに相談しますか

チェルシー以外のマジックガールズのメンバーどうしよう。

1人は絡む構想あるけども、そうしら他のメンバーも出したくなるかも

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