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私を見つけてくれた、あなた達へ

作者: 雫石
掲載日:2025/11/26

 あなた達が私を見つけてくれた。その時に、私は世界を知ったの。

 それから私は、青い星の元で暮らすあなた達を、ずっと見てきた。悲惨な出来事も沢山見た。沢山の人達から命の灯火が散る様を見るのは、正直辛かった。どうして、同じ種族なのに、あなた達が争い続けるのか分からなくなった時もあった。

 本当の意味で理解しているか、正直に言って自信はない。でも、あなた達は、沢山の美しい物を私に見せてくれた。今でも、それは変わらない。命が芽生える瞬間は、とても尊くて、技術が発展していく瞬間は、どうしたら、そんな事が思いつくの! なんて心が躍った。

 その内に、あなた達は、私の上に降り立ち、旗を立ててくれた。言葉は、伝えられなかったけど、とても嬉しかったのを覚えている。私の元に来てくれて、ありがとう、本当は、そう伝えたかった。いつの日か、あなた達と言葉が交わせるようになったら、真っ先に伝えたい。私の元に来てくれてありがとう、いつも、私を見上げてくれて、ありがとうって。

 だから、私はいつでもあなた達の側にいて、あなた達の闇を照らし続ける。あなた達が、辛い時も嬉しい時も、私はいつでも、あなた達を見ているわ。

 いつか、私もあなた達の青い星も、この広大な闇から消えてしまう日がくる。それは、何十億年も先の話だけど、その時までには、あなた達と話ができればいいな。その時には、何を話そう? 

 話したい事が沢山あり過ぎて、いざその時になったら、緊張して喋れないかもしれない。だから、その時は、あなた達から先に話かけてほしい。そうしたら、少しは緊張も和らぐかも。

 その時が来るのが、今から楽しみ。あぁ、そんなに月日が流れたら、あなた達は、私の上に住んでるかもしれないわね。私の上でも、喧嘩を始めたら、その時は、流石の私も怒るわよ?

 だから、今の内に、仲間同士で、殺し合いをしない方法を考えてね?

 きっと、あなた達なら、思いつく筈。同じ種族が争わない、血を流さない、そんな魔法のような方法を。

 だから、どうか諦めないで。美しいあなた達の姿を私に見せて。大丈夫、時間はまだまだあるわ。

 その時まで、私はあなた達の星を精一杯、照らし続けるわ。私を見つけてくれた、あなた達との今はまだ一方通行な約束。今度は、いつ私の元に来てくれるかしら? そんな事を妄想しながら……ってあれ。どうして、そんなに、あの二度と見たくなかったキノコ雲が青い星を覆っているの? あぁ……命がどんとん消えていく。そう、あなた達は、また私に絶望を見せるのね。高度に発展した知的生命体に待っているのは、結局、破局なのね。言葉が交わせたら、何かを変えられたのかしら。たぶん、無理だったでしようね。私は見て見ぬふりを続けてきた。あなた達に備わった残虐性を。きっと、私の上でも、その汚らわしい雲を花開かせるのでしょう?

 それでも、私はあなた達の闇を照らし続けなければなない。そう産まれてしまったから。少し眠るわね。何十億年後の未来でまた会いましょう。その時までには、もう少し成長していてね?

最後まで、読んで頂きありがとうございます。最後の更新から、一ヶ月程時間が空いてしまいました。実は今、長編を執筆しているのです。このサイトにアップするか今はまだ分かりません。この掌編に書いたように、不測の事態とは、人間には付き物です。

あまり、後書きが長くなってしまうのもよくありませんね。ては、またいつかお会いできる事を願って、筆を置かせていただきます。あ、おこがましいですが、感想などいただけたら、月面にいる兎のように飛び跳ね、喜びます。私はそんな、ちょろい人間です。

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